前回は「木の知育玩具 2〜手作りで楽しむ工作〜」の話でした。

リボルバーの骨格が出来てきました。
それぞれのパーツが複雑な形状をしていて、非常に良く出来ています。

これを差し込めば
良いのかな?
そう。そこだね。

引き手がついて「リボルバーらしく」なってきました。
出来てきたね。
引き手と後方のカチャッと親指で引く部分が出来ました。
そこに
バネを入れるんだね。
ここだね。

引き手のために、バネを差し込んで小さなパーツで留めてゆきます。
このバネが復元力となって、引き手に力がかかるのです。
ここをこう引くと
バネが縮んで伸びて、そして戻るでしょ。
そうだね。
モーターなどは作成してきましたが、「バネの工作」は初めてです。
モーターより原始的とも言えるバネですが、なかなか実社会で見ることはありません。
こういう工作の時に、「バネのこと」を知るのはとても良いことです。
バネは「フックの法則」が比較的易しいので、わかりやすいです。
中高の物理でも「バネの弾性エネルギー」が登場しますが、実際にバネを使ったり触る経験は大事だと思います。
僕も「バネに触れる機会」は久しぶりです。
今度は、
こちらにバネを差し込んでみて。

これでいい?
上手く出来たね。
そこを動かしてみて。
後方の親指で弾を装填する部分を実際に軽く動かして、「バネの力で復元する」のを実際に感じてもらいます。
面白いね。
「大人から見たら当然」のバネの復元力。
実際に目に触れることが少ないので、こうして小さなバネが頑張って復元する様子は、大人が見ても面白いです。
こちらにもバネを
入れてみて。

3つの小さなバネを入れて、リボルバーの機構が成立しました。
ここがこうなると、
このバネが縮んで・・・
ここで、
こちらのパーツと連動するでしょ。
なんとなく
分かった。
「なんとなく分かる」ことも大事なことです。
「完璧に分かる」のが望ましいですが、「完璧」は難しいことです。
大人が見ると「簡単に分かる」このリボルバーの機構ですが、「自分で作る」のは難しいことです。
よく出来ているね。
思わず感心してしまいます。

これで、半分が完成した状況なので、もう半分を重ねてゆきます。
こうだね。
対称なので「同じ形状のパーツ」があるので、ここからは比較的簡単に出来そうです。

タミヤのドライバーを使用して、「小さなパーツを入れ込む」作業も慣れてきました。
どんどん出来てきます。

これは何?
これは、
飛ばす輪ゴムを入れておく箱だよ。
なんと弾薬となる輪ゴムをしまっておく箱型のパーツまでありました。
銃やリボルバーのおもちゃは多いですが、このように「弾薬をためておく」パーツがあるのは少ないです。
メーカーや製作者の「こだわり」を感じる部分です。
この輪ゴム(弾薬)をためる部分は、本体に差し込むので「紙やすりをかけて、固形グリスを塗る」工程があります。
難しいよ。
ここは僕が紙やすりをかけて、固形グリスで塗装しました。
触ってみて。

ツルツルしているね。
紙やすりをかけた時に一度、固形グリスを塗ったときにもう一度触ってもらいます。
どんどんツルツルに
なるね。

差し込むとこのようになります。
輪ゴムを装填する部分も出来て、ほぼ全てのリボルバーの機構がはっきり分かります。
もう少しだね。

続けて、パーツを重ねて留めてゆきます。
このあたりになると、だいぶ調子も出てきて、どんどん作成してゆきます。

「小さなパーツ」の扱いにも十分に慣れて、子ども一人で作成を進めています。
もうすぐ完成ですが、この工作の優れているところは、「リボルバーの機構がよくわかる」ことです。
仕組み・機構・システムが分かることは、理科や算数(数学)では非常に大事なことです。
理科のバネの問題は、「伸びる長さはおもりの重さと比例」するフックの法則が基本です。
比較的簡単ですが「てこと連動」など少しひねった問題の場合、「バネが伸びた状況」を理解することが大事です。
そういう状況を絵に描いてみたり、頭でイメージできるようになると、理解が進むでしょう。
リボルバーはもう少しで完成です。