模試を最大限活用する姿勢〜気になる模試の判定・合不合判定テストの結果・合格判定と試験結果・一喜一憂しすぎない姿勢・合格判定は「一つの指標」・本番に活かす姿勢〜|合格判定と中学受験3

前回は「模試の結果・模試への大事な姿勢〜小学校での受験生・序列付けと同級生・「点数・偏差値のレッテル」と序列化・模試の判定と不安な気持ち・模試の結果・判定・模試を活かす気持ち〜」の話でした。

目次

気になる模試の判定:合不合判定テストの結果

五島ー長崎の船と海(新教育紀行)

今も評判が良いと思われる四谷大塚の「合不合判定テスト」。

僕が受験生だった30年以上前は、

受験校がどこであろうと、
合不合判定テストは受けるべき!

という雰囲気でした。

そのため、非常に大勢の受験生が受けることになります。

すると、まさに「合不合判定」の精度が高くなってゆきます。

僕は〜点!

僕は〜点だから、
勝ったぜ〜!

嘘っ!
じゃあ、算数は何点?

え〜と・・・
算数は〜点だったな・・・

俺は〜点だから、
算数は勝ったな!

合不合判定テストの結果を、通っていた塾では、大勢の同級生たちが言い合っています。

その中、

やあ、みんな。
合不合判定テストはどうだったかな。

440点
超えた人はいるかな?

という先生に対して、ただ一人「手を挙げていた」Aくん。

そして、

はい。
僕は458点です。

合不合判定テストで、合計450点以上を獲得したAくん。

本当にすごいです。(458点は、仮の点数)

武蔵中学・高校のかつての校舎(新教育紀行)

通っていた学習指導会の武蔵を目指すクラス「武蔵特訓」。

このクラスでは、非常に優秀な人物が集まってました。

皆「合不合判定テスト」では、かなり良い点数を獲得していました。

僕は「励みになる」というよりも、

このままでは、
まずい!

なんとか
しなければ。

という気持ちで一杯でした。

みんな良い点数とってますが、A君の点数は文字通り「別」です。

テストや問題では、「選択式」と「記述式」に大きく分かれています。

人によって、「どちらかが得意で、どちらかが不得意」と傾向が出ることもあります。

あるレベルの学力を超えると、「選択でも記述でも、どちらでも全く問題なし」となります。

問題の形式がどうであろうと、解答へ至る能力があるのです。

そういう子は少数ですが、必ず毎年何人かはいらっしゃいます。

Aくんを見て、誰しも思いました。

彼ならどの中学校を受けても、合格するな。
しかもトップ層で・・・

と。

抜群の成績だったにも関わらず、別に偉ぶるわけでも、騒ぐわけでもないAくん。

むしろ、淡々としていたのが印象的でした。

僕も彼を仰ぎ見るような感じで、

少しでも、
追いつきたい・・・

と、思いながらも、心の奥底では

まあ
無理だな。

と思っていました。

とにかく、自分も頑張って成績を上げるしかありません。

そこで、模試で出来なかった問題は「しっかり出来るように」復習しました。

合格判定と試験結果:一喜一憂しすぎない姿勢

武蔵中学・高校のかつての校舎(新教育紀行)

やがて、受験当日を迎え、学習指導会のクラスメートのほぼ全員が、同じ第一志望校を受けました。

合格発表となりました。

僕は運良く合格。

そして、Aくんは・・・・・

なんと不合格だったのでした。

合格して浮かれていた僕は、その話を聞いてビックリ仰天!

えっ。
なんで?!

あの点数をとった
Aくんが?

風の噂で、Aくんが第二志望の学校に行ったことを、後で聞きました。

こんなことも、現実には「起こりうる」のです。

「試験は水物」と言われますが、オリンピックでも何でも競争することには、必ず「番狂わせ」な事態も生じます。

ある方は、

人生には、上り坂も
あれば下り坂もある・・・

ところが、下りどころではない
「とんでもない」が起こりうる・・・

それは・・・・・
まさか」だよ!

と言いましたが、「まさか」が中学受験〜大学受験でも、必ず起きます。

フラッシュバックのように、30年の長い時を経て、ふと彼を思い出して、この記事を書きました

今は、
どうしているのだろう?

と、検索してみました。

・・・・・
あっ、いた。

彼らしい経歴で、しっかりと仕事をしていることが分かりました。

懐かしかったのと、なんだか嬉しくなって、画面見ながら思わずニコリと微笑んでしまいました。

僕は彼のことをハッキリ覚えていますが、彼は僕を覚えていないでしょう。

でも、昔の友達を見つけた気分で、嬉しくなりました。

合格判定は「一つの指標」:本番に活かす姿勢

日の出:五島(新教育紀行)

この話は、実話を元に書いています。

もう「とうの昔に忘れ去っていたこと」を、この新教育紀行を書いていて思い出しました。

一つ、誤解がないように大事なことです。

この話は、現在の成績優秀者が、将来に不合格になる可能性を示唆しているのではありません。

逆に「模試の成績からして、合格するはずのないと思われる学力の子が合格する」のも一定数起こります。

人生では様々な「まさか」が起きますが、それは中学受験業界でも起こるです。

「合不合判定テスト」でもなんでも、模試の判定は、「一つの指標」に過ぎないのです。

その結果に、左右され過ぎることはないです。

「合不合判定テスト」は、画一的な問題形式・採点方法となります。

画一的なことが悪いことではなく、これはどうしても仕方のない事です。

様々なカラーのある学校に対する判定を「同一の試験によって一斉に判定を行う」テストです。

そのため、「画一的」で「平均的」なことが「合不合判定テスト」に望まれていることでしょう。

読者の方には、ぜひ第一志望校に合格して欲しいです。

そして、それに向かって邁進して欲しいと思います。

「結果に振り回されすぎる」必要はありませんが、試験に対して「全力を出す」ことは最重要です。

模試への大事な姿勢

・「模試を活かす気持ち」を持つ

・「本試験の予行練習・トレーニング」と言う姿勢を持つ

・大事なことは「模試の成績をあげる」ではなく、「本番で合格する」こと

模試を受けて、点数・偏差値・順位がつけられる受験生たち。

大人は仕事で色々苦労しますが、この「点数・偏差値・順位がつけられる」のは、かなり苦痛でしょう。

社会人の方で、「仕事で嫌なこと」があるかもしれません。

そして、仮にその「嫌なこと」と「点数・偏差値・順位がつけられる」ことの「どちらかを選ぶ」必要に迫られた場合。

多く社会人は、前者を選ぶのではないでしょうか。

その中、必死に歯をくいしばって勉強を続ける、中学〜大学受験生たち。

模試は「一つの結果」であり、「本番に活かすこと」に最も重点をおきましょう。

本人が「全力を出し切る」ように日々勉強することがベストでしょう。

新教育紀行

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

目次