前回は「記述式問題は積極的に 3」の話でした。
今後増えると考えられる「記述式試験」は、積極的に考えて、得意になりましょう。
今年の麻布中の試験では移民問題が出ました。
色々と考えられる問題で、少しセンシティブな面もある「移民問題」への「自分なりの考え」が問われました。
この問題自体は「たくさんある問題の一つ」ですから、「この問題を白紙で出しても、他で点が取れていて合計点が合格最低点を上回る」なら合格でしょう。

ただし、ボーダーライン前後の場合、どうなるでしょうか。
こういう記述問題に「きちんと回答している子供」を優先して合格にするのではないでしょうか。
出題する教員の立場からすると、下記生徒のどちらに「入学して欲しい」でしょうか。
総合点は、合格最低点を少し上回っている。
単なる暗記問題でドンドン点数をとっていて、「麻布中学として聞きたい」問題は白紙提出。
総合点は、合格最低点より、やや足りない。
一方、「麻布中学として聞きたい」問題にハッキリ答えている。
これは、中学校・教員側からしたら、「B君」ではないでしょうか。
点数にもよりますが、「入試の総合点が5〜10点多い」ことと「能力の優劣」は、ほとんど関係がありません。
ならば、「学校のカラーを出した問題に、懸命に答えている」方を「取りたい」のが「普通の発想」ではないでしょうか。
各中学校が、どのように合否裁定をしているかは全く不明です。
これは、僕の推測に過ぎません。
こういう「学校ごとの判断」はされているかも知れず、むしろ「されているべき」でしょう。
記述試験は「ちょっと敬遠したい」と思うお子様がいたら、「自由に書くこと」をまずは楽しんでもらいましょう。
まだ時間があります。
そして「合っているか、間違っているか分からない暗記問題」に悩むよりも「記述式問題をしっかり答える」姿勢が、「合格を勝ち取る」には良いでしょう。
僕が、武蔵中学に在学していた頃の社会の先生の話をしました。
武蔵の場合は、記述式で思い切って書いてみると「面白いね!」と良い点が付く可能性が高いです。
「正しいか」か「正しくない」かは別で、「自分の意見を持つこと」が非常に重視されている学校です。
記述式をたくさん出題する学校を志望の方は、「記述は楽しい!」くらいになりましょう。