前回は「記述式問題は積極的に 2」の話でした。
記述式問題に関しては、今後「増加する傾向にある」と考えます。
文科省によって「大学入学共通テスト」の一部記述式問題化が検討され、結局「難しい」と中止になりました。
日本政府・文科省も「丸暗記主体の試験は、世界の潮流から大きく遅れている」ことを認識しているのでしょう。
その結果、「採点基準の標準化」が困難なため、中止となりました。
記述式試験の「採点基準の標準化」は不可能ですから当然なのですが、「暗記主体ではなく考える力を!」と政府も本気で考えています。
その中、国公立大学〜中学はある程度、文科省の意向に沿う必要があるかもしれませんが、私立中学・高校は、ある程度自由です。
今後、中学受験でも記述式は増えるでしょう。

ただ、記述式試験は「採点する側も時間がかかり、負担が大きい」のです。
そのため、採点時間の関係から「試験当日に合否発表」する学校では、従来通りの形式が続くと思われます。
「合否発表が翌日以降」の学校は、「これまでの傾向から記述式試験への比重が高まる」可能性が大いにあります。
それは、特に難関校〜最難関校は「考える力・発想力のある力」のある子供が欲しいことがあります。
さらに「考える記述式が世界の流れ」である以上、その流れに合わせる方が学校としてもメリットがあるからです。
これまで「◯xや答えのみ」の問題ばかりの学校で、「合否発表が翌日以降」の学校を志望校とされる場合は、記述対策もやっておくと良いでしょう。
「対策」と言っても、「勉強する」よりも「考えて書いてみる」のことをしてみれば良いでしょう。
それまで「記述式が少なかった。ほとんど出題されなかった」学校で、突然多くなる可能性もあります。
前もって「書く練習をしているかどうか」は大きな影響が出ます。
理解したり、考えたりすると「ただ丸暗記」よりも暗記も確実になります。
あまり肩肘張らずに、記述対策は「暗記問題対策にも役立つ」というスタンスが良いでしょう。