国語力・読解力と文章題の解き方〜具体的な状況を理解・自分が登場人物になる・「分からない」から「分かる」へ・考える対象を少なくして実験・文章題の内容・条件を全て把握・文章にマーク・整数問題・差を考える・奇数・偶数・問題9解法A〜|中学受験・算数実践28

前回は「文章題のイメージトレーニング〜内容を具体的にイメージ・理解・複数の科目を横断して学力アップ・育む複眼的思考・問題9〜|中学受験・算数実践27」の話でした。

今回は解き方です。

目次

問題 9(再掲載)

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具体的な状況を理解:自分が登場人物になる

入れ替えの問題(新教育紀行)

この文章題の状況を具体的にイメージしてみましょう。

まず、大事なことはなんでしょうか。

太郎君が、間違えて
枚数を逆にしちゃったんだよね・・・

「間違えて二種類の硬貨の枚数を逆に計算」が、この問題の大事なポイントです。

つまり、どういうことでしょう。

「枚数を逆にした」んだから、
「入れ替えてしまった」ということかな!

具体的に太郎君が硬貨を数えているイメージをしましょう。

僕が太郎君になったつもりが、
いいんだよね!

算数の文章題を解く時には、「自分が登場人物の〜だったら」と考えると、イメージ出来るでしょう。

算数の文章題への取り組み方

・具体的に状況をイメージ

・「ポイントとなる」ことを探す

・「各科目を横断的に学ぶ姿勢」で、算数以外の学力もアップ

入れ替える問題は、問題3でもありました。

わかりにくい時は、

枚数を逆にしたら、
どうなるのかな?

と実験してみましょう。

実験する時は、
簡単な枚数が良いんだよね!

「分からない」から「分かる」へ:考える対象を少なくして実験

和同開珎(Wikipedia)

今回は、硬貨が3種類ありますが「まずは2種類で考えてみる」ようにしましょう。

なぜ、3種類あるのに、
2種類にするの?

3種類を一度に考えるのは難しいです。

ところが、「2種類だったら、だいぶ簡単になる」からです。

文章題が「分かる」へ

・登場する硬貨・おもりなどが3種類(以上)あったら、まず2種類で考える

・自分で具体的・簡単な枚数・数などを設定して実験

例えば、「10円玉10枚、50円玉20枚」で考えましょう。

この場合、合計1100円で、
逆にしたら700円だね!

逆にしたら、
400円下がった!

この計算の過程で「枚数の違いが問題」と気づきます。

実験する時は、暗算でも出来るくらい「簡単な数字」でやりましょう。

なぜ、400円下がったんでしょうか。

10枚と20枚で「共通の10枚」は
計算の時に、同じだった・・・

同じ枚数の10枚は関係なくて、20-10=10枚の違いがポイントです。

そして、「枚数を逆にした時の金額の違い」を生み出します。

そっか!
ここで硬貨の金額の違いが影響している!

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今回は3種類の硬貨があり、逆にするパターンは3種類あります。

上記の通り、あ〜うでそれぞれ逆にした時の差が出ます。

3つのパターンで、
それぞれ「逆にする・交換する」と差が違うね・・・

ここからどう考えるか、です。

問題では、「4,260円から3,900円に変わった」です。

さっきの「私の実験」では、
「逆にした」ら400円下がったから・・・

今回も、
下がる金額が大事だと思う!

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「違い=差」を考えましょう。

差は「入れ替えた1枚あたり金額の差」の倍数になるはず。

そこで、「う」のパターンがなくなり、3パターンから2パターンに絞られます。

整数問題では、すぐに①などの未知数を置かないで、倍数や約数を考えましょう。

すぐに未知数を置くと、
行き詰まることがあるね・・・

ここから、「どうやって答え=1パターンに絞る」か考えましょう。

う〜ん、
分からないな・・・

わからない時は、とりあえず①など未知数を設置してみましょう。

文章題の内容・条件を全て把握:文章にマーク

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とりあえず、二つの場合で、各枚数が出てきました。

さあ、ここからは何がポイントでしょうか?

使ってない問題の条件はありませんか?

文章題では、大事なポイントにマルなどマークしましょう。

そして、「出てくる条件を全て理解」するようにしましょう。

文章題が「解ける」姿勢

・しっかり状況をイメージ・理解

・出てくる状況・条件などをマルなどでマーク

実験問題(新教育紀行)

理科の実験問題などでも、「大事な数字」や「状況が変わるポイント」をマークすると良いでしょう。

考えていない
条件・・・

あった!
「間違えた二種類ではない硬貨の枚数=奇数」だ!

ここで、

あっ!

と、気づきます。

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奇数は一つに絞られます。

穴埋め式だったら、

こっちだ!

と余白に○を書いて進めます。

記述式の場合もきちんと文章にせず、下記のように簡潔に表現しても良いでしょう。

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「偶数-偶数=偶数」「奇数-偶数=奇数」と書くと丁寧で、採点者は

ちゃんと
分かってるね!

と、感じてくれます。

「わかっていること」は走り書きでも、メモの形式でも良いですから、書きましょう。

整数問題:差を考える・奇数・偶数

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ここまで来たら、あとは立式して計算すれば解けます。

合計で4,260円、二種類入れ替えたら3,900円など「比較的大きな数字」が出てきている時。

その時は、差をとってみましょう。

整数問題で、和・差を取ることは本質的なことで、なんらかの特徴が出てきます。

この場合、4260-3900=360を考えると、

少し
楽になる気がする・・・

考える対象が一桁小さくなるのが大事で、ずいぶん扱いやすくなります。

あ、そうか。
確かに、桁が小さくなると簡単に見えるね!

これで、非常に問題が考えやすくなります。

そして、問題3と本問のように、「入れ替えたら」という問題が出たら、

あっ、
差が大事!

と、気づくようにしましょう。

いくつか整数問題取り上げましたが、これで大抵の整数問題は解けると思います。

「整数問題→倍数・約数・和・差を考える」を、きちんと頭に入れておきましょう。

新教育紀行

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