移動する図形と面積〜「鉄則」「公式」よりも理解する姿勢・公式を自分でつくる姿勢・応用力を育てて学力アップ・問題11〜|中学受験・麻布中・算数実践64

前回は「動く点の動き方・解き方と「動く点の気持ち」をイメージ〜「どうなるか」を考える・自分で状況を変えて考える・具体的にイメージ・問題10(5)解法〜」の話でした。

目次

問題11

移動する図形と面積:「鉄則」「公式」よりも理解する姿勢

久しぶりの算数実践です。

2021年麻布中学の改題です。

原題は(2)のみで、解いたことがある方も多いと思います。

(1)を追加し、今後いくつかの問題を追加します。

難関校〜最難関校志望の方には、出来て欲しい問題です。

動く図形の考え方、
知ってるよ。

動く図形には、
コツがあるね!

「動く図形は・・・」という「解法の鉄則」みたいな考え方があります。

それを「しっかり理解した上で、考える」ようにしてみましょう。

動く図形に限らず、「鉄則」や「公式」は内容を理解するようにしましょう。

「鉄則」や「公式」を丸暗記していると、「分かりやすい問題」は解けるようになります。

ところが、応用問題などに対しては、丸暗記だけだと、

あれを使う気がするけど、
どうやって使うのかな?

と「思うように解けない」場合が多くなるでしょう。

「鉄則」や「公式」には、「しっかりした考え方」が背景にあります。

この「しっかりした考え方」をセットにして理解すると算数の学力が、大きく上がるでしょう。

公式を自分でつくる姿勢:応用力を育てて学力アップ

図形の比と面積比(新教育紀行)

相似形の面積比は「(辺の比)x(辺の比)」です。

図形の比と面積比(新教育紀行)

これは大抵の方が知っている公式ですが、説明できる方は少数かもしれません。

新教育紀行)
図形の比と面積比(新教育紀行)

辺の比をしっかり考えれば、面積比が明確に計算できます。

図形の比と面積比(新教育紀行)

三角形の相似形の「面積比」は比較的簡単ですが、四角形は少し難しいかもしれません。

方眼紙(Wikipedia)

「平面図形の相似比」は方眼紙に図形を描くイメージを持ちましょう。

すると、「縦・横の辺の比」に応じて「縦・横に引き伸ばされる」イメージができます。

そして、感覚的に四角形でもどんな形でも「相似形の面積比は(辺の比)x(辺の比)」が分かります。

四角形の場合を、感覚ではなくしっかり計算して理解しましょう。

図形の比と面積比(新教育紀行)

四角形を三角形二つに分割すると、それぞれの三角形の面積比が「(辺の比)x(辺の比)」です。

図形の比と面積比(新教育紀行)

分割した面積が全て共通して「面積比が(辺の比)x(辺の比)」です。

そこで、「分割した図形を元に戻して合計した図形」も「面積比は(辺の比)x(辺の比)」です。

このように考えると、多角形の場合は、すべて「三角形に分割」すればできます。

複雑な曲面でも同様ですが、厳密に計算するのは難しいです。

そこで「分割した図形」と「分割した図形を元に戻して合計した図形」を考えると同じというイメージが大事です。

相似形の面積比の考え方

・図形を小さく分割する

・「小さく分割した図形を合計した図形=元の図形」を考える

面積比の考え方が、
スッキリ分かった!

これで、少し複雑な図形問題も
面積比は分かりそう!

「公式をしっかり理解する」ことは、応用力も育つ傾向があります。

解法は次回ご紹介します。

新教育紀行

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