前回は「整数問題の解き方 1〜倍数・約数〜」でした。
今回は「奇数・偶数を考えるタイミングをつかもう!」の話です。
整数問題必勝法 3〜実験して、状況を理解しよう〜
問題3解法Aの話をしました。
問題9も共通しますが、「入れ替える」問題は分かりやすいようで、なかなかわからないことが多いです。
「入れ替える」自体は分かりやすいですが、
入れ替えたらどうなるか?
を考えると、
あれ?
と分からなくなることがあります。
「よくわからない時」は実験してみましょう。

「実験してみる」は整数問題に限らず、様々な問題で応用できます。
場合の数の問題などで、「見たことのない問題」が出ることがあります。
出題者が「特殊な条件」を設定して、工夫しているのです。
「出題文の内容は分かるけど、具体的にはよく分からない」時は、簡単な例を自分で考えて実験してみましょう。
例えば、5人の方が登場して何かの条件のもとに「カードを交換する」という問題が出たとします。
5人は結構多いので5人いる絵を書いて考えてみても、なかなかイメージが湧かないことがあります。
その場合「もし2人だったら」とか「もし3人だったら」と少し人数を減らしてみると、分かりやすくなることがあります。
実験してみて、
ああ、
そういうことか!
と気づけば、問題を解く鍵が見つかったことになります。
「実験する」は時間が少しかかりますが、悩んで時間が過ぎてしまうよりも「解ける可能性が高くなる」ので良いでしょう。
記述式なら、こういう「実験」は遠慮せずに答案の最初の方に書いてみましょう。
「ここは関係ないですよ」と説明したかったら、カギ括弧でくくりましょう。
「ああ、ここは考えていたんだな」と採点者は分かります。

整数問題必勝法 4〜奇数・偶数のタイミングを考えよう〜
問題9では「取り替えなかった硬貨は奇数」という条件がありました。
奇数・偶数は非常に分かりやすく、どちらかならば対象は半分になります。
対象が6の倍数ならば「対象が1/6に絞れる」のに対し、「1/2にしか絞れない」ので早い時点では決定打になりにくいです。
この解答では最後の方で「奇数・偶数」が出ました。
「奇数・偶数」で問題に出てきたら、「どのタイミングで使う条件かな」と考えて○で囲っておきましょう。
問題9のように、「偶数-偶数=偶数」「奇数-偶数=奇数」などは一言書いた方が良いです。
記述式で時間が惜しい時は、「ぐーぐ=ぐ」「きーぐ=き」などと略しても良いでしょう。
ちゃんと
分かっているね。
採点者は分かります。
「ちょっとした事」で
書いた方が
いいだろうけど・・・
書く時間が
もったいない
時は、略して書いてみましょう。
頭で考えるだけよりも、書くことで自分で確認できます。
途中で時間切れになっても「分かっているところ」まで書くことは、採点者に対して明確なメッセージになります。
遠慮せずに、こういう場合は「略しても、考えていることはきちんと表現」して、少しでも合格へ近づきましょう。