机・地面から受ける力〜太さが一様でない棒・つり合いのイメージ・「自分に合う」考え方・少し曖昧にイメージ〜|中学受験・高校受験・大学受験・理科

前回は「てこの応用・太さが一様でない棒 3〜つり合いのイメージ・2つの状況・足し合わせる・「難しい」と感じるときの考え方・音読の大事さ・少しずつ理解・棒が机に乗る点〜」の話でした。

目次

状況・現象に対するイメージ

太さが一様ではない棒・重さがある棒:つり合い(新教育紀行)

太さが一様ではない棒の左の端・右の端をそれぞれ引き上げました。

「左端を持ち上げると300g」で「右端を持ち上げると180g」となりました。

これが、「太さが一様だったら」どうなるでしょうか。

どちらを
引き上げても同じ気がする・・・

私もそう思う。
同じはず・・・

「太さが一様の棒」であれば、左端・右端のいずれを引っ張り上げても「同じ重さ」のはずです。

それは、「対称性がある」ことからも明らかです。

この「太さが一様ではない棒と同じ重さ」の「太さが一様の棒」を考えます。

同様に左端・右端を引っ張り上げると、重さがどうなるでしょうか。

ちょっと太い左側から
棒の重さを右に移動するイメージかな・・・

両方「同じ重さ」になるはずだから、
(300+180)/2=240gになりそう・・・

その場合、棒の重さは
やっぱり300+180=480gだね!

太さが一様ではない棒・重さがある棒:つり合い(新教育紀行)

状況を「足し合わせる」「重ね合わせる」のは、なかなか「ピンとくる」のが難しい面があります。

この考え方は、本来「中学以上の物理」の範囲なので、小学生には難しいです。

中学生にとっても少し難しく、高校生になって「物理が見えてくると分かる」感じでしょう。

そのため、このような「重ね合わせる」問題に対して、「なんとなく」わかれば良いでしょう。

今の、「棒が一様だったら」と
考えるのは分かりやすかった!

棒の重さを、左側から右側に
移すイメージは面白い!

色々なイメージを自分なりに考えて、理解すると良いでしょう。

つり合いのイメージ:「自分に合う」考え方

太さが一様ではない棒:棒の重さ(新教育紀行)

このように、状況・現象に対して「重ね合わせるイメージ」に対して、棒の重さを設定しました。

太さが一様ではない棒:棒の重さ(新教育紀行)

そして、左端・右端で引き上げている点における、つり合いを考えました。

それぞれ反対側で、机と接している点に「棒の残りの重さ」がかかります。

このように「棒の重さを未知数として設定」すると、分かりやすい場合があります。

そして、「残りの重さ」を反対側で引き上げるので、

太さが一様ではない棒・重さがある棒:つり合い(新教育紀行)

それぞれの場合に対して、上記のように「つり合う」状況になります。

これも
分かりやすいね。

でも、棒の重さを考えて、
少しずつ「つり合い」を考えるのは、遠回りかな?

パッと「重ね合わせる」と分かることに対して、未知数設定は少し時間がかかるかもしれません。

どのような考え方が「自分に合うか」は、それぞれの個性次第だと思います。

こういう問題は、
こう考えること!

と言われて、その考え方が合わない場合もあります。

「そう考えるしかない」現象・状況もありますが、多くの場合「いくつか考えられる」のです。

そして、理科・算数の考える問題は「いくつか考え方」が大抵あります。

「自分に合う」考え方を大事にしましょう。

「つり合うこと」を考えよう:机から受ける力

太さが一様ではない棒:棒の重さ(新教育紀行)

もう一度、上の棒の反対側が「机に乗っかっている」状況を考えましょう。

ここから先は、中学受験の範囲を超えます。

中学受験生はサラッと読んでいただき、中学生〜高校生はしっかり理解してください。

棒と机のつながる点には、棒の「残りの重さ」が下向きにかかります。

そうね。

でも、
これだけだと・・・

棒と机のつながる点が、
つり合ってない・・・

そうだね。

「上向きに同じ力」がないと、
つり合わないけど・・・

「はかり」とか、何もないから、
力はないよね。

何か、ないでしょうか?

あっ!

あった!
机よ!

そうだけど、
机は何もしてないよ・・・

力は、
かからないんじゃないの?

「つり合いがイメージ」が出来てきました。

太さが一様ではない棒:棒の重さ(新教育紀行)

机から「力がかかっている」状況でないと、机と接する点は「つり合わない」のです。

そのため、「棒は机から、反対向きに同じ大きさの力を受けている」ことになります。

???

なんか、分かったような、
分からないような。

これは、中学生の物理の範囲です。

具体的には「垂直抗力」と呼びます。

この「垂直抗力」は物理的には大事な考え方ですが、中学受験生の小学生には難しいです。

名前など具体的なことは覚えようとせず、中学以降のお楽しみにしましょう。

ここでは、「この力がないと、つり合わない」というイメージをしっかり持ちましょう。

分かった気が
するけど・・・

唐突なので、「分かった!」というのは難しいです。

「難しいこと」なので、「しっかり分かる」よりも「なんとなく」でも良いでしょう。

「つり合うイメージ」をしっかり持ちましょう。

「なんとなく」少し曖昧にイメージする大事さ

「しっかり理由を理解すること」が理科では大事です。

「全てをしっかり理解する」ことは難しいことです。

ばね・てこの考え方(新教育紀行)

バネ・てこの問題では、色々な点の「つり合い」を考えました。

合成抵抗の考え方(新教育紀行)

「合成抵抗」を考えれば一気に解ける回路の問題を、電流を少しずつ考えて解きました。

いずれの場合も、力・重さや電流・電圧などが「こうなるはず」と考えました。

そして、今回「つり合うはず」と考えて、新たに机から垂直に受ける力(垂直抗力)を考えました。

これらのことを「大まかに」でも分かっていると、理科の物理的問題は解けるようになるでしょう。

そして、実験問題にも強くなるでしょう。

実験問題(新教育紀行)

それよりも、少しあやふやでも「ある程度イメージして理解」を目指しましょう。

次回は、棒と机のつながる点を考えます。

新教育紀行

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