前回は「算数実践 6 〜整数・実験する(問題3解き方A)〜」でした。
考え方
「入れ替えたことで、総重量の違いがなぜ起こるのか?」に着眼すれば、解けました。
その後は、未知数を設定し方程式の要領で解き、この方法できちんと解けることがまずは最優先になります。
「10gのおもりより、50gのおもりが9個多い」まで共通します。
こういう問題では、しっかりと状況を把握するために棒グラフを描いてみましょう。

「50gのおもりが9個多い」ため、3つの数量がバラバラで扱いにくいです。
50gのおもり9個を取って、その分の重量を減らしましょう。
ここで、10gと50gのおもりのみに着眼します。

10gと50gの平均30gを考えると、二つの棒を一つにまとめられます。
対象が3つから、2つに絞られます。
解法B
上記の考え方で、最終的には下記の棒グラフになります。

ここからは、つるかめ算の要領で解けますので、略します。
総評(問題3)
最初の「気づき」の部分は、同一です。
先に書きました通り、途中から未知数を設定して①などと置くことは解法としては考えやすいです。
解法Bの方が「平均」を考えている点で、本質的と言えます。
小学生らしく、発想が柔軟な感じがします。
未知数設定による方程式による解法は、中学から学ぶ数学である代数学の最も大事なコンセプトです。
それを算数に取り込んで、X,Yという「難しそうな雰囲気」を①などに置き換えて、小学生は取り組みます。
方程式的に解くよりも、小学生らしい柔軟性を持って解決した方が、望ましいように感じます。
①などの未知数を設定して粛々と解くよりも、考えに柔軟性があって伸びそうです。
学校の教育理念にもよりますが、このように「平均を考える」などのコンセプトで解いていると「いいね」と加点があるかもしれません。
方程式の発想も大事ですが、上記のような「3つを2つにまとめる」という発想も、応用がきく考え方です。
ぜひ身につけて下さい。