二つの移動する図形が分かるポイント・コツ〜相対的位置・「変化しない量」は大事なポイント・問題11(2)解法〜|中学受験・麻布中・算数実践66

前回は「向かい合う点の移動が分かるコツ〜電車のイメージ・動く点の片方を止める・「速さを足す」理由と矢印・問題11(1)解法AB〜」の話でした。

目次

問題11(再掲載)

二つの移動する図形が分かるポイント・コツ

動く図形の問題(新教育紀行)

(1)では、未知数を設置する方法と相対的速さを考える方法を考えました。

動く図形の問題(新教育紀行)

このように「動く図形・点の問題は片方止める」では、イメージして理解することが大事です。

「向かい合う図形の速さは合計(和)になる」ことを矢印でしっかり理解しましょう。

(2)のように、図形や点などが二つ動いて「〜秒後の状況」を考える問題があります。

とりあえず、「一つを止める」って
習ったよ。

こういう時は「一つを止めて考える」のが、いわゆる「鉄則」です。

この考え方は非常に有効ですが、「鉄則」というよりも「考え方をしっかり理解」しておきましょう。

動く図形の問題(新教育紀行)

中学の算数で「動く二点の問題」のご紹介をしました。

これらの問題で「二点、二つが動く時」の考え方が紹介されています。

ただ「一つ止めれば良い」と考えていると、応用力が伸びない傾向があります。

そして、少し変化球の問題になると、

どう考えたら
いいのかな?

対応しにくくなることがあるでしょう。

二つ・二点動く時は、「一つを止める」のは「相対的な位置を重視する」姿勢です。

相対的位置:「変化しない量」は大事なポイント

動く図形の問題(新教育紀行)

「一つを止める」あるいは「片方から見る」方が、考えやすいことがあります。

それら動く図形・点などが「それぞれの位置」よりも「相対的位置」の方が重要な時に大事です。

「なぜ、相対的位置が大事か」を
考えてみれば良いのね。

今回の問題では、一度、それぞれの図形を動かしてみても良いでしょう。

9秒後の状況を、具体的に考えてみて、絵を描いてみましょう。

9秒後の具体的な
図形を描いてみるね!

二つ動く問題は、難しいです。

それは、「片方を考えている間に、もう片方が動いてしまう」からです。

考える対象が二つになると、非常に難しく感じてしまいます。

動点Pと正三角形(新教育紀行)
動点Pと正三角形(新教育紀行)

動く点の問題で「変わらないモノ(長さ)に注目」する話をご紹介しました。

「算数実践 54」では、「ある長さが変わらない(不変)」であることに注目しました。

「二つの図形・点などが動く」時は、「変わらないモノは何かな?」と考えてみましょう。

今回の問題では、「変わらないモノ」は何でしょうか?

変わらない
モノ・・・

二つの図形は、
それぞれ動くから・・・

それぞれ動く速さは、
変わらないね。

そうね。
「Aから見た速さ=Bから見た速さ」で、変わらない!

動く図形の問題(新教育紀行)

Aが右に1cm/秒で、Bが左に2cm/秒で進んで、

相対的な速さは「お互いが3cm/秒で近づく」ことで、「変わらないモノ」です。

「変わらない長さ」や「変わらない速さ」など「変化しない量」は大事なポイントです。

このことを、しっかり理解して考えてみましょう。

解法は次回ご紹介します。

新教育紀行

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

目次