合格へのポイント・秘訣〜親は子どもを受験生は自分を褒めよう・山本五十六「やってみせ 言ってきかせてさせてみて ほめてやらねば 人は動かじ」〜|中学受験・高校受験・大学受験

前回は「受かる子・合格できる子の考え方〜松下幸之助「なんとしても合格する!」という熱意〜」の話でした。

目次

ほめてやらねば、人は動かじ

山本五十六 連合艦隊司令長官(連合艦隊司令長官 別冊歴史読本 新人物往来社)

今回は、これまでにもご紹介してきた山本五十六 連合艦隊司令長官の言葉です。

やってみせ、言って聞かせて、
させてみせ・・・

ほめてやらねば、
人は動かじ。

山本五十六の言葉

やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。

日本における第二次世界大戦

大日本帝国の進出(第二次世界大戦全史 洋泉社MOOK)

日本では「タブー視されている」と考えられる第二次世界大戦の歴史。

その大きな理由は、「アジアを侵略した」や「米国に完膚なきまで叩かれた」ことなどでしょう。

これらの「事実」を「直視したくない」ことが、大多数の日本人の気持ちでしょう。

「大東亜共栄圏」=「アジア侵略かどうか」などは、様々な方の意見があります。

その「後ろ向きな姿勢」から、「戦時中の人物は、山本五十六か東條英機か」という雰囲気です。

実に多様な人物を紹介する学習マンガ。

江戸時代、徳川将軍・幕府要人に限らず、平和な時代の様々な方々が紹介されています。

20巻ほどの「歴史全体の話」以外にも、著名な方一人を対象とする学習マンガがあります。

僕が小学生の頃は、戦国武将は織田信長・豊臣秀吉・徳川家康・武田信玄など10名いなかったように思います。

その時に比べて、「歴女」などのブームからか、戦国武将などは非常に多彩な方が紹介されています。

一方で、第二次世界大戦の話となると、「山本か東條」は大きく変わらない状況です。

本来であれば、戦国時代より「近い過去」である第二次世界大戦。

もう少し、他の方にもスポットを当てて紹介しても良いと思います。

山本五十六の功績・能力

冒頭の非常に含蓄ある言葉を言ったという、山本長官。(山本の言葉かどうかは、諸説あります)

「米国との対決」に対しては、最後の最後まで反対していた一人で、非常な知米派でした。

自身が駐米武官として、米国駐在の時は、食費を切り詰めてまでして、米国を周り見聞を広めました。

せっかく米国にいるのだから、
この眼で色々見るのだ!

あまりに生活費を切り詰めすぎて、衣類などが「駐在武官らしくなかった」という説もあります。

見聞して回る移動費などの捻出のために、お金を貯め、食事や衣類を簡素にしていたのです。

当時、日本海軍で最も懸念されていた原油の生産量。

米国の油田を実際に見て、

こんなに無尽蔵に原油が
自国で湧き出る米国・・・

対して、原油も資源も
ほとんどない我が国 日本・・・

戦ったところで、
勝負にならないではないか・・・

このような意志を強くして、米国と対峙する「日独伊三国軍事同盟」に反対し続けました。

米国駐在前後から、

これからは、
海戦の中心は戦艦ではない!

航空機・空母だ!

と未来を見通して、日本海軍の航空本部長・海軍次官として、日本海軍航空部隊の育ての親となります。

陸軍の強硬姿勢もあり、「日独伊三国軍事同盟締結」となり、日米開戦に至ります。

戦略家としての山本長官は、疑問符がつく面もあり、ミッドウェー作戦では大失態を犯しました。

これは、山本長官やその周辺の幕僚たちの責任だけに帰すことも難しい問題です。

ミッドウェー作戦地図(歴史街道 2022年8月号 PHP研究所)

とにかく、
西へ向かってJapanを撃破せよ!

「ひたすら西へ向かえば良い」とも言える立場の米国太平洋艦隊。

対して、日本海軍は太平洋が主戦場でしたが、インド洋や南方フィリピン周辺からオーストラリアにかけ、広大でした。

この頃は、日本にとって西・北西の中国・ソ連は陸軍の管轄とも言えましたが、島国の日本は海があります。

日露戦争では、この日本海での海戦で快勝を納めたこともあり、日本海も重要です。

「全方位が日本海軍・連合艦隊の対応範囲」となり、人間の思考レベルを超越していたのでしょう。

やってみせ、言って聞かせて、させてみせ・・・

山本の言葉の前半は、

やってみせ、言って聞かせて、
させてみせ・・・

であり、「やってみせ」が最初で「自らが手本となる」ことが示唆されています。

これは、中学受験〜大学受験の子どもに対しては、親自身が受験で一定の成果を上げていないと、

中学受験は
やったことないから・・・

受験の経験がないから、
受験問題見ても分からない・・・

という親もいらっしゃるかもしれません。

この点では「範を示す」ことは難しいかもしれませんが、完全を目指さなくても良いと思います。

その場合は、最初の「やってみせ」は、塾などの先生にお任せしましょう。

そして、「言って聞かせて、させてみせ・・・」は、今までも家庭の学習でしてきたでしょうから、OKです。

ほめてやらねば、人は動かじ

最も大事なのは、後半の「ほめてやらねば、人は動かじ」と考えます。

子どもと大きな公園で、野球の練習をした時に感じたことがあります。

二つのボールを持って、僕が子どもに投げて、打ってもらいます。

この時、二発ともホームランやヒットみたいな「良い打球」を振れたら、

いいね!
上手くなったね!

と褒めてあげると、子供は嬉しそうです。

続けて打つと、大抵は「2発に1発はヒットなどの良い打球」となります。

また
打ったよ!

一方で、直前の2回共が、空振りなど「全然うまくいかなかった」とき。

もう少しだから、
頑張ってみよう!

と鼓舞して、打ってもらうも、続けての回はうまく行かないことが多いです。

そして、次々回くらいになると、「気を取り直して」上手く行くようになる傾向があります。

それは、直前に出来なかった(空振りした)ことに対して、

やっぱり、
僕にはうまく出来ないのかな・・・

と思ってしまうことから、気が引けてしまうのでしょう。

上手く行けば、

僕には
出来る!

と考えて、意欲的に取り組んで、実際に上手くゆくことが多いのです。

この前後で「子供の能力」には、全く変わりはないのです。

跳び箱と一緒で、「思い切って進む」方が上手くゆくことが多いのが現実です。

模試の判定・偏差値で様々な結果がありますが、それと当日では様々な状況が異なります。

最も大きな違いは、子ども自身が「最後まで一生懸命頑張った」ことでしょう。

そこで、

あれだけ頑張ったから、
だいぶ学力上がっているじゃない!

と子どもを励ましてあげましょう。

そう言われると、子どもは

そうかも!

と思うでしょう。

もし、読者が受験者自身でしたら、

こんなに最後まで
頑張っているから、算数の〜は出来るようになった!

理科の電気が不安だったけど、
直前期にコツが分かった!

「上がった面」に注目して、試験当日に臨みましょう。

新教育紀行

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