前回は「しっかり・効率良く習得しよう 3〜暗記・知識 1〜」の話でした。
参考書ばかり読むのではなく、「どんどん問題集をやる」のが、暗記には良い話でした。
例えば、中学受験理科の水溶液などの化学の分野を考えましょう。
化学の分野は、実験問題として出題されやすい傾向があります。
それは、物理の問題よりも「変化する様子」が身近であったり、「問題が作成しやすい」ことが理由です。
「水溶液に物を溶かす」は、小学校で必ず実験をすることです。
そして、その「溶かすもの」を変えたり、「溶ける変化」や「溶ける量」を考えることは「イメージしやすい」ことです。
溶けると「割合」の話にもつながるので、算数のてんびん算とも関係が出てきます。
そして、「割合・変化を考える」ことは、サイエンスの非常に大事な部分なので、問題に出やすいのです。

水溶液の問題では、酸性・アルカリ性をある程度は覚える必要があります。
この時、ただ「〜は酸性、〜はアルカリ性」と呪文のように唱えて覚えるのは、効率が良くない面が大きいです。
それよりも、自分なりにグループに分けてみましょう。
「AとBは酸性で似ている」と「覚える」というよりも「イメージ」しましょう。
AとB:酸性
CとDとE:アルカリ性
酸性、アルカリ性は非常に大きな性質なので、「それぞれが似ている・お友達同士」というイメージを持ちましょう。
グループに分けてイメージして、問題集に取り組んでみると、自分なりに「それぞれのイメージ」が湧いてくるでしょう。
その「イメージ」は、塾の先生が教えてくれた内容でも、参考書・問題集に描いてある内容でも良いでしょう。
あるいは、「自分なりに、AとBは賛成だから、〜な感じかな?」とイメージを膨らませることは、とても良いことです。
実験問題と暗記の問題の両方を、「イメージを持ちながら」やってみましょう。
それらのイメージは、子どもの個性に合わせて、「それぞれ」で良いと思います。
ただ、参考書を漫然と読むよりも、自分なりの解釈をしながら問題をどんどん解いてみると、全体像が見えてきます。
この「全体像」が、ぼんやりと見えてくると、理解力が一気に進みます。
「全体像が見えてくる」ようになるには、どんどん問題を解いて、実践して行くことがベストです。
「解ける・解けない」に、こだわりすぎず、暗記の問題もどんどんやってみましょう。