入試本番での知識・暗記問題へのベストな姿勢〜出来る問題を確実に・試験の時に「思い出せない」とき・入試直前期の暗記と知識を「増やす」か「固める」か〜|中学受験・高校受験・大学受験

前回は「当日の心構え〜「忘れてしまったこと」が「ふとフッと蘇ってくる」こと・「思い出せること」に集中する姿勢・「忘れてしまったこと」にこだわらない・合格点を目指す姿勢〜」の話でした。

目次

試験の時に「思い出せない」とき

新教育紀行
樹木と空(新教育紀行)

「答えのみ・選択肢」が中心、あるいは「記述中心」など試験には様々なタイプがあります。

後者の記述中心では、比較的「前提となる知識は少なくても問題ない」傾向があります。

「知識は持っている方が良い」ですが、記述問題の多くは「問題文を読んで考える」問題です。

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武蔵中・麻布中などでは記述の比重が高く、今後記述は増えてゆくと考えます。

上のような問題では、日本の戦後から高度成長期の歴史を知っていると「解きやすい」です。

「全く知らない」と難易度が上がりますが、「全く知らない」方は少ないでしょう。

日本の戦後から高度成長期は、
詳しくないけど・・・

「詳しくない」方も、大体のイメージがあるでしょうから文章を読めば「解答の方針」は出来るでしょう。

対して、暗記・知識の「答えのみ・選択肢」の問題は「知っている方が明らかに有利」です。

この時、

あ、これは
知らないな・・・

という問題は「出る」と考えていた方が良いでしょう。

問題の難易度によりますが、「全てを知る」ことはほぼ不可能です。

「知らない」問題が出たときは「選択肢」ならば、

これは違うはず・・・
これは概ね合ってそう・・・

と合理的発想で「流れ・イメージ」からしっかり解けば、正答率は上がるでしょう。

何かの人名や出来事を答える時は、

これは
何だっけ?

と自信がなくても、

前後関係から、
これに違いない!

と考えて積極的に解いてゆくのが良いでしょう。

一方で、「知っているのに思い出せない・出てこない」こともあり得ます。

人間はコンピューターではないので、「ふと思い出せない」ことがあるのです。

あ、これ知ってるけど、
出てこない・・・

いや、出てこない・・・
おかしいな・・・

こう考えると、精神的なダメージが大きくなり、

もうダメだ・・・

と「マイナス思考に陥る」のは絶対に避けましょう。

「ちょっと思い出せない」ことがあっても、

ちょっと思い出せないけど、
これなはず!

と思い切って答えを書いて次に行くか、どうしても思い出せなければ、

これは
解けなくてもいい!

他で確実に
得点を!

と考えて「出来る問題を確実に出来るようにする」のがベストです。

知識・暗記問題への姿勢:知ってそうなのに、どうしても思い出せない時

・思い切って「これなはず!」と答えて次の問題へ

・「他の問題が出来れば良い」と割り切って、次へ

入試直前期の暗記・知識を「増やす」か「固める」か

新教育紀行
幕末の優れた幕臣たち:左上から時計回りに榎本武揚、小栗忠順、川路聖謨、勝海舟(Wikipedia)

