前回は「自分なりのノートを作って、思考を整理しよう」の話でした。
読書と体験:子どもの学び

今回は、読書の話です。
小さな子ども〜中高生にとっては、読書の経験は非常に大事です。
実際にどこかへ行ったり、経験することも大事で、「体験と読書をバランスよく」が最も良いでしょう。
iphone・ipad登場以来、急速に普及している電子書籍。

特に紙の雑誌の市場は、ここ数年で急速に落ちてしまいました。
なんと、2014年と比較すると2021年は、65%程度になりました。
この7年間で「2/3の規模になった」紙の雑誌。
極めて大きな下落です。
そして、大躍進を続けているのが電子コミックです。
これは、ネット環境の急拡大によって、「本自体を読まなくなってきている」ことも大きな理由です。
紙の書籍の市場も下落を続けていましたが、少し持ち直してきています。

電子書籍と学び
僕も電子書籍を読みますが、不思議なことに
紙で読むよりも、
あまり頭に入ってこない・・・
気持ちを、以前から持っていました。
これは、「電子書籍への慣れ」も大きな理由であって、
小さな時から、電子書籍に慣れていると、
電子書籍でも頭に入るのかな?
と感じていました。
電子書籍だけではなく、パソコンやタブレットで何かを調べている時も同様です。
例えば、流れが大事な歴史。
大事な年号は頭に入っていますが、
あれは、
何年だったかな?
という時は、ネットで調べるのが楽で、調べた年号は頭に入ります。
そして、その事柄に関しても「知っていること」に関しては、概ね頭に入ります。
一方で、「初めて知ること」は、パソコンで読んでも、なかなか頭に入りません。
子どもの読書とパソコン・タブレット
小学校でノートパソコンが配布されて、ノートパソコンが文字通り「ノートみたい」に勉強する環境。
ノートパソコンに触れたのが「大学生以降」である、僕たちとは大きな世代間ギャップがありそうです。
うちの子ども達もタブレットで本を読んだり、勉強していますが、
やっぱり、
紙の本を読んで欲しい。
と思います。
僕は、本を読む時は、気になったところに、線をひいたり、ページを折ったりしています。
それは、「後になって、すぐにわかるように」というのが大きな理由です。
同時に、なんとなく線をひいたり、ページを折ると「頭に入る」気がします。
あの、「ページに触れるリアルな体験」が「読書の楽しみ」でもあります。
そして、古くなった本をみると、
あの頃は、
ここが気になったんだ。
と感じることもあったり、古本を読むときは、あの「古さ」が心地よい時もあります。
ネットの世界が広がっているからこそ、「リアルな紙の本に触れる機会」をどんどん増やして欲しい。
そして、勉強する時は、ノートでも参考書でも「自分なりに書いてみる」ことで、「自分だけの本」になります。
子どもには、タブレットばかりではなく、紙の本を積極的に読んでもらいましょう。