前回は「歴史・地理の記述問題の考え方 7〜グラフを読み解く〜」の話でした。

グラフを読み込んで、色々と考えてみました。
問7に進みます。

「憲法と教育」という、本質的で究極的とも言える問題です。
これは、「国家の根幹」とも言える重大問題であり、これを「小学生に問う」姿勢が武蔵らしいところです。
出題者は本当は「これが一番聞きたい」のです。
憲法って・・・
憲法は知ってるよ。
でもさ・・・
話が大きくなりすぎて、
難しいわ・・・
「憲法9条」が度々話題となる日本国憲法。
現在の日本国憲法は、1945年の敗戦後にGHQが作成した草案を元に作られました。

こういう問題は、あまり難しく考えすぎないことです。
問題では「格差の例を一つ」と「知っている対策」を求められています。
「格差」というのはネガティブなことですから、シンプルに「問題となっていること」を考えましょう。
教育の問題・・・
塾はお金がかかって、
親は大変だったわ。
そうだよね。
通う僕たちも大変だけど、親も大変そう。
まず、「家庭の経済力によって、学習の平等が損なわれている」ことが挙げられます。
塾へ行くのも、参考書・問題集を買うのもお金がかかります。
そして、皆さんの多くが目指している私立中高は、どうでしょうか。
公立よりも
お金がかかりそう。
私が目指す学校は、
都心にあるわ。
国や自治体の支援でなく、
都心に学校を作るのは大変そう。
私立中高が「公立中高よりも、はるかに学費が高いこと」を当の子ども達が、どの程度知っているか。
「これを知っていることが重要かどうか」は、議論がありそうです。
本来ならば、問題文の脇に「公立と私立の学費の参考例」があっても良いですが、学校側からすると「書きづらい」です。
学習の平等は「進学の機会・チャンス」と表現しても良いでしょう。
「家庭の経済力によって、進学の機会・チャンスの平等が損なわれている」ことが最大の問題です。
次に「知っている対策」を考えよう。
対策って、
難しそう。
まずは、「奨学金」があげられます。
国や自治体などだけでなく、大学でも実施している奨学金。
最近は、企業でも奨学金を出す例が以前よりも多数出ています。
そこで、「国・自治体・大学などが奨学金を出して経済的支援を行っている」ことです。
「奨学金を出す主体」に「会社」も入れても良いでしょう。
また、皆さんの志望する多くの学校が中高一貫校です。
武蔵中高も、僕の頃は高校入試がありましたが廃止して「完全中高一貫」へ移行しました。
僕は「中高一貫が良い」と考えています。
それは、年の離れたお兄さん・お姉さん、あるいは弟・妹と触れる機会が生まれるからです。
かつて、公立中高は別々で「中高一貫」は少なかったのです。
「私立や一部の国立・公立が中高一貫」で、「他の公立は別」は「教育の平等」に反します。
多くの中学受験する方が志望する学校が「中高一貫」ということは、「中学受験する余裕がない家庭」には困ります。
そこで、国・自治体は「公立の中高一貫校を設置して、中高一貫への門戸を開いている」ことが対策に挙げられます。
これらのことで、「知っていること」や「分かること」を自分なりに書きましょう。