算数実践82〜問題 13 図形問題の基本姿勢〜|武蔵中2023年算数・中学受験

前回は「算数実践81〜問題 13 図形問題(正方形)〜」の話でした。

目次

学力を高める姿勢

今回の算数実践では、「問題の解き方」と共に「学力を高める」学び方の具体的姿勢の話をご紹介します。

中学受験の図形問題ですが、考え方は高校受験・大学受験の数学も共通する点があります。

中学受験〜大学受験の算数・数学において、非常に多岐にわたる分野があります。

中学受験では、図形(平面・立体)・てんびん算・旅人算・ニュートン算・つるかめ算・・・・・などの分野があります。

さらにそれぞれの分野において、「考え方」や「テクニック」があります。

これを全部
学ばなければならない・・・

解法やテクニックは
全部頭に入れよう!

受験生は、とても大変です。

考え方・テクニック

それぞれの分野では、非常に多くの「考え方」や「テクニック」があります。

戦後、日本が高度成長を続け、中学受験〜大学受験が加熱してきた1980年代以降、40年ほど経過しました。

その間、実に多種多様な問題が出題されました。

来年2024年受験する中学受験生〜大学受験生で、「1980年代の過去問をやる」方は極めて少ないでしょう。

そもそも、

どこで、そんな昔の
過去問を手に入れられるの?

僕も知りませんが、神保町などの古書店には「昔の過去問」があるかもしれません。

過去問は早めにやったほうが良いですが、「数多くやれば良い」わけでもないでしょう。

それよりも大事なことは、一題一題をしっかり理解しましょう。

この40年以上の膨大な蓄積がある中、出題者側も一生懸命に工夫してきました。

その「様々な工夫」が、「解法」と「テクニック」の多様性をもたらしているのです。

しっかり理解して、一題の効果を高める

そこで、「しっかり理解して一題を解く効果を高める」のがベストです。

図形問題は、非常にたくさんの問題があります。

高校受験〜大学受験は、数多くの定理が出てくるので、一定の数の定理を頭に入れる必要があります。

対して、中学受験では「数多くの定理」は範囲外となります。

それにも関わらず、多様な問題が出題されます。

算数の様々な分野に共通しますが、「基本姿勢」をしっかり身につければ一気に解けるようになるのです。

今回の話は、基本的姿勢で「算数が得意な方」は

もう分かって
いるよ!

という方もいらっしゃるでしょう。

中堅校〜最難関校志望の幅広い方に、「しっかりとした基本」を身につける参考にしていただければと思います。

問題 13(再掲載)

図形問題への姿勢

具体的に問題を考えてゆき、解いてゆきましょう。

「まず相似形」を考えますが、

その前に、しっかりと条件を整理・理解することが最重要です。

図形問題では、上記の通り、図形・記号だけ描かれて、「長さ等の情報は文章内」であることがあります。

今回の問題は「長さが記入されている」状態ですが、「まずは条件・状況を整理・把握」しましょう。

この問題では「長さの条件」が描きこまれています。

こういう「長さ・角度などの条件」を勘違いして、「自分で問題を難しくしてしまう」ことがあります。

そういえば、前の模試で
勘違いしたことある・・・

「勘違いで勝手に難しくする」はしないように、出来るだけ落ち着いて「しっかり理解」しましょう。

「よく分かっている」に対する姿勢

この問題は「長さが描きこまれている」ので、勘違いがない分「良心的」です。

そして、大きな条件である「二つの四角形が正方形」です。

ここで、「正方形」という図形は、「誰でも知っている簡単でシンプルな図形」です。

そこで、

正方形なら
分かっている!

となります。

「よく分かっているから、大丈夫」は、よほど学力が上がるまではやめましょう。

特に算数の基礎を固める段階で大事なこと。

それは、「しっかり状況を描く」です。

「分かっていること」を視覚化

そこで、「正方形の条件」を図形内に描きこみましょう。

「正方形とは?」をしっかり考えましょう。

これは
分かるよ!

正方形は「二つの大事な性質」がある非常にシンプルな四角形です。

「基本的図形」である正方形。

改めて見ると、非常に美しいです、

まず「全ての辺の長さが同じ」と「全ての角が直角」の条件を上の図のように描いてみましょう。

この時、Bの周辺のように「直角マーク」などが「重なって見えずらい」時があります。

これに対しては「描く」「描かない」は本人次第です。

僕は「描いた方が良い」と考えます。

これで、問題の条件が「全て視覚化された」状況になりました。

本問を「考えても、出来なかった」方はもう一度、この「条件を視覚化した」状況で再度トライしてみましょう。

出来た方も「図形問題への基本姿勢」をしっかり固めましょう。

今は3月で「本試験まで1年弱」ある中、こうした「基本姿勢」をしっかり身につけることが非常に大事です。

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