前回は「おすすめ勉強法・ノートの書き方〜紙に大きく書く・描く・様々な気づき・大事なことは大きく描く・書いて強く認識して暗記・自分で書く大事さ・「何かを見て分かった気」にならない・一生懸命書く・描く姿・書く・描くことで思考を整理〜」の話でした。
自分のノートを作ること:思考を整理
![](https://www.e-voyage.net/wp-content/uploads/Spring116ma.jpg)
今回は、ノートの作成に関する話です。
ノートの取り方がきれいな方、そうでもない方、色々な方がいらっしゃいます。
ノートがきれいな方は、「思考が整理されている」傾向があります。
ある科目・分野に対して、頭の中でしっかり整理されていると、ノートも整然とします。
きれいなノートを作ること、とても良いことです。
僕ね。
あまりノートがきれいではないんだけど・・・
塾の授業ノートは、
先生が書くのを写すから、それなりにまとまっているけど・・・
自分で、まとめノートを
作ろうとすると、なかなか上手くいかない・・・
まとめノートを「作る」か「作らない」かは、それぞれの方の個性によるでしょう。
自分で、しっかり
まとめノートを作りたい!
という方は、ぜひ作ってみると良いと思います。
あるいは、
まとめノートを作るのは、
大変そうだから、参考書や塾のテキストでいいかな・・・
という方は、無理に作らない方が良いでしょう。
最終的に「しっかり理解して、頭に入れること」を優先します。
そして、「ノートにまとめる」か「コピー用紙や雑記帳に書いて、学ぶ」かは本人次第でしょう。
本人の考え方・思考と記述式試験
![](https://www.e-voyage.net/wp-content/uploads/E6_History_103m.jpg)
子どもが書いているノートは、先生方・教員が見れば、一目で状況が把握できます。
ああ、ここが
良く分かっているな・・・
とか、
ここの部分があやふやだから、
問題が解けないのかな・・・
などが、手に取るように分かるでしょう。
「ノートをみると、本人の考え方・思考が分かる」ことが、記述式試験を課す理由の一つです。
それぞれの方のノートと同様に、「記述式で書かれた文章」を読むと、
ああ、この子は、この辺りは
とても良く分かっている・・・
と考えたり、
この子は、知識はありそうだけど、
丸暗記しているだけな感じだな・・・
ということが「手に取るように」分かるのでしょう。
中学校側の立場で考えると、記述式試験の良いところはいくつかあります。
・答えがあっていても、実は考え方が間違っている場合があり、より正確に学力が測れる
・答えのみだと◯かxかになってしまいますが、記述式だと「途中の過程」に点を与えられる
・書いて・描いてもらうことで、「何をどの程度分かっているか」が明快に分かる
場合によっては、「どのような考えの人物か」が分かる
他にもありますが、基本的には上記の内容です。
記述式は、採点者の負担が非常に大きいです。
大変ですが、採点する教員としては答えだけを◯・Xする単調作業よりも、
当校の志望者の考え方を
しっかり見たい!
と、楽しんでいる面もあるでしょう。
自分ノートと問題集:自分だけのノート
![](https://www.e-voyage.net/wp-content/uploads/Spring129ma.jpg)
そして、「自分ノートを作成する大事さ」の話です。
先ほど書きました通り、「無理にノートにまとめる」必要はないと思います。
上のような理科のてこ・バネ・電気などの問題は、コピー用紙等に書いて・描くのも良いでしょう。
「ノートにまとめよう」とすると、「きれいに」を意識しますが、意識し過ぎないことが大事です。
あるいは、
僕は、塾の演習プリントに
書き込むと分かる気がする!
という方は、どんどん演習プリントの余白に書き込んで、学びましょう。
余白を気にせず、演習プリントや自分のノートに自由に書いて・描いてみることは大事だと思います。
ノートでもプリントでも、自分の好きなように、どんどん書いて・描いてみましょう。
大勢の友達が持っている「演習プリント」も、自分が書き込めば、「自分だけのプリント」になります。
その「自分だけのプリント」は、世界で一枚しかない貴重なプリントになります。
自分がわからなかったこと、知らなかったことなどを追記して、
これは、
僕だけのプリントだ!
と思うと、楽しい気持ちになるでしょう。
そして、その「自分だけのプリント」は、大事にファイルして、時々復習しましょう。
「理解して書く」よりも「書いて理解」する姿勢
![](https://www.e-voyage.net/wp-content/uploads/962de3e06f7a83c8201b56791a75af43.jpg)
今はあまり聞かなくなった、「読み・書き・算盤」を昔の子たちは沢山やりました。
今と違って、タブレット・スマホ・パソコンがない時代。
子どもたちは「声に出して読むこと」「書くこと」「計算・算盤」を奨励され、
読んでも、
分からないのですが・・・
とにかく、
一緒に読んでみよう!
「最初は全然分からなくても、書いているうちに読んでいるうちに少しずつ理解」という考え方もありました。
まずは
一緒に読んでみよう!
私に続いて、
声に出してください!
子、
曰く(いわく)・・・
子、
曰く(いわく)・・・
学びて思わざれば、
くらし・・・
学びて思わざれば、
暗し・・・
思うて学ばざれば、
あやうし。
思うて学ばざれば、
あやうし。
これは、比較的イメージしやすい内容ですが、言葉が難しいです。
何度か声に出していると、
孔子(子)が言いたいことは、
こういうことかな?
と、昔の子どもたちは「少しずつ理解」を進めていったのでした。
![](https://www.e-voyage.net/wp-content/uploads/Spring234m-1024x724.jpg)
「理解して書く・描く」が良いですが、まずは書いて・描いてみましょう。
その時、「きれいにつくる」とか「きれいに書く・描く」は気にしないほうが良いです。
のびのびと、好きなように書いて・描いてみましょう。
志望校が「答えのみが多い」学校は、「自分さえわかれば良い」のです。
記述が不要でも、書き方が整理されているほうが、問題は解きやすくミスも減ります。
その意味では、考え方・文章として整理したほうが良いでしょう。
「記述式が多い」学校の教員にとって、「整理された内容」の方が望ましいのは事実でしょう。
一方で、「整理されていること」よりも「考えていること」や「意見」を重視する学校もあります。
「整理されている」「きれいな」ノートを、早い段階で目指す必要はないでしょう。
今、受験生の方も、「理解して書く」よりも「書いて理解」する姿勢が良いでしょう。
「理解して書く」のが一つの理想ですが、それを求めると、
イマイチ、
分からないんだけど・・・
と手が止まってしまう可能性があります。
それよりは、
分からない面が
あるけど、こういうことかな?
と「出来るだけ考えながら」書いてみましょう。
「理解する」「覚える」「習得する」を重視してましょう。
そして、「整理されている・きれいなノート」は考えないようにしましょう。
書いて・描いているうちに、思考は自然と整理されてゆきます。
その過程で自然と「整理された記述」が出来るようになるのが望ましいです。
「整理されていること」を、無理に目指す必要はないでしょう。
大事なことは、「整理すること」ではなく「理解すること」です。
次回は下記リンクです。