高校受験・大学受験と中学受験〜中学校・高校での生活と大学受験・子どもたちにとって「良い中学校・高校」・「のびのび」と大学受験進学実績〜|中学受験

前回は「「大学進学実績ランキング」と「中学受験のランキング」の強い相関性」の話でした。

目次

高校受験・大学受験と中学受験

空と雲(新教育紀行)

高校受験・大学受験と中学受験は、少し意味合いが異なると考えます。

最も大きな理由は、中学受験の先にある「中学校の3年間」です。

中学と高校の教育は、「義務教育の期間の境目」となりますが、それ以上の意味があるでしょう。

中高の6年間の思春期における、子どもへの影響は非常に大きいです。

中高3年間ずつの期間において、「同等に影響を与え、大事な期間」の中学校と高校。

多くの学校が中高一貫教育にある中、様々な教育理念があります。

その教育理念・教育内容にもよりますが、高校の3年間は「大学受験を意識せざるを得ない」期間です。

高校2年くらいまでは「学び」に集中して、「その後1年〜1年半程度を大学受験の準備」が、教育上は望ましいでしょう。

現実的には、高校1年から多くの方が塾へゆき、多い方は高1で週に3日程度塾に行きます。

そして、高校2〜3年では、家庭教師も含めると週4日以上塾・家庭教師となる方もいます。

中学校・高校での生活と大学受験

武蔵中学・高校内のすすぎ川(新教育紀行)

僕が高校生だった1990年代において、そういう傾向がありました。

その後、中学受験において大きく低年齢化した「通塾開始時期」。

「小学校3年生から」は「当たり前」で、早い人は「小学校1年生から」となりました。

中学受験で4〜6年間を「受験対策の時期」として過ごした子どもたち。

当然、「大学受験に対しても同様」に考えるでしょう。

小さい頃に身についた習性は、なかなか変わらないものです。

すると、大学受験に対して「中学受験同様に、4〜6年間を大学受験の準備期間」と考える方もいるでしょう。

中高6年間のうち「4〜6年間が大学受験の準備」となると、中高の期間ほとんどが「受験準備期間」となります。

これが思春期の子どもにとって、健全かどうかは、様々な方の考え方があると思います。

子どもたちにとって「良い中学校・高校」:「のびのび」と大学受験進学実績

東京大学(Wikipedia)

「のびのび」の教育が良いことは、多くの方が同意すると思います。

一方で、「のびのびの教育」と「大学受験進学実績」の「どちらが大事か」という考え方もあります。

大学受験において、「志望校に合格」か「志望校に不合格」かは、本人にとって非常に大きな違いが生まれます。

僕は弁護士になって、
様々な人を救いたい!

と考える方は、法学部を目指すでしょう。

この時、「第一志望の法学部に合格する」ことが最も望ましいですが、「第二志望の法学部」でも弁護士にはなれます。

そもそも、「受験資格がほとんどない」弁護士。

法科大学院制度が発足し、完全に「新試験」に移行しました。

法科大学院に進学するためには、「法学部卒」が望ましいですが、「法学部卒が必須」ではないでしょう。

あるいは、公認会計士・建築士などの国家資格がありますが、「卒業学部の要件」がない資格もあります。

「実務経験」などで「国家資格の試験を受けることが可能」な場合があります。

例えば、

私は外科医になって、
手術で人を救いたい!

という方は、少なくとも日本の制度では「日本国内の医学部を卒業する」必要があります。

「第一志望の医学部」に合格できるかは別として、「医学部に合格しなければ、医師になれない」のです。

この観点から考える時、「子どもたち本人の将来像」に甚大な影響を与えかねない大学受験。

いかに、教育理念が良くても、大学受験の進学実績を「度外視する」姿勢はあり得ないでしょう。

中学校・高校において、「のびのび本質的に学ぶ」と「大学受験のための勉強」をバランス良く学べる環境。

それこそが多くの保護者が望む環境であり、子どもたちにとって「良い中学校・高校」なのでしょう。

新教育紀行

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