志望校の校風とカラー〜「大きなお兄さん・お姉さん」の存在・「弟のような存在」「妹のような存在」の下級生・合格と子どもの将来・志望校を決定したら「迷わない」姿勢・初志貫徹〜|中学受験

前回は「子どもの個性と志望校の校風・カラー〜塾・判定より大事なこと〜」でした。

目次

「大きなお兄さん・お姉さん」の存在

武蔵中学・高校のかつての校舎(新教育紀行)

中高一貫校に入れば、高校生は中学生に対して、大きなプレッシャーを感じます。

中学生より、
はるかに年上なんだから・・・

もっともっと、
しっかりしなければ!

と高校生は、中学生よりも

しっかりしよう!

と自覚します。

中高一貫校では、高校3年生は中学生にとっては「中学6年生」みたいな感じです。

小学校を出て間もない中学生たちにとって、小学校での6年間とは違う中高一貫校の雰囲気は「大きな変化」です。

中高一貫校の最も良い点は、中学生にとって高校生という「大きなお兄さん・お姉さん」がいることです。

中学3年生になると、世の中のことも分かってきて、「高校生と中学生の違い」を認識します。

中学1〜2年生にとっては、高校生という「お兄さん・お姉さん」の存在は大きいです。

自分の兄弟・兄妹等がいて、「すでにお兄さん・お姉さんがいる」場合は、「馴染みがある」お兄さん・お姉さん。

自分の家族に「お兄さん・お姉さん」がいない場合は、「身近にお兄さん・お姉さんがいる」のは、「大きな変化」です。

「弟のような存在」「妹のような存在」の下級生

武蔵中学・高校のかつての校舎・物理実験室(新教育紀行)

上級生にとっても、「弟のような存在」「妹のような存在」がいることは、大いなる刺激になります。

僕も部活に入って、中学1年生の時に高校2年生の先輩がいる雰囲気が楽しかったのを今でも覚えています。

体も大きいですし、

微分・積分とかいって、
何だかすごそうだぞ!

と思いました。

実際には、高校生になれば微分積分は「普通にわかること」ですが、中学生にとっては大ごとです。

実際に「すごい先輩」は何人かいて、非常に大きな影響を受けました。

これは、中学と高校が分かれていると「ないこと」です。

「大きなお兄さん・お姉さん」の存在が身近にあることは、子どもにとって貴重な経験です。

そして、自分が成長して上級生になってゆくにつれ、「気の合う下級生」がいると楽しくなります。

新たに「弟」が出来たような気持ちになり、その「弟」のような存在との学校生活は大いなる意味を持つでしょう。

合格と子どもの将来

武蔵中学・高校のかつての校舎(新教育紀行)

志望校合格後は、大学受験の事ばかり考えずに、ぜひ部活等に入ってみましょう。

小学校の時もクラブ活動があって、楽しいです。

小学校の時は担任の先生の指導に従って活動しますが、中高では多くは生徒の自主性に任されます。

学校の教育方針にもよりますが、基本的に「自由に過ごしていい」のです。

「大きなお兄さん・お姉さん」の中には、気の合う人が一人はいるでしょう。

そういう「お兄さん・お姉さん」と一緒に過ごす時間ができるのは楽しい事です。

そういうこともイメージしてみると、勉強するのが楽しくなるでしょう。

志望校を決定したら「迷わない」姿勢:初志貫徹

武蔵中学・高校内のすすぎ川(新教育紀行)

志望校が決定している方は、試験当日まで迷わず考えを貫くべきです。

決定したら、
迷わない!

という強い姿勢も大事です。

小学校5年生以下の子を持つ親は、大学進学実績を最優先にして決めるよりも大事なことがあります。

志望校を学校の校風・カラーを考えましょう。

うちの子の
個性・カラーと・・・

この学校の校風・雰囲気は、
合うのだろうか?

と考えて欲しいと思います。

「名門」と呼ばれる学校は、それぞれの自校の意識が強く

我が校は、
どうあるべきか・・・

を考え続けています。

そして、それぞれの「学校の理念・教育観」が非常に強いです。

校長の理念も大事ですが、最も大事なのは校風・カラーだと思います。

志望校がどんな学校で、どういう雰囲気かを改めて考えること。

それは、子どもの方向性を考える上でとても有意義です。

そして、志望校をよく知った上で最終決定した上で、

もう迷わない!

模試の成績で
一喜一憂しない!

迷うことは、実は「時間のロスでしかない」ことが多いのです。

山口多聞の記事では、ミッドウェー海戦の話を詳細に描きました。

これは、山口多聞・旧日本海軍の一つの側面を知っていただきたいこと、があります。

歴史からは、様々な教訓を得ることが出来ます。

当時、米海軍を圧倒していた日本海軍。

ミッドウェー海戦での日本の海軍将校たち:左上から山本五十六 連合艦隊司令長官、南雲忠一 第一航空艦隊司令長官、草鹿龍之介 第一航空艦隊参謀長、山口多聞 第二航空戦隊司令官(連合艦隊司令長官 別冊歴史読本 新人物往来社、Wikipedia)

このミッドウェーでは、「戦略・戦術以前の問題」が大きかったのです。

「決定したら、迷わない!」気持ちが全くなかった「赤城司令部」の将校たち。

「ブレ続けた赤城司令部」は、「ブレ続けた時点で敗北していた」のでした。

中学・高校・大学受験生のみなさんには、「ミッドウェーでの赤城司令部」を「反面教師」にして欲しい。

僕は「受験戦争」という言葉は、好きではありませんが、受験もまた「一つの戦い」であるでしょう。

その「戦い」においては、「目標がぶれること」は「百害あって一利なし」と言えるでしょう。

「決定したら、迷わない!」気持ち

親と子どもで、一緒に志望校合格へ向かって進むこと。

それは、合格への道を切り開くことにつながるのです。

新教育紀行

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