図形問題が苦手から得意になる矢印の話〜「図書館へ行く」ルート・違うルートで目的地に到着・目的地への二つの異なるルート・同じ位置への移動・問題10(1)〜|中学受験・神戸女学院中・算数実践34

前回は「おすすめ図形問題の解き方〜図形・正三角形の性質・「正三角形を作る」こと・見えてくる「大事な性質」・60°回転と平行・問題10(1)〜」の話でした。

目次

問題 10(再掲載)

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図形:補助線(新教育紀行)

図形と矢印の話:「図書館へ行く」ルート

正三角形の問題(新教育紀行)

この問題を「解く鍵」となる「AHとBCが平行」の話でした。

今回は「矢印の話」です。

内容は小学生の算数の範囲を超えますが、基本的概念は知っていて良いと思います。

太郎君がお母さんと一緒に図書館に行くことを考えましょう。

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実際には道路などで道は変わりますが、「大体の感じ」で考えて下さい。

そして、ここでは移動時間・歩く速さなどは考えず、「移動する図形的位置関係」のみ考えます。

ちょっと公園のブランコで遊んでから、
図書館で本読みたい!

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と太郎君が言うので、先に公園に寄りました。

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そして、公園から図書館に向かいました。

ブランコでちょっと遊んで大満足の太郎君は、手を洗ってお母さんと一緒に図書館に行きました。

違うルートで目的地に到着

違う日に、太郎君がお父さんと一緒に図書館に行くことになりました。

今日はちょっと
咳が出るよ・・・

そろそろ花粉症の
時期だからね・・・

ちょっとのど飴買ってから
行こうか!

うん!
飴舐めたい!

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家を出た太郎君がちょっと花粉症気味なので、のど飴を買うために先にスーパーに向かいます。

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スーパーでのど飴買って、図書館に向かいます。

目的地への二つの異なるルート:同じ位置への移動

僕だったら、
コンビニに寄ってから行きたいな!

私だったら、
真っ直ぐ図書館に行く!

これ以外にも、様々なルートが考えられます。

「移動した位置関係のみ着目」しましょう。

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「ルートが変わっても、太郎君の家から図書館に行った位置関係は同じ」です。

これは、もともと太郎君の家と図書館の位置が「変わらない」のですから、「当たり前」の話です。

「当たり前」かも知れませんが、この「目的地への異なるルートが同じ」は図形で大事な性質です。

矢印の話

・「ある点から複数の異なるルートである点に移動する」ことは、元の位置関係は同じ

・「ある点からある点へ異なる辺を移動する」ことは、図形的な位置関係は同じ

同じように、この問題で考えてみましょう。

点と点の位置関係を「矢印をつなげてみる」と何か見えてきませんでしょうか。

少し図を描いて、矢印を描いてみましょう。

矢印で
寄り道する感じかな?

この点とこの点を
結んで・・・

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「点Cと点Fの位置関係」は「点Cから点Bへ行って、点Bから点Fヘ行っても同じ」です。

「辺CFの矢印=辺CBの矢印+辺BFの矢印」と考えてみましょう。

なんか
面白いね!

すると、何か見えてきませんか。

確かにそうだけど、
特に何かわからないけど・・・

正三角形の作り方(新教育紀行)

「正三角形を作る=辺を60°回転」を考えてみましょう。

色々と自分で描いてみて、楽しく試行錯誤してみましょう。

新教育紀行

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