自分のノートを作ること〜思考を整理・本人の考え方・思考と記述式試験・自分ノートと演習プリント・問題集・自分だけのノート・プリント・「理解して書く」よりも「書いて理解」する姿勢〜|中学受験・高校受験・大学受験

前回は「おすすめ勉強法・ノートの書き方〜紙に大きく書く・描く・様々な気づき・大事なことは大きく描く・書いて強く認識して暗記・自分で書く大事さ・「何かを見て分かった気」にならない・一生懸命書く・描く姿・書く・描くことで思考を整理〜」の話でした。

目次

自分のノートを作ること:思考を整理

ばね:力のつり合い(新教育紀行)

今回は、ノートの作成に関する話です。

ノートの取り方がきれいな方、そうでもない方、色々な方がいらっしゃいます。

ノートがきれいな方は、「思考が整理されている」傾向があります。

ある科目・分野に対して、頭の中でしっかり整理されていると、ノートも整然とします。

きれいなノートを作ること、とても良いことです。

僕ね。
あまりノートがきれいではないんだけど・・・

塾の授業ノートは、
先生が書くのを写すから、それなりにまとまっているけど・・・

自分で、まとめノートを
作ろうとすると、なかなか上手くいかない・・・

まとめノートを「作る」か「作らない」かは、それぞれの方の個性によるでしょう。

自分で、しっかり
まとめノートを作りたい!

という方は、ぜひ作ってみると良いと思います。

あるいは、

まとめノートを作るのは、
大変そうだから、参考書や塾のテキストでいいかな・・・

という方は、無理に作らない方が良いでしょう。

最終的に「しっかり理解して、頭に入れること」を優先します。

そして、「ノートにまとめる」か「コピー用紙や雑記帳に書いて、学ぶ」かは本人次第でしょう。

本人の考え方・思考と記述式試験

筆者の小学校6年生の歴史ノート(新教育紀行)

子どもが書いているノートは、先生方・教員が見れば、一目で状況が把握できます。

ああ、ここが
良く分かっているな・・・

とか、

ここの部分があやふやだから、
問題が解けないのかな・・・

などが、手に取るように分かるでしょう。

「ノートをみると、本人の考え方・思考が分かる」ことが、記述式試験を課す理由の一つです。

それぞれの方のノートと同様に、「記述式で書かれた文章」を読むと、

ああ、この子は、この辺りは
とても良く分かっている・・・

と考えたり、

この子は、知識はありそうだけど、
丸暗記しているだけな感じだな・・・

ということが「手に取るように」分かるのでしょう。

中学校側の立場で考えると、記述式試験の良いところはいくつかあります。

記述試験の特徴

・答えがあっていても、実は考え方が間違っている場合があり、より正確に学力が測れる

・答えのみだと◯かxかになってしまいますが、記述式だと「途中の過程」に点を与えられる

・書いて・描いてもらうことで、「何をどの程度分かっているか」が明快に分かる

 場合によっては、「どのような考えの人物か」が分かる

他にもありますが、基本的には上記の内容です。

記述式は、採点者の負担が非常に大きいです。

大変ですが、採点する教員としては答えだけを◯・xする単調作業よりも、

当校の志望者の考え方を
しっかり見たい!

と、楽しんでいる面もあると思います。

自分ノートと演習プリント・問題集:自分だけのノート・プリント

ばねのつり合い:並列つなぎ・おもり1個(新教育紀行)

そして、「自分ノートを作成する大事さ」の話です。

先ほど書きました通り、「無理にノートにまとめる」必要はないと思います。

上のような理科のてこ・バネ・電気などの問題は、コピー用紙等に書いて・描くのも良いでしょう。

「ノートにまとめよう」とすると、「きれいに」を意識しますが、意識し過ぎないことが大事です。

あるいは、

僕は、塾の演習プリントに
書き込むと分かる気がする!

という方は、どんどん演習プリントの余白に書き込んで、学びましょう。

余白を気にせず、演習プリントや自分のノートに自由に書いて・描いてみることは大事だと思います。

ノートでもプリントでも、自分の好きなように、どんどん書いて・描いてみましょう。

大勢の友達が持っている「演習プリント」も、自分が書き込めば、「自分だけのプリント」になります。

その「自分だけのプリント」は、世界で一枚しかない貴重なプリントになります。

自分がわからなかったこと、知らなかったことなどを追記して、

これは、
僕だけのプリントだ!

と思うと、楽しい気持ちになるでしょう。

そして、その「自分だけのプリント」は、大事にファイルして、時々復習しましょう。

「理解して書く」よりも「書いて理解」する姿勢

寺子屋(Wikipedia)

今はあまり聞かなくなった、「読み・書き・算盤」を昔の子たちは沢山やりました。

今と違って、タブレット・スマホ・パソコンがない時代。

子どもたちは「声に出して読むこと」「書くこと」「計算・算盤」を奨励され、

読んでも、
分からないのですが・・・

とにかく、
一緒に読んでみよう!

「最初は全然分からなくても、書いているうちに読んでいるうちに少しずつ理解」という考え方もありました。

まずは
一緒に読んでみよう!

私に続いて、
声に出してください!

子、
曰く(いわく)・・・

子、
曰く(いわく)・・・

学びて思わざれば、
くらし・・・

学びて思わざれば、
暗し・・・

思うて学ばざれば、
あやうし。

思うて学ばざれば、
あやうし。

これは、比較的イメージしやすい内容ですが、言葉が難しいです。

何度か声に出していると、

孔子(子)が言いたいことは、
こういうことかな?

と、昔の子どもたちは「少しずつ理解」を進めていったのでした。

太さが一様ではない棒:ゆっくり引き上げた二つの状況(新教育紀行)

「理解して書く・描く」が良いですが、まずは書いて・描いてみましょう。

その時、「きれいにつくる」とか「きれいに書く・描く」は気にしないほうが良いです。

のびのびと、好きなように書いて・描いてみましょう。

志望校が「答えのみが多い」学校は、「自分さえわかれば良い」のです。

記述が不要でも、書き方が整理されているほうが、問題は解きやすくミスも減ります。

その意味では、考え方・文章として整理したほうが良いでしょう。

「記述式が多い」学校の教員にとって、「整理された内容」の方が望ましいのは事実でしょう。

一方で、「整理されていること」よりも「考えていること」や「意見」を重視する学校もあります。

「整理されている」「きれいな」ノートを、早い段階で目指す必要はないでしょう。

今、受験生の方も、「理解して書く」よりも「書いて理解」する姿勢が良いでしょう。

「理解して書く」のが一つの理想ですが、それを求めると、

イマイチ、
分からないんだけど・・・

と手が止まってしまう可能性があります。

それよりは、

分からない面が
あるけど、こういうことかな?

と「出来るだけ考えながら」書いてみましょう。

「理解する」「覚える」「習得する」を重視してましょう。

そして、「整理されている・きれいなノート」は考えないようにしましょう。

書いて・描いているうちに、思考は自然と整理されてゆきます。

その過程で自然と「整理された記述」が出来るようになるのが望ましいです。

「整理されていること」を、無理に目指す必要はないでしょう。

大事なことは、「整理すること」ではなく「理解すること」です。

新教育紀行

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