知らない問題が
出たらどうしよう・・・

となる気持ちは誰しもあります。

誰だって、試験でなくても「知らないことを聞かれる」のはちょっと嫌なことなのです。

「知らないこと」には、人間は自信もって対応することが難しいです。

僕は中学入試は30年以上前のことなので、試験の傾向・状況は少し異なるかもしれません。

記事を書いていて大学卒業後に、ある資格試験を受けたことを思い出しました。

試験を受けて20年ほどですが、日頃の業務でもありますから色々覚えています。

その試験は1次・2次試験があり、1次試験は選択式で合格率は15%程度でした。

倍率にすると約7倍となりますので、難関試験の部類に入ります。

資格試験なので「出題範囲」は限られていますが、細かな知識というのはあります。

問題を見ると、

こんな細かい知識まで
覚えてられない・・・

と感じることがあります。

そして、そういう「細かな知識」で点差が開くこともあります。

「細かな知識」は大抵「数字の違い」「言葉の違い」であることが多いです。

学問は「大筋が分かっていること」が大事なので、「細かな知識」の必要性には議論があるでしょう。

ところが、出題者側の姿勢としては、

時には細かな知識を入れないと、
よく出来る人とそうでない人の点差が開かない・・・

「細かな知識」は「数字」や「ちょっとした違い」に
ならざるを得ない・・・

という考えになります。

中学入試も「文科省の定める教育範囲」がありますが、同様に「細かな知識」を問う可能性があります。

それは、高校入試・大学入試でも同様でしょう。

それに「どこまで対応するか」は、受験生本人次第です。

残り期間が短くなった今、

もう少し暗記する範囲を
広げよう・・・

と考える方もいるでしょうし、

私はこれまで覚えた範囲を
しっかり固めておこう・・・

という方もいるでしょう。

結局、どっちが
いいの?

直前期になると、「点数を追い求める」受験生は「何がベストか」を求めてしまいます。

それは、受験生の立場では「一点を争う」ので当然のことです。

やっぱり、新たな知識を
覚えた方が良いのかな・・・

色々と迷う気持ちもありますが「それぞれの考え方次第で良い」と考えます。

「どちらが良い」ではなく「良いと思う方針・姿勢」を貫くことが大事です。

「もう少し広げる」派の方は、

よしっ!
もう少し知識を広げて得点アップ!

と考えて、当日まで邁進しましょう。

「しっかり固める」派の方は、

出来ることを
しっかり固めて、バッチリ得点!

と考えて、当日まで邁進しましょう。

試験本番での知識・暗記問題へのベストな姿勢:出来る問題を確実に

新教育紀行
鳥羽・伏見の戦い(Wikipedia)

入試でも資格試験でも「全部知っている」のは大変困難なことです。

知らないことが、ある程度出ても大丈夫!
合格できる!

がベストでしょう。

知らないことが10%あったら、残り90%を80%以上出来るようにしましょう。

0.9×0.8=0.72で70%以上です。

概ね、知識・暗記を問う問題は「70%以上出来れば合格」でしょう。

知らないことが20%あったら、残り80%を90%以上出来るようにしましょう。

0.8×0.9=0.72で70%以上です。

この場合も、知識・暗記を問う問題は「70%以上出来れば合格」でしょう。

知らないことが30%あったら、厳しい状況ですが、残り70%を95%以上出来るようにしましょう。

0.7×0.95=0.665で70%弱=合格ラインで、他の科目で十分挽回可能です。

「出来るだけ範囲をカバー」も良いかもしれません。

「出来る範囲を確実にまとめる」のが「きちんと得点する」道です。

知識・暗記問題への姿勢

・出来そうな問題を出来るだけ確実に得点して、70%以上を目指す

・「30%程度の失点はやむ得ない」と割り切る

暗記ばかりにこだわらず、算数は少しでも得点力を上げましょう。

知らないことが30%、残り70%が80%しか出来ないと、0.7×0.8=0.56=56%です。

これでは多少合格には厳しい状況です。

社会か理科で周囲から差を多少つけられますが、算数で挽回は可能です。

これは、出来るだけ避けたい事態ですが、万一こういう状況になったら、

ちょっと、知識・暗記問題は
マズいけど、他の記述などで挽回だ!

知識問題は少しマイナスが大きいから、
他の部分で挽回して、70%程度目指そう!

と考えましょう。

試験の順番は、「理科・社会より算数が先」の傾向があります。

いずれにしても、「知識・暗記を固めて、算数など理解力をバッチリ」の姿勢が良いでしょう。

そして暗記問題も確実に得点し、合格しましょう。

新教育紀行

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