ハーバード大学出身のスティムソン長官〜ルーズベルト大統領と同窓・「超個性的」な米大統領と「大人しい」日本の総理大臣・超海軍重視のルーズベルト大統領・Weの海軍とTheyの陸軍〜|ヘンリー・スティムソン9・人物像・エピソード

前回は「米陸軍の最高意思決定者スティムソン長官〜米国の明確な権限と責任・「曖昧極まりない」不思議な日本の組織・「全てがヒトラー次第」のドイツ・超個性的なルーズベルト大統領〜」の話でした。

ヘンリー・スティムソン陸軍長官(Wikipedia)
目次

「超個性的」な米大統領と「大人しい」日本の総理大臣

ジョー・バイデン大統領(Wikipedia)

近年においても、日本の総理大臣と比較すると「強烈な個性」を持つ米大統領。

比較的大人しい感じのバイデン大統領ですが、ロシアでワグネル代表のプリゴジン氏が亡くなった際は、

ロシアに関するこういう事件で、
プーチン大統領が関与しないはずはない!

つまり、

プリゴジン氏暗殺の黒幕は、
プーチン大統領だ!

とハッキリした言いました。

ドナルド・トランプ前大統領(Wikipedia)

Make America Great again!
(米国を再び偉大に!)

America First!
(自国の米国が最優先だ!(他の国はどうでも良い!))

歴代米国大統領は全員が「アメリカ・ファースト」ですが、これを堂々と言ったトランプ大統領。

そして、世界政治・経済から科学技術に至るまで、米国が中心であることは事実です。

この中、とにかく超個性的な方が多い米国大統領。

それは、お国柄によることもあるでしょう。

岸田文雄 総理大臣(Wikipedia)

どうしても、米大統領に比較すると「大人しく見える」日本の総理。

北朝鮮のミサイル発射は
遺憾です・・・

御三家中筆頭格の開成中学・高校卒業の岸田総理。

米国と比較すると、(政治上の)国家元首とは思えないほど「頼りない」存在です。

個性・カラーの強烈さでは、米大統領と総理大臣では、勝負にならなそうです。

左上から時計回りにスナーク英首相、ショルツ独首相、メローニ伊首相、マクロン仏大統領(Wikipedia)

欧州首脳の方々も、個性的な顔立ちをしていて、性格もまた個性的です。

国家元首・首脳のパワーが、どうしても弱い日本。

それは、第二次世界大戦でも同様でした。

昭和天皇(Wikipedia)

「上に現人神である昭和天皇がいる」状況であった昭和時代。

この昭和の時代においては、なおさら総理大臣の影が薄かったでしょう。

とは言っても、戦前は世界有数の軍事国家であった日本(大日本帝国)。

陸軍においては「米国・ドイツに次ぐ立場」であり、海軍においては「米国と対等」でした。

新教育紀行
山本五十六 連合艦隊司令長官(連合艦隊司令長官 別冊歴史読本 新人物往来社)

米国は超巨大国家であり、
勝つのは難しいが・・・

今の我が海軍ならば、
米海軍を十分倒す力がある!

ミッドウェー海戦で大敗北を喫してしまった日本海軍。

それまでの短い期間は、「米国より上」だったのであり「米国を押していた」のでした。

経済力などだけではなく、世界有数の強国であった大日本帝国。

この立場を考えると、戦前の日本の総理大臣は「今よりも注目を浴びていた存在」だったでしょう。

Tojoは
何を考えているのだ?

ハーバード大学出身のスティムソン長官:ルーズベルト大統領と同窓

フランクリン・ルーズベルト米大統領(Wikipedia)

裕福で、名家とも言えるルーズベルト家に生まれた、ルーズベルト大統領。

優秀だったルーズベルトは、ハーバード大学を卒業しました。

ハーバード大学を
出たぞ!

さらに勉学を続け、コロンビア大学ロースクールを卒業します。

さらにコロンビア大学
ロースクールで学んだ!

私もハーバード大学
卒業だ!

スティムソン長官とは同じ「ハーバード同窓」であり、とても縁が深いです。

ハーバードを出た後は、
弁護士として世に貢献し続けてきた!

弁護士として活動した後に、国務長官・陸軍長官などを歴任したスティムソン長官。

共和党のスティムソン長官と民主党のルーズベルト大統領は「考え方は別」ですが、同窓です。

同じ大学、同じ高校を出た「同窓の仲間」と言うのは、「仲間意識」が強いものです。

特に、私立大学である米国のトップ校はカラーが強く、日本の旧帝大より「仲間意識」が強いでしょう。

私は結構
優秀なのだ!

そして、若きルーズベルトは28歳で州議会議員になり注目を浴びます。

州議会議員になって、
世に貢献するのだ!

非常に優秀だったルーズベルトは、バリバリ出世します。

海軍次官に
なったぞ!

なんと、31歳という超異例の若さで海軍次官を務めたルーズベルト。

超海軍重視のルーズベルト大統領:Weの海軍とTheyの陸軍

山本五十六 連合艦隊司令長官(連合艦隊司令長官 別冊歴史読本 新人物往来社)

海軍次官は、山本五十六が連合艦隊司令長官に就任する前に務めていた「海軍(軍政)No.2」です。

31歳で海軍No.2って、
すごい!

日本では
考えられない!

これは、ルーズベルト家の力もありますが、本人が優秀だったことが最大の理由でしょう。

海軍次官を長く勤めた、ルーズベルト大統領。

ルーズベルト大統領は、海軍に非常に大きな愛着を持ちます。

私は米海軍のことは、
よく理解している!

米海軍のことは、

We(私たち)
・・・

と呼びます。

対して、同じ米軍なのに陸軍は、

They(彼ら)
・・・

まるで、米陸軍を他人のように扱うルーズベルト大統領。

そして、こちらも強烈な個性を持つスチムソン陸軍長官。

別に、陸軍は
私が統括しているから・・・

Theyであろうと、
どうでも良い!

この強烈かつ極めて優秀な、彼ら二人に対して対抗する我が日本の首相と陸相は、

東條英機 内閣総理大臣兼陸相(WIkipedia)

東條英機 内閣総理大臣兼陸相が「一人で相手する」状況だったのです。

「ルーズベルト+スティムソン」に対して、東條英機一人。

これは、「東條英機が超人的能力を持っていた」ならば、比較は可能かもしれません。

「戦時中日本の悪人の代表」とされる東條英機は、

私は、真面目で
なんでもメモするのだ!

実は超真面目で一生懸命な人物でした。

「悪人」であるかどうかは、個々人の意見によります。

ところが、どう考えても「超人的能力を有する人物」では到底なかった東條。

「ルーズベルト+スティムソン」に、東條一人で対抗できるはずがなかったのでした。

・・・・・

この時点で、当時は米国に比べて、日本が著しく見劣りする状況だったのです。

新教育紀行

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