来年の受験に向けて〜第一志望校の決定と子どもの個性・直近の過去問に向き合う・目標をはっきり定める大事さ・「受験するときの僕・私」をイメージ〜|中学受験

前回は「第一志望校決定後に最初にすること〜「来年の自分」を具体的にイメージ・過去問に向き合う・「百戦危うからず!」の姿勢を早めに固める〜」の話でした。

目次

第一志望校の決定と子どもの個性

中学受験の方が修了した方々は、様々な結果があったと思いますが、

4月から
A中学生だ!

私は
X中学生!

4月以降に始まる新たな人生に様々な期待と思いを膨らましていることでしょう。

今回は、来年に中学受験を予定している受験生(現5年生)と親向けの話です。

すでに「第一志望〜第二志望が決まっている」方も、いらっしゃるでしょう。

僕は、
B中学に行きたい!

私は
Y中学に行きたいな!

「だいたい絞り、検討中の方」もいらっしゃるでしょう。

僕は、
C中学かD中学が第一志望かな。

私は
Z中学とW中学が気になる!

大学に比べて各校の校風・カラーが強く、ちょうど思春期に通い、長時間滞在する中学・高校の時間。

通う子ども本人にとっては、「どの学校に通うか」は非常に大きな影響があります。

その影響を考えると、中学受験は本人の個性と校風の相性を最優先するのが良いでしょう。

直近の過去問に向き合う

新教育紀行
武蔵中学・高校のかつての校舎(新教育紀行)

志望校の決定においては、

今のうちの子の
偏差値を考えると・・・

となる傾向があります。

偏差値も大事かもしれませんが、「ほどほどに付き合う」くらいが良いと考えます。

一方で、

偏差値で
合格判定・合格率が決まる・・・

本人の偏差値が、志望校の偏差値より
高くなければ!

という意見もあり、様々な方の考え方があるでしょう。

現時点では、「現在の偏差値+5〜10」位の学校も志望校として視野に入れても良いと考えます。

その上で受験生は、まず直近の過去問をやってみましょう。

えっ!
無理でしょう。

やって
出来なかったら、自信失くすのでは・・・

「やってみて、出来なかったら・・・」という気持ちは誰しも一緒です。

むしろ「出来なくても良い」くらいの気持ちで、今年の入試問題に向き合ってみるのが良いでしょう。

出来なくても
良いの?

来年の入試までは、まだまだ時間があります。

「今出来るのであれば、もう勉強しなくて良い」ことになります。

確かに
そうだけど・・・

その意味では「今、出来なくても良い」より「今、出来なくて当然」くらいの姿勢でも良いでしょう。

時間を測ったり、一気に全問やる必要はありません。

一題でも良いので、ぜひ「来年受ける予定の学校」などの入試問題を取得してやってみましょう。

塾などの機関がネット等で最新の入試問題と解答を公表しています。

解答は「考え方」などが書いてない場合があるので、

「答えだけ」だと
分からないから・・・

詳しい解説のある
「過去問」が出るのを待った方が良いのでは・・・

目標をはっきり定める大事さ:「受験するときの僕・私」をイメージ

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孫子の著者:孫武(Wikipedia)

敵を知り、
己を知らば・・・

百戦
危うからず!

受験は「机の上(紙の上)での戦い」とも言えます。

早めに「どういう問題が解けるようになれば良い」という目標を明確にしましょう。

過去問に対しては、

もう少し、勉強を
しっかりしてから・・・

という方が多いですが、過去問は早めに取り組むことが大事です。

世の中では「先送りにした方が良い事」は極めて少なく、「出来るだけ早く対応する」のがベターです。

新教育紀行
米軍機の攻撃を回避する空母蒼龍(歴史人2019年9月号KKベストセラーズ)

山口多聞の話を、ミッドウェー海戦を中心にご紹介しました。

この海戦に関しては、軍事専門家・戦略家・歴史家など大勢の方が様々な意見を持っています。

「想定外の大敗北の理由」は、分析次第で様々挙げられます。

新教育紀行
ミッドウェー海戦での日本の海軍将校たち:左上から山本五十六 連合艦隊司令長官、南雲忠一 第一航空艦隊司令長官、草鹿龍之介 第一航空艦隊参謀長、山口多聞 第二航空戦隊司令官(連合艦隊司令長官 別冊歴史読本 新人物往来社、Wikipedia)

米空母は
出てくるか分からん!

ミッドウェー島を
まずは叩かねば!

米空母は
必ず出てくるはずだ!

とにかく、米空母対応の
雷撃隊は常に確保!

攻撃に向かった赤城司令部の中では、山口司令官と草鹿参謀長の意見が真っ向割れていました。

そもそも作戦決定の軸は、

攻撃目標は米空母だが、
ミッドウェー島も攻撃だ!

目標は米空母ですか?
ミッドウェーですか?

それは
両方だ!

両方・・・
ですか・・・・・

作戦では目的には優劣をつけるべきで、「両方が目的」というのは本来は「禁じ手」でした。

このことは、極めて優れていた山本長官は「分かっていた」でしょう。

ところが、日本海軍の10万以上の将兵が参加する「超大作戦」の中で、山本長官の意思は曖昧になってしまいました。

・・・・・

最高位の山本五十六連合艦隊司令長官の方針が「ブレていた」のは、致命的大問題でした。

なんと言っても「目標が絞られていなかった・定かでなかった」ことが最大の問題であり、致命傷となりました。

「目標をはっきりと定める」ことは、勝負事では最も大事です。

まずは自分の目標と「受験する時の僕・私」を明確にして、目標をはっきりしましょう。

特に算数の問題にトライしてみましょう。

算数は難しいから、
夏休み以降かな・・・

という方もいるかもしれませんが、どんどんトライしてみましょう。

志望校のレベルによりますが、「算数は歯が立たない」問題が多いかもしれません。

様々な難易度の問題があり、今の学力で解ける問題も難しい問題も中にはあるでしょう。

繰り返しになりますが、「出来なくて当然」であり「来年何が出来るようになるか」の目標設定が目的です。

「今年の問題に向き合う目的」は、「解けるかどうか」ではありません。

解けたら、

よしっ!
出来た!

と大いに喜んでいいでしょうし、出来なかったら、

う〜ん、ちょっと難しいけど、
本番で出来るようになる!

と「目標が分かったからOK!」くらいの気持ちが良いでしょう。

「どういう問題に来年自分が向き合い、解けるようになる」イメージを持つことが大事です。

早い時期に第一志望校の過去問に取り組む大事さ

・「どういう問題が解けるように慣れば良いか」という目標をはっきり定める

・現在の自分の学力と「合格するための学力」の違いが明確になる

まずは、やってみましょう。

全ては、そこから始まります。

新教育紀行

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