前回は「社会の記述問題の攻略法 2〜自分の考えていることを表現しよう〜」でした。
麻布中学校の2020年社会の問題です。

下記、問6を考えてみましょう。

これは、様々なことが考えられます。
戦後の復興期をまず考えてみましょう。
東京大空襲などで、日本は敗戦(終戦)直後、まさに焦土となりました。焼け野原のようになってしまったのです。
その状況から、なんとか頑張って高度成長期を迎えました。
今の日本に住んでいるとイメージしにくいのですが、敗戦直後の日本は、世界において「貧しい国」とも言える状況だったのです。
その状況をイメージしてみましょう。
対して、敗戦直後に日本を占領した米国は、まさに世界最強国でダントツに豊かな国でした。
洋服は「欧米の服」という意味ですが、日本にとって最もイメージしやすいのは、米国の服ですね。
ならば、なぜ多くの人が洋服を支持したのでしょうか。
下記のような理由が考えられます。
・洋服の本拠地とも言える米国に対する強い憧れがあったから
・急速に経済状況が良くなる中、カジュアルな洋服が新しい文化に感じられたから
「物資が不足していた」ことが書かれていますから、
・物資が不足していた戦時中、敗戦直後に比べ、物資が豊かになり、米国などの外国の服がたくさん日本に入ってきたから
あるいは、女の子なら着物をきたことがあるかもしれません。
着物は日本の文化で非常に大事ですが、着るのが大変ですね。
・和服に比べて、着るのが容易で扱いやすかったから
も挙げられるでしょう。

文章の流れから、「物資が乏しかった」とありますから、そういう言葉をヒントに考えてみるのが良いでしょう。
記述問題の採点がどのように行われているのかは各中学校次第で、学校の理念が反映されると思います。
「解答が色々と考えられそうだけど・・・」という記述式問題に出会ったら、まずは問題文の流れをヒントにしましょう。
その上で、あまり考えすぎずに自分の感じたことを素直に書いてみましょう。
考えすぎて、こういう問題を白紙で出すことがないようにしましょう。
何らかの感じたことを、自分なりに堂々と書いてみましょう。
採点者はある程度の「想定される答え」を用意しています。
ちょっと想定してないなかったような答案があると、「面白い!」と喜んでくれて、良い点数をくれるかもしれません。
記述式問題は文脈から状況をイメージして、「こうかな?」と考えて、はっきりと書いてみましょう。