前回は「ヘンリー・スティムソン 8〜日米の組織・ルーズベルト・ヒトラー・ムッソリーニ・スターリン・東條英機〜」の話でした。

米大統領と総理大臣

近年においても、日本の総理大臣と比較すると「強烈な個性」を持つ米大統領。
それは、お国柄によることもあるでしょう。

どうしても、米大統領に比較すると「大人しく見える」日本の総理。

個性・カラーの強烈さでは、米大統領と総理大臣では、勝負にならなそうです。

欧州首脳の方々も、個性的な顔立ちをしています。
国家元首・首脳のパワーが、どうしても弱い日本。
それは、第二次世界大戦でも同様でした。
「上に神である昭和天皇がいる」昭和時代においては、なおさら総理大臣の影が薄かったのでした。

ルーズベルト大統領とスティムソン長官

裕福で、名家とも言えるルーズベルト家に生まれた、ルーズベルト大統領。
優秀だったルーズベルトは、ハーバード大学を卒業し、コロンビア大学ロースクールを卒業します。
スティムソン長官とは同じ「ハーバード同窓」であり、縁が深いです。
そして、28歳で州議会議員になり注目を浴びます。
海軍重視のルーズベルト大統領
非常に優秀だったルーズベルトは、なんと31歳で海軍次官を務めます。
海軍次官は、山本五十六が連合艦隊司令長官に就任する前に務めていた「海軍(軍政)No.2」です。

31歳で海軍No.2って、
すごい!
日本では
考えられない!
これは、ルーズベルト家の力もありますが、本人が優秀だったことが最大の理由でしょう。
海軍次官を長く勤めた、ルーズベルト大統領。
ルーズベルト大統領は、海軍に非常に大きな愛着を持ちます。
米海軍のことは、

We(私たち)
・・・
と呼びます。
対して、同じ米軍なのに陸軍は、



They(彼ら)
・・・
まるで、米陸軍を他人のように扱うルーズベルト大統領。
そして、こちらも強烈な個性を持つスチムソン陸軍長官。



別に、陸軍は
私が統括しているから・・・



Theyであろうと、
どうでも良い!
この強烈かつ優秀な、彼ら二人に対して対抗する我が日本の首相と陸相は、


東條英機 内閣総理大臣兼陸相が「一人で相手する」状況だったのです。
この時点で、日本が著しく見劣りする状況だったのです。