向かい合う点の移動が分かるコツ〜電車のイメージ・動く点の片方を止める・「速さを足す」理由と矢印・問題11(1)解法AB〜|中学受験・麻布中・算数実践65

前回は「移動する図形と面積〜「鉄則」「公式」よりも理解する姿勢・公式を自分でつくる姿勢・応用力を育てて学力アップ・問題11〜」の話でした。

目次

問題11(再掲載)

向かい合う点の移動:電車のイメージ

動く図形の問題(新教育紀行)

「2つ動くので片方止めて・・・」という考え方があります。

まずはオーソドックスに解いてみましょう。

両方からAとBが向かってきます。

特急「あずさ」(新教育紀行)

「点が動く」と難しいイメージがあるかもしれませんが、日常生活を考えてみましょう。

電車に乗っていると、「向かい合う反対側から電車が向かってくる」ことがあります。

それと同じように、「動く点」を考えるときは、自分が「動く点」になったイメージを持ちましょう。

そして、「電車の動き」を考えると良いでしょう。

上記の通り、「何秒後に初めて接する」と未知数を設定すると、両方の移動距離が分かります。

動く図形の問題(新教育紀行)

足して計算すれば、初めて接するのが「20/3秒後」と分かります。

これでも
いいけど・・・

「二つ動くときは、一つ動きを止める」
のがいいんじゃない?

そう!
そっちの方が早いね!

動く点の片方を止める:「速さを足す」理由と矢印

動く図形の問題(新教育紀行)

それでは、図形Bからみて、「図形Aがどのように動くか」を考えましょう。

「図形Bを止めて、図形Aを動かす」と同じことです。

BからAを見ると、相対的に「3cm/秒」の早さで向かってくることになります。

「A,B両方動く」状況が「Bを止めて、Aだけが動く」状況になり、簡単になります。

この時、相対的早さは「二つの速さを足す」ですが、しっかり理解できていますか。

大丈夫だと
思うけど・・・

説明の必要があると、
少し困るかも・・・

先ほどと同じように電車に乗っている時に、追い越したり、向かい合ったりすることを考えます。

今回は、矢印で考えてみましょう。

動く図形の問題(新教育紀行)

動く速さを「矢印の大きさ(長さ)」で表します。

動く図形の問題(新教育紀行)

「2cm/秒」は「1cm/秒」の二倍の長さの矢印になります。

動く図形の問題(新教育紀行)

「Bから見る」=「Bを止める」なので、Bを止める方向に矢印を書き加えましょう。

右向きに「2cm/秒」の大きさの矢印を足します。

動く図形の問題(新教育紀行)

Bの速さの矢印は「逆向きで同じ長さ」なので、合計すると「0cm/秒」となり、止まります。

Aの速さの矢印は「同じ向き」なので、「1+2=3cm/秒」となります。

なるほど!
よく分かった!

矢印って、
便利だね!

図形だけでなく、
「文章題と図形の問題」でも役立つね。

動く図形の問題(新教育紀行)

問題が考えやすくなり、上記のように「合計の速さで長さを割る」考え方になります。

もし、上記のような「相対的速さを説明する」問題が出題されたら、電車の絵を描いても良いでしょう。

速さは「同じ時間で移動する距離」と関係するので、「移動距離」で考えても良いでしょう。

矢印の考え方(新教育紀行)

矢印の話は中学〜高校の数学の内容を含みますが、直感的に理解すると良いでしょう。

同じように
「追いかける時は速さを引く」って分かるね!

矢印を考えると、図形問題は色々と考えやすくなります。

ぜひ応用してみましょう。

新教育紀行

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

目次