小学6年生の受験生の算数の学力を伸ばし方〜文章題を苦手に思わない姿勢・図解して状況を把握・「ひらめかない」から「分かる」へ:つまづきをなくす・算数らしい考え方を大事に・図やグラフを描いて分かること〜|中学受験・算数

前回は「「分からない」が「分かる」になる勉強法〜違う補助線から学ぶ図形の本質・補助線を比較・辺の比・平行な直線の意味と相似形を発見・面積比・同じ辺を共有する図形〜|中学受験・算数」の話でした。

目次

文章題を苦手に思わない姿勢:図解して状況を把握

問題3

10g、20g、50gのおもりが合計50個あり、合計の重さは1570gです。

10gと50gのおもりの数を入れ替えたら、合計の重さは1210gになります。

それぞれのおもりの数は、いくつずつか答えて下さい。(オリジナル問題)

算数実践の問題3では、比較的シンプルな文章題を考えました。

文章題が、このくらい短かったら
良いんだけどさ・・・

たいていの文章題って、
もっと文章が長くて、分かりづらい・・・

私も途中で
混乱して、分からなくなることがある・・・

色々なシチュエーションがあるけど、
文章題って複雑で苦手・・・

中学受験の文章題を見ると、大人でも理解するのが難しい問題が沢山あります。

大人でも難しいので、小学生の皆さんが「難しく感じるのは当然のこと」と思いましょう。

じゃ、難しいって思う
僕は算数のセンスがないわけじゃないんだね!

本来、文章題は「短くてシンプルな方が良い」と考えます。

文章題が長くて分かりづらい時は、出題者は、

これだと、ポイントが
分かりやすいから、少しひねろう・・・

この状況を少しこう変化させると、
ちょっと違う方向性になるな・・・

と考えているのです。

問題を「ひねって、変化球を投げる」姿勢を文章で表現すると「どうしても長くなる」傾向があります。

文章題は状況を理解することが最優先です。

状況が理解できてないと、「解けない」か「解けても間違っている」ことになります。

どうやって理解すれば
良いんだろう・・・

一番良いのは、長めの文章題を考える時は「図や図解をする」と良いでしょう。

てんびん算の考え方(新教育紀行)

この食塩水の問題は「食塩を混ぜる」のが分かりやすいので、状況を理解するのは難しくないかもしれません。

ところが、これを「文章だけで理解」しようとすると難しいです。

てんびん算の考え方(新教育紀行)

上の図のように描いて整理すると良いでしょう。

でも、これを
描くと時間がもったいないよ・・・

「答えだけ」なら「自分が分かれば良い」という姿勢で走り書き・メモで良いでしょう。

記述なら「少し丁寧に表現」するのが望ましいですが、「きれいに描こう」とは思わないことです。

上の状況を描くのにかかる時間は人によりますが、慣れればそれほど時間がかかりません。

この図解を描くプロセスでも「整理して考えている」状況なので、無駄ではないです。

むしろ、「図解することで思考を整理して、ポイントや鍵を発見しやすい」ことが多いです。

長い文章題攻略法

・状況を図や図解して描く

・描くプロセスで思考を整理して、ポイントや鍵を発見しやすい

例えば「チケットカウンターに、〜分おきに人が来て・・・」という文章題があります。

そういう時は、チケットカウンターを四角で表現して「人が来る」状況を簡単に書きましょう。

ぜひ、長い文章題は図解しましょう。

「ひらめかない」から「分かる」へ:つまづきをなくす

新教育紀行
入れ替えの問題(新教育紀行)

この問題は、おもりの問題で「よくあるタイプ」です。

ちょっと行き詰まったら、自分で実験してみて「何が問題の鍵か」を探してみましょう。

ちょっと
分からないな・・・

という時は、問題の設定から離れて「簡単な数字で考えてみる」ようにしましょう。

個数・数量等は「多くなると難しく感じる」傾向があります。

中学受験生のみなさんは、初期の頃に「植木算」をやったでしょう。

植木算なら、
もう全部できるよ!

「直線上に木が40本あって、間隔が5mで・・・」という問題。

これは「もう完璧に分かっている」かもしれませんが、最初学んだ時は「少ない数で具体的に考えた」でしょう。

一気に「40本ある状況」は描くのが大変で難しく感じます。

ところが、これが「植木が3本」であれば簡単です。

そして、「植木が3本の状況を描と間隔の数が分かり、本数が多くても同じ」と分かります。

確かに本数とか量が
少なくなると分かりやすいね!

同様に、難しい文章題では「簡単な数で実験して理解」しましょう。

文章題の設定・状況理解と解き方

・問題設定より「かなり小さな、少ない」数字の場合で実験してみる

・「かなり小さな、少ない」数字でも「同様の状況」であることを確認して解く

算数らしい考え方を大事に:図やグラフを描いて分かること

入れ替えの問題(新教育紀行)

この入れ替えの問題は「入れ替えることによる重さの減少」がポイントです。

これが分かれば、上のように未知数を設定して方程式で解けます。

このような「おもり」などの数量が登場する問題では、ぜひ棒グラフなどを描いてみましょう。

入れ替えの問題:棒グラフ(新教育紀行)

棒グラフから「余計な50gのおもり9個」をカットすると、整理できます。

入れ替えの問題:棒グラフ(新教育紀行)

すると「二つのおもりをまとめる」ことができます。

いわば「余分な部分・邪魔者をスパッと消して、まとめる」思考です。

この考え方って、
いいね!

とても
簡単な感じがする!

算数らしい柔軟な考え方を理解いただき、しっかりと出来るようにして下さい。

答えを見れば分かるけど、
自分で出来るかな・・・

こういうのは「描いてみること」から始まります。

文章題の設定・状況理解と考え方

・問題の設定を簡単に、明快に棒グラフなどに図解

・「異なる量・長さ」などに着目し、「余分な部分をカットして整理・まとめる」ことを考える

このような棒グラフを見て、

ふ〜ん・・・
そっか・・・

では、なかなか出来るようにならないです。

問題集などで勉強する際も、記載されている図やグラフを「自分の手で描く」ようにしましょう。

正六角形の問題(新教育紀行)

図形問題では正六角形の問題を取り上げています。

図形の特徴をしっかりつかんで、辺の面積を押さえてゆくことが大事です。

図形問題を解くときには、平行・相似形に注目して、辺の比を求めてゆきます。

正方形・正三角形などの特徴的な図形はしっかり学んで、図形問題を様々な視点から見れるようになりましょう。

算数の学力の伸ばし方

・解答の図やグラフを自分の手で描いて学ぶ

・「描いてみる」ことで「初めて分かること」があり、解法の習得だけでなく勘も磨かれる

新教育紀行

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