前回は「算数実践82〜問題 13 図形問題の基本姿勢〜」の話でした。
問題 13(再掲載)


図形問題攻略の基本固め
図形問題の基本をしっかり固めましょう。
(1)は、難関校〜最難関校志望の方にとっては、それほど難しい問題ではありません。
出来たよ!
という方も、
ちょっと、
よく分からない・・・
という方もいらっしゃると思います。
後者の方向けに、少し丁寧に話を進めてみましょう。
様々な分野の中でも、中学受験算数の平面図形は「基本をしっかり」すれば全部解けるようになるのです。
様々な図形に対して、解法もまた様々です。
「解法を一つ一つ習得」するのも一つの手段です。
そして、「共通する基本的考え方」を身につけることがさらに重要です。
出来たよ!
という方も、確認のためにぜひご覧ください。
まずは「相似形」を考える

まずは「状況をしっかり理解」することの話でした。

「まずは相似形」の図形問題。
しっかりと状況を理解したら、相似形を探してみましょう。
この「相似形を探す過程」で、「適切な補助線」が見つかることがあります。
「なんとしても合格する!」という気持ち同様「なんとしても相似形を見つける!」と考えましょう。
相似形とは何か
「相似形」というと算数(数学)専門用語となりますが、難しくはありません。
「相似」とは基本的に下記の通りです。
・ある形AとBが「相似」
→片方の図形を拡大・縮小すれば、もう一方の図形となる
・相似の条件
←→対応する角度が同一
←→対応する辺の比が同一

「対応する辺の比が同一」の条件を見つけるのは、なかなか難しいです。
対して「対応する角度が同一」は、角度を一つ一つ検討してゆけば出来そうです。
「同じ角度」を探しましょう。

直角がたくさんあるので、たくさんの「同じ角度」が見つかりました。
「180度から直角(90°)を引くと直角(90°)(180-90=90)」なので、「直角は同一角度が見つけやすい」と考えましょう。
相似形を見つけたら、辺の比を考える
「同一の角度」が沢山見つかり、相似形が見つかります。

まずは「相似形を一組見つける」を心がけましょう。
一組以上見つかるかもしれませんが、「まず一つ(一組)」という気持ちが大事です。

黄色の三角形同士が「対応する角の角度が同一」なので、相似形となります。

相似形が見つかれば、図形問題は一気に見通しが良くなります。

二つの黄色の三角形の「対応する辺の長さ」が分かっているのがポイントです。

これで、双方の黄色の三角形の「対応する辺の長さの比」=3.0 : 1.8と分かりました。
「相似比」の元となる「辺の長さの比」には公約数があることが多いです。

黄色の三角形同士の「相似比=5 : 3」と分かりました。
これで、問題の図形のポイントが掴めました。
一つ相似形を見つけたら、
これで、一つ
ポイントをつかんだ!
と考えて、
問題を解く山を
一つ乗り越えた!
と考えましょう。
そういう「前向きな気持ち・姿勢」を持つことも大事です。
出来なかった方も、ここからもう一度図形を見直して、解いてみましょう。
次回は(1)を求めます。