前回は「てこのつり合いの考え方 1〜支点を考える〜」の話でした。
バネとてこは、「バネが伸びて、釣り合った状態」をイメージすることが大事な話でした。
今回は、てこの話です。
てこの問題は、多くは「てんびんの問題」になります。
てんびん算として、算数で非常に役立つ考え方の「てんびん」。
今回は、てんびんをしっかりとイメージ・理解しましょう。
「てこの基本」を考えてみましょう。

上記のような基本モデルに対して、「重さx長さが・・・・・」と教わります。
てんびんは、てこの一つの特殊な状況です。
てことは何か?
ところで、てこ(てんびん)とは何でしょうか?

てんびんが何か?って、
考えたことないけど。
そうね。
「釣り合うこと」かしら。

てこに引っ掛かっている、おもりには「重さ」が掛かります。
これまでは、重さと力を考えれば良かったのですが、てこでは「新たな力」が出てきます。

「重さ」だけではなく、「おもりがどの位置にあるか」「おもりと視点の距離」が重要になります。
そうだよね。
それで「重さx長さ」だよね。
そうですね。
その時に、「重さx長さ」の力がかかるイメージを、しっかり持ちましょう。

支点の両側にある、おもりは、グルッと回転させる働きをします。
これまでは、おもりは「下向きに重さをかける」だけでしたが、違う働きです。

この「重さx長さ」の働きを「モーメント」と呼びますが、この名前は小学生の方は知らなくて良いでしょう。
イメージとして、「回転する力」と考えましょう。
「重さx長さ」は「力」ではないのですが、イメージとしては「回転をもたらす力」で良いでしょう。
釣り合うことは、珍しいこと
理科の問題で、てこ・てんびんが出てくる時は、大抵が「釣り合っている」状況です。
そうだね。
「釣り合ってません」という問題は、
見たことないわ。
学校の理科実験で、「分銅を使って、てんびんの釣り合いをとる」実験をしたことがあると思います。
やったよ!
あれ、結構難しいんだ。
そうよね。
ちょっと分銅おくと、釣り合わなくなったりして・・・
そうですね。
あの「分銅を置いて、釣り合う」という実験は、結構難しいですね。
中学以上では、電子質量計が登場するので、なかなかやらないです。
「釣り合いをとる」のは、難しいことですね。
つまり、「釣り合う」ことは「普通ではないこと」なのです。
「釣り合わない」のが「普通」なのです。
「回転する力」を、グルッと描いてみて、「釣り合うこと」をイメージしてみましょう。