前回は「回転する力 2」の話でした。
棒の中点を中心に、「回転する力」を考えよう
今回は、棒の中点で「回転する力」を考えてみましょう。
今回は、棒の中心は関係ないけど・・・
そうだわ。
勝手に考えていいのかしら。
「関係ない」のですが、棒が釣り合って止まっているので、どの点を考えても「釣り合っている」のです。
確かに、そうだわ。

まずは、棒を「2:3」と「1:1(中点)」に分けるので、長さの比を揃えましょう。

左から、「4 :1 : 5の比」に分かれた部分に、おもり、中点、バネBと棒のつながる点があります。

棒の中心で考えて、「回転する力」を描いてみましょう。
これまでは、2つだった「回転する力」は、3つになりました。
難しそう・・・
「難しい」と考えずに、時計回りと反時計回りの「回転する力」を考えましょう。

時計回りの「回転する力」は、バネAが引っ張る力だけですね。

反時計回りの「回転する力」は、バネBが引っ張る力と、おもりの重さがつくります。

これらが等しいので、等式が出来ました。

全部5の倍数なので、5で割って整理しておきましょう。
これで、「回転する力」を考えた結果の、条件式が求まりました。
後は、これまでと一緒ね。

バネBの引っ張る力が求まり、同じ結果になりました。
どこを中心に考えるか?
公式の「逆比」は、「おもりと棒のつながる点」を考えると求まりました。

この考え方をしっかり理解していれば、「逆比」と暗記しなくても、分かりますね。
うん。
よく分かったよ。
今回、4つの点で考えてみました。
「棒が釣り合った状態」なので、他の点でも、考えてみましょう。
どの点で考えても同じ結果になりますが、計算過程が少し違いました。
そうだわ。
最後の「棒の中点」が少し、
考えることが多かったわ。

どの点を考えても、「回転する力」は釣り合っているイメージを大事にしてください。

ここで、大事なことは、「力のかかっている点を中心(支点」に考える」と、どうなるか、です。

「その力と支点(中心)の長さ=0」なので、「回転する力」が出てこないですね。

すると、「考え方も計算も楽」なのです。
そして、考え方がシンプルになります。
なんでも「シンプルにする」ことは、非常に大事です。
本質的には、「どの点でも回転する力が釣り合っている」ことが大事です。
楽な方が、テストではいいね。
そうですね。
様々な考え方を身につけると、「こう考えたら良いな」という勘が磨かれます。
色々考えて、しっかり理解して学力を上げましょう。