ヘンリー・スティムソン11〜米国の体制・真珠湾奇襲攻撃・ルーズベルト・ヒトラー〜|陸軍長官

前回は「ヘンリー・スティムソン 10〜日本への視線・ルーズベルト・ペリー〜」の話でした。

ヘンリー・スティムソン陸軍長官(Wikipedia)
目次

ルーズベルト大統領と共和党

フランクリン・ルーズベルト米大統領(Wikipedia)

民主党のルーズベルト大統領。

軍事は
共和党の方が強い。

陸海軍長官は、
共和党に任せよう。

この時、57歳で海軍次官経験者のルーズベルト。

陸軍は門外漢なので、よく分からない状況です。

そして、信念貫くスチムソンに陸軍長官を任せました。

そして、超党派で
枢軸国に対抗する!

対枢軸国の体制

ヨーロッパ大陸の一部であるドイツ。

対独戦は、海軍よりも陸軍の方が出番が多そうです。

対して、海を隔てた島国の日本は、当初は海軍主体となりそうです。

陸軍はお任せを。

陸軍を押さえる人物として、経験豊富なスチムソンを陸軍長官に据えたルーズベルト大統領。

これで、陸軍はヘンリーに
任せておけばよし!

この時、72歳で大ベテランのスチムソンが陸軍を統括してくれるのは、安心感が大きかったでしょう。

さらに、海軍長官にも共和党のフランク・ノックスを据えます。

軍事は共和党に任せて、
万事OK!

政治は
民主党がやろう!

スチムソンのラジオ演説の翌日に「陸軍長官就任」を要請したルーズベルト大統領。

「翌日に陸軍長官就任要請」というのは、いかにも米国的な迅速さです。

正式決定は先になりますが、大事な人事を迅速に決定することは、非常に重要です。

こういう「人事を早急に決定する」姿勢は、米国ならでは。

米国は、陸海軍で万全の体制を取ります。

日本は歴史上、人事に関して、これまでずっとバタバタして、いつも時間がかかってきました。

枢軸国の一角:日本への思い

京都をこよなく愛していたスチムソン長官。

Japanは、よりによって、
なぜヒトラーと組んだのだ?

Adolf Hitler独総統(Wikipedia)

当時、欧州で暴れ回り、破竹の勢いだったドイツ軍を率いていたヒトラー総統。

元々米国は大英帝国の植民地であり、独立戦争を経て独立しました。

大英帝国とは利害が衝突することもありましたが、基本的には「同じ考え」です。

1941年ヨーロッパ・アジア支配圏(歴史人2021年8月号 ABCアーク)

米国にとって友邦である大英帝国などを蹂躙しようとするドイツは、天敵です。

Japanには
「ヒトラーとは組むな」と忠告し続けたのだが・・・

やむを得ませんな。

対日戦の準備を続けてきたスティムソン長官。

ここで、真珠湾奇襲攻撃の報告を受けます。

沈没する米戦艦ウェスト・バージニア(歴史人2021年8月号 ABCアーク)

我がUS海軍が奇襲攻撃で、
大損害を受けただと!

なにかの
間違いではないのか!

日本を甘く見ていたスティムソン長官。

唇をかんで、米軍が受けた損害を想像し、亡くなった将兵に思いを馳せます。

・・・・・

そして、反撃を誓います。

陸軍が、
日本を叩きつぶしてみせる!

陸軍長官として、日本との戦いに奮います。

新教育紀行

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