前回は「ヘンリー・スティムソン 9〜ルーズベルト大統領と陸海軍・バイデン・トランプ・海外の国家元首〜」の話でした。

日本への視線
日本大好きなスチムソン陸軍長官。
Kyotoをこよなく愛する姿勢は、私たち日本人にとっては、非常に嬉しい存在です。
日本の風土・文化に対して、非常に大きな敬意を持っていたスチムソン長官。
それでは、日本という国に対する視線はというと、

Japanの街並や
文化には大いなる敬意を持つが・・・



そもそも、Japanは我がUSと
対等の立場ではない。
決して「同格」とは思っていなかったのです。
そもそも、米国のペリーが幕末に日本にやってきた時。





我がUSと
条約結びましょう!



嫌なら、
Edoを砲撃します!
という、超上から目線で、米国は日本を見ていたのでした。
「対等」と考えている国に対して、



砲撃するぞ!
と恫喝することは、外交儀礼上「絶対ない」ことなのです。
真珠湾奇襲攻撃に対して


それは、ルーズベルト大統領も同じでした。
事前に、真珠湾への奇襲攻撃を察知していたルーズベルト大統領。





「米国民を戦場へは
行かせない」という大統領選の公約。



我がUSは、JapanやGermanyに
宣戦布告したくても出来ない・・・



米国民に対して、
嘘をつくことになる。
そして、米軍情報部の活躍により、日本の真珠湾奇襲攻撃を事前に知ったルーズベルト大統領。



ちょうど良い。



Japanに
一発攻撃させよう。



どうせ、大した攻撃など
できまい。
完全に日本を舐めていたのです。
「事前に察知」に関しては、米国政府でも一握りの人間しか関知しなかったでしょう。
スティムソン長官は「一握りの人物」に入りうるポストですが、この点は真相不明です。
いずれにしても、日本海軍の真珠湾奇襲攻撃を聞いたスチムソン長官。



Japanが、我がUS海軍の
真珠湾基地を攻撃?



そんなこと、
出来るのか?



我がUS海軍に反撃されるのが
オチだろう。
スティムソン長官もまた、日本をみくびっていたのです。
当時の日本と世界
現在、世界第三位の経済大国日本。
私たちの年代では、「経済大国」が当然であり、日本の製品の「質の高さ」もまた当然です。
ところが、戦前はそうではなかったのです。
明治維新から急速に近代化を図った日本。





富国強兵だ!
大久保利通ら政府首脳は、強引なまでに近代化をひたすら推進します。
当時、米国は南北戦争を経て、世界に躍り出ようとしていました。
1853年にペリーが大艦隊を率いて江戸にやってきた頃、日本は艦隊と呼ぶレベルの艦船が非常に少なかったのです。



Japanは、
急に力をつけたが・・・



我がUSと、互角に戦う
相手ではない。
米国にとっては、はるかに格下だった日本でした。