私立中高の校風・カラー 1

前回は「新たな中学校での人生 1」の話でした。

「鳴かぬなら・・・」を題材に、下記問題を考えました。

歴史の人物 3(再掲載)

1800年頃に作成された本に、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康を例える句があります。

「鳴かぬなら・・・」から始まる句です。

織田信長は、「鳴かぬなら 殺してしまえ ほととぎす」

豊臣秀吉は、「鳴かぬなら 鳴かせてみよう ほととぎす」

徳川家康は、「鳴かぬなら 鳴くまで待とう ほととぎす」

中の句が、三人の特徴を表していると言われています。

「五・七・五」のリズムも大事で、中の句が七文字となっています。

日本史から、あなたの好きな人物一名を選び、中の句を作成し、その理由を書いて下さい。

中の句は七文字である必要はなく、七〜十文字程度で作成して下さい。

こういう問題が、中学入試で出題されたら面白いと思います。

「採点基準」は、各学校の採点者である社会の専門家次第となります。

「採点基準」が不明確であることが、「試験として望ましいかどうか」は様々な考えがあります。

しかし、「採点基準」もまた、「各校の教育理念・カラー次第」で良いように思います。

国立が多く、海外に比べて「カラーが出にくい」日本の大学。

「国立」であるからには、「基本方針は国に従う」ので独自路線にはなりにくいのが実情です。

国立から「独立行政法人」に変わりましたが、「名称以外に何が変わったのか」が曖昧です。

なんでも「玉虫色」や「曖昧」が多い日本。

「曖昧」は、必ず「明確な合理性」に敗北します。

山口多聞の話から、教育・受験において「はっきり決めて進むこと」の大事さを感じていただければ幸いです。

武蔵中学・高校のかつての校舎(新教育紀行)

私立の多い中学受験では、各校のカラーを益々出して欲しい。

江戸時代は、300程の藩があり「全ての藩に、それぞれのカラーがあった」のです。

そのカラーの度合いもまた、藩の独自性・個性でした。

そして、最も極端だった藩の一つが薩摩藩でした。

西郷 隆盛(国立国会図書館)

あの一種異常とも言える藩の風土があってこそ、日本の明治維新が切り開かれたのでしょう。

この意味では、江戸幕府設立時の状況もありますが、徳川家の政治体制は良い面も沢山ありました。

徳川幕府初代将軍 徳川 家康(Wikipedia)

戦国時代が続いた時代に一区切りをつけて、「武から文へ」の道を切り拓いた徳川家康。

江戸時代より現代の方が「住みやすい」のは、間違いない事実です。

一方で、江戸時代の多様性もまた面白い時代であり、「多様な個性」が生まれる土壌であったように思います。

特に一定の名声のある私立中学・高校には、益々カラーを強めて欲しい。

そして、日本の多様性を強めて欲しいと思います。

そして、「各校の教育理念・カラー」に共鳴する親・子どもが志望して、進学するのが一番と思います。

新教育紀行

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