前回は「合格の可能性〜自分で合格する可能性を引き上げて、合格への道をつくろう!〜」の話でした。
図形の問題で「一本の補助線が解決する」のは、よくある事です
その補助線以外に「良い補助線はないのか?」と考えることは、とても良い事です。
問題集に掲載されている補助線は、大抵「ベストな補助線」です。
それ以外の「ベストではないが、役立つ補助線」を自分で見つけられたら、図形問題の能力が飛躍的に高まります。
そして、勉強が楽しくなります。
受験直前期は誰しも気持ちが沈む時があります。
「勉強することは苦痛だ」ではなく、
大変なだけど、
楽しいところもある!
と、ポジティブな気持ちになれることが大変重要と考えます。
補助線を探すとき、「役に立たない」補助線を試してみることも、時にはとても良いことで、思考力が高まるでしょう。
引いても「意味がない補助線」はあります。
「なぜ意味がないのか?」を考えることもまた、とても意味があることで、物事を複眼的に考える視点を育てます。
これらの考え方は「点や小さな点をたくさん打ち込む」ことの対称的考え方です。
いわば「打ち込んだ点や円が波紋のように広がってゆく」イメージです。

広い円の中に、たくさんの点や小さな円を打ち込む(たくさんの問題を解く)のは、とても大変です。
時には途方に暮れるかもしれません。
それも良い面がありますが、打ち込んだ点や小さな円を大きくする(波紋を広げる)のは真の学力を育てます。
そして、問題解決能力も高まると思います。
理想は「点と点をつなぐ」と「波紋を広げる」を同時に行うことですが、それはとても難しいことです。
すこしずつ、着実にやってみましょう。
「波紋を広げる」学び方は「点と点をつなぐ」学び方にもつながるでしょう。
この学び方は、大学・社会人に至るまで、一生大事な考え方になると思います。
「波紋を広げる」学び方は、非常に発展的かつ本質的な学び方です。
頭の中でイメージしてみて、様々な学びが有機的に繋がって発展してゆくように考えてみましょう。
このように「応用力を高める学び方」をする方が、「とにかく多くの問題を解く」方法よりも良いでしょう。
長期的視点に立つ時、近道である場合が多いです。
「すぐに答えを求める」姿勢は基本的な考え方・解き方を学ぶ際には良いと思います。
応用問題に取り組むときは、すぐに答えを見ずに少し考えてみましょう。
直前期で「時間がない」と焦る気持ちもあるかと思いますので、考える時間は5分など短くても良いと思います。
少しの時間で良いので、自分で考えてみましょう。
解答を読んだ結果、少し考えた自分の方針が上手くない時は「そうか。こういうことなんだ。」と様々な気づきがあります。
その一つ一つの「小さな気づき」が入試当日で「大きな力」に成長するでしょう。
数多くの問題に取り組むのも良いかもしれません。
慌てず一つ一つをきちんと学び・吸収して、自分の頭脳の中で様々なことが整理されてゆくように学んでゆきましょう。
直前期の算数・理科は選択問題、記述問題に対しても「問題量をたくさんこなす」より大事なことがあります。
きちんとした思考力を身につける学び方をした方が、より効果が大きいです。
ひたすら数をこなすよりも、きちんと一つ一つ理解する方が、社会同様に理科の選択肢問題でも正答率が上がるでしょう。
「整数と比の複合問題」などの複合問題に対する総合的学力が上がり、より確実に合格へとつながってゆくのです。