過去問に取り組むタイミング「いつからやるべきか?」〜過去問の出来具合と自信・「出来なくてもよい」くらいな気持ち・過去問は大事な問題集・自分なりに出題傾向を習得〜|中学受験・高校受験・大学受験

前回は「朝の勉強時間を最大限活かす勉強法〜思考のトレーニング・筋肉トレーニングとは根本的に別・学校側が「ぜひ入って欲しい」と考える人間像を目指す学び〜」の話でした。

目次

過去問に取り組むタイミング「いつからやるべきか?」

種子島(新教育紀行)

女子御三家志望の小学校6年生Kさんの親御様から、ご質問を頂きました。

質問11

娘が女子御三家を志望しています。

理科はコアプラスを大体終えました。

そろそろ、過去問に取り組んで大丈夫でしょうか。

知識は十分でしょうか。

ご意見お聞かせください。

ご質問頂き、有難う御座います。

過去問に取り組む時期等に関しては、「早い方が良い」です。

ですから、「すぐに過去問に取り組みましょう」が私の答えです。

今回は中学受験の方の話ですが、高校受験・大学受験も同様です。

中学受験生の理科の参考書を読むと、実に広範囲かつ非常に多い分量です。

大人の方が中学受験の問題をみると、

これ、
本当に小学生が覚えるの?

と大抵の方が感じるでしょう。

特に最難関校の問題をみると、

この問題を
小学生が出来るの?

と感じてしまうほど、高いレベルです。

どのレベルの学校を志望するにしても、過去問は早く取り組むのがベストです。

過去問は「受験当日に自分が出来るようになる問題」です。

そのため、一日でも早く取り組んで「明確な目標を意識する」ことが大事です。

過去問の出来具合と自信:「出来なくてもよい」くらいな気持ち

f:id:Yoshitaka77:20211210155928j:plain
f:id:Yoshitaka77:20211211074433j:plain

例えば、開成中学に合格するためには、上記のような問題が「ある程度出来る」必要があります。

この問6は難問ではありませんが、様々な人物・地名・単語が並びます。

問6の人物・地名・単語

・北条時宗、竹崎季長

・元寇、文永の役、弘安の役

・鎌倉幕府、執権、御家人

・モンゴル軍、肥後国、火薬、兵器、防塁(石塁)、絵巻物

鎌倉幕府第八代執権・北条時宗(Wikipedia)

北条時宗や元寇(文永の役、弘安の役)は、中学受験の「基本事項」でしょう。

ところが、他にも「竹崎季長、肥後国、火薬、兵器、防塁(石塁)、絵巻物」とたくさんの言葉が登場します。

やっぱり、
これ全部出来るようになるのは、直前期でしょ・・・

これら全ての人物、言葉を
知っていなければならないのかな・・・

選択肢の問題なので「たまたま当たる」こともありますが、やはりある程度は理解してないと正答には至らなそうです。

だから、もう少し勉強して、
暗記を増やしてから出ないと、過去問はちょっと・・・

あまり出来が悪いと、
自信を無くしそう・・・

このように考える方もいるかもしれません。

「70%程度できれば合格できる」ので、「出来なくてもよい」くらいな気持ちで過去問に取り組みましょう。

試験当日に大勢の受験生たちの合否を決定する試験です。

おこで、「数ヶ月前に出来たら、すごい!」という考えが良いでしょう。

過去問は大事な問題集:自分なりに出題傾向を習得

左上から時計回りに木戸孝允、坂本龍馬、西郷隆盛、中岡慎太郎(国立国会図書館)

志望校がある程度「暗記力」をテストするのであれば、暗記するしかありません。

「どこまで暗記すれば良いのか」「どこまで覚えたら十分か」というのは、なかなか難しいです。

志望校によっては、「ここまで出すの?」という問題もあります。

それは、出題者側からの視点で考えると、

最近の志望者たちは、
よく知っている。

「志望者がたくさんの知識を蓄えてくるから、点差をつけるためには細かな知識を出題せざるを得ない」のです。

そういう「細かな知識」を知っている方は強いですが、その科目・分野をよほど好きか得意でないと難しいでしょう。

「どこが十分」というのは判断しかねる以上、「ある程度学んだら、すぐ過去問に取り組む」のがベストです。

過去問を、特別視する必要はありません。

問題集の問題と同じように取り組みましょう。

そして、できなかった問題を「しっかり学ぶ」「きちんと理解する」「じっくり覚える」姿勢が最も良いでしょう。

過去問に早めに取り組む姿勢

・志望校の過去問は「特別な問題」ではなく、問題集の一つ

・何度か取り組んで、過去問の出題傾向を自分なりに習得

早めに過去問に取り組む姿勢が、合格への道を切り開くでしょう。

正六角形の問題(新教育紀行)

算数に関しても、特に第一志望の学校の過去問は「解き方を覚えてしまうくらい」やると良いでしょう。

ここで大事なことは「解き方を覚えよう、丸暗記しよう」と思わないことです。

何度もやっているうちに、

もう解き方
覚えちゃったよ・・・

くらいな感じになると、その問題の類題も「大体の方向性が分かる」ようになるでしょう。

そして、

志望校の過去問は、
やり切ったよ!

くらいな気持ちになると自信が強くなるでしょう。

すると、

試験当日も
できると思うよ!

という自信が合格を勝ち取る一つの姿勢でしょう。

ご本人の志望校合格を心より願っております。

新教育紀行

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

目次