前回は「てこのつり合い〜太さが一様でない棒の重心〜 1」の話でした。

今回は、「ゆっくり引き上げてみた」棒の問題を、重心をもとに考えてみましょう。
「モノの重さが一点に集まっている」と考えられる点と考える「重心」は、「モノの中心」とも言えます。

太さなどが「一様な棒」ならば、棒の重心は「中心・中点」となります。
この棒は、「一様ではない」ので、重心の位置が分かりません。

まずは、左側の状態で、「棒の重さ=①g」と置いて、考えてみましょう。
重心に「棒の重さ=①g」が掛かる、と考えられます。
重心の位置が分かりませんので、「回転する力」を考えましょう。

「釣り合っている点」であれば、どこで考えても、「回転する力も釣り合う」です。
「回転する力」は、「重さ(力)x長さ」なので、「回転する力の釣り合い」から、「長さの比」が分かります。
以前考えたように、釣り合うために、棒は机から「(①-300)gの力」を受けています。

「重心の位置」を知るために、(左の端から重心) : (重心から右の端)の比を置いて考えましょう。
ちょっと難しいよ。
沢山、分からない量(未知数)が出てきて、難しく見えますが、基本的考え方で進めましょう。
「回転する力」は、「力がかかっている点の回り」を
考えると簡単ね。
長さの比は、
「力の逆比」の話だね。

そうですね。
「重心のまわり」の「回転する力」は、釣り合っているので、考えてみましょう。
時計回りの「回転する力」と、反時計回りの「回転する力」が等しいです。

これで、長さの比が分かりました。
今回も、長さの比=「力の逆比」になったね。
基本的なことを理解していると、
分かりやすいわ。
「こうかな」と思った通りになると、
嬉しいね。
「逆比」などの力学的な事を丸暗記ではなく、「理解して、自然と覚える」と応用力も上がります。
これで、左側の条件から、「重心の位置」が分かりました。
この「重心の位置」をもとに、右側の条件を考えてみましょう。