前回は「てこのつり合い〜太さが一様でない棒の重心〜 2」の話でした。

二つの条件のうち、左側の条件から「重心の位置」が分かりました。
算数・理科は、「わかったこと」をどんどん描いてゆきましょう。

右の状況は「状況は異なる」のですが、「棒の重心の位置は同じ」はずです。
重心の「左の端、右の端からの比」が分かりました。
このように、部分的な長さの比がわかった時は、「全体の長さ」も考えましょう。
今回は、比を足すと「ちょうど①」になります。
あれ?
なんか不思議だね。
でも、確かにそうだわ。

右側の条件では、左側と同様に、棒は「はかりからの力」「重心の重さ」「机からの力」の3つの力を受けます。
今回は、「棒と机のつながる点(接点)」の周りの「回転する力」を考えましょう。

反時計回り・時計回りの「回転する力」を描いてみます。
描いた上で、「長さx力(重さ)」を考えてみましょう。
でも、長さは分からないよ。
そうだわ。
「長さの比」しか分かってないわ。
棒の長さは80cmなので、「比から長さを計算する」のも良いでしょう。
もし全体の長さが分からない(不明)でも、「全体の長さに対する比」を考えてみましょう。
すると「比を、長さの代わりに計算してもOK」と分かりますね。

「回転する力」が等しいので、式が出来ます。
これは、①を二回かける式で、分からないよ。
そうだわ。
これは、習ってないわ。
そうですね。
この式は、「2次式」と言って、中学の数学で最初の方で習います。
この方程式を、解ける方もいるかもしれませんが、「算数的に考える」をやりましょう。
でも、難しそうだよ。
何か、「式が簡単になる」方法はないでしょうか。
あっ!
右と左で、同じ①をかけてるわ。
「同じ数字をかけて、同じ」だから、
「同じ数字」はなくてもいいのね。
そうですね。
共通する数字は、「割る」などして消しましょう。

これで、簡単な等式になりました。

棒の重さが、求まりましたね。
なんか、難しそうだけど、
いろいろな考え方は、楽しいね。
違う考え方で、同じ結果になるのは
不思議な感じね。
ちょっと難しい考え方かもしれません。
理科・算数は、「色々な考え方ができる」のを楽しむ姿勢も大事です。
受験生は、試験の成績などで頭が一杯になりがちですが、様々な考え方をしっかり学びましょう。
その姿勢が、応用力を上げて、「難しい問題も解ける」力と姿勢を養います。