大事な答案への姿勢〜「大体でも書く・描く」姿勢・分かることはハッキリ表現・問題に取り組む順序は「受験生の自由」・走り書き・メモで書く:「端的なこと」を表現〜|中学受験・算数

前回は「合格の可能性の伸ばし方〜試験終了間際に解法に気づいた時・試行錯誤の痕跡を描く姿勢・考えていることは、どんどん書く:懸命に取り組む姿勢・学校側が欲しい人材へ・「積極的に書いて・描く」姿勢〜」の話でした。

目次

「大体でも書く・描く」姿勢:分かることはハッキリ表現

グラフを描く考え方(新教育紀行)

算数実践62で、「大体のグラフの形」を考えました。

グラフを描く考え方(新教育紀行)

(1)(2)の寄り道で考えた「二つの点の面積」が小問、誘導問題として掲載されているとします。

そして、最後に「グラフの形を描いてください」という問題だと仮定します。

残り時間が少ない時、

面積を求めないと
グラフは描けないのかな・・・

面積(76,84)を求めて、
グラフを描く時間がない!

そういう時は、特に記述式の場合、何か「分かっていることは表現する」ことが大事です。

面積が先ですから

グラフを描くまでは、
時間が足りないけど・・・

面積は一つでも、
途中まででも一生懸命やろう!

が、まず一つの方法です。

「面積を求めるより、グラフを優先する」考え方もあります。

面積は計算に時間かかりそうだけど、
グラフの大体の形は分かりそう。

と考えた時。

そういう時は、面積の問題を飛ばして、最後のグラフの問題に取り組みましょう。

そして、分かるところまでハッキリ表現しましょう。

問題に取り組む順序は「受験生の自由」

グラフを描く考え方(新教育紀行)

普通に考えれば、「面積を求めて、しっかりプロットしてグラフを描く」です。

それを「面積を求めずに、大体のグラフを描く」時、

勝手に問題飛ばしたら、
X(バツ)になるんじゃないの・・・

と感じる方もいるかもしれません。

「答えのみ」でも「記述式」でも、先の問題をやっても問題ないはずです。

問題文に

解く際、問題の
番号順・記載順に解くこと。

と記載あれば「解く順序を変える」のは問題ですが、これは書いてないでしょう。

僕は見たことがないです。

また、算数・数学において「出題者の考える順序」を「解く側に強いる」姿勢は、非常に良くないです。

そのため、「自分で分かることを先」に解くことは問題がないと考えます。

本来、問題に取り組む順序は「受験生の自由」でしょう。

学校や採点者の考え方では、

これは、ちょっと・・・
X(バツ)、あるいは減点だな・・・

という可能性はあります。

独自のカラーを持つ学校は、このように

問題飛ばして先をやったら
X(バツ)、減点!

は絶対にないと考えます。

問題文に

問題は順序通りやらなければ、
X(バツ)か減点します。

と明記されていれば別です。

そういう記載は、ないことが多いでしょう。

走り書き・メモで書く:「端的なこと」を表現

グラフを描く考え方(新教育紀行)

基本的に大問の構成は、「小問の順序通り取り組むのが、解きやすい」構成になっています。

時々、ちょっと分かりにくい誘導形式の小問もあります。

僕の考え方と、ちょっと
違う時があるよ

(3)は分からないけど、
(4)は分かりそうな時があるよ。

そういう時は、(3)を飛ばして(4)をやりましょう。

状況にもよりますが、「分かること」は明確に書いてゆきましょう。

特に「記述式問題」の出題形式の学校で、

解く順序を変えたら、
減点・X(バツ)!

は絶対にないでしょう。

わざわざ「記述式」にしていることは、

志望者の思考・発想を
しっかりと採点したい!

ということです。

上のグラフを描く例で、具体的面積の数値を飛ばして、グラフのおよその形を描いた時。

これは、大事なことが
分かっていそうだ・・・

大体の傾向があっているから、
これはOK!

となるでしょう。

記述式であれば、走り書きでもメモでも「分かっていること」を書くことは大事です。

走り書きや
メモでもいいの?

試験なんだから、
ちゃんとした文章で書かないとダメじゃない?

「ちゃんと書く」方が良いですが、それにこだわらないようにしましょう。

上のグラフの例なら「対称だから」とか「なめらかにつないで」とか端的でも良いでしょう。

この「端的なこと」は算数・数学的に非常に本質的であることがあります。

そうして「本質的なこと」が少しでも表現されていれば、

おっ!
大事なことが分かっているね!

と採点者は評価してくれるでしょう。

自分なりに「自信持って分かること」は、大事なことです。

それは問題の順序に関係なく、しっかり表現して解答してゆきましょう。

日頃の勉強の際でも、このようにメモや走り書きでも書いてみると、

ああ、これは
こういうことかな・・・

と気づくことがあるでしょう。

「自分の分かることをハッキリ表現する」ことが、合格への道です。

新教育紀行

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