面積比を描いて理解して図形を得意に〜方眼紙のイメージ・面積比を計算して理解・四角形の相似形の面積比・大きい対象は小さく分割・問題10(4)ポイント〜|中学受験・算数実践50

前回は「公式を暗記ではなく理解して学力アップ〜相似形の面積比・図形のイメージ・方眼紙と図形・問題10(4)ポイント〜」の話でした。

目次

問題10(4)再掲載

面積比を描いて理解:方眼紙のイメージ

図形の比と面積比(新教育紀行)

今回は、面積比の公式を考えて、しっかり理解しましょう。

上の二つの正三角形は「辺の長さは40%しか違わないのに、面積は約2倍になる」のです。

「相似形の面積比=(辺の比)x(辺の比)」が「なぜなのか?」を考えます。

例えば、相似比が 1: 3 の場合は、辺の長さが3倍になります。

全体的に、3倍になるので「面としては3×3=9倍に広がる」雰囲気を感じてください。

雰囲気で
良いの?

図形問題を解く大事な鍵

・面積や比など「求める対象」を具体的に考えてゆく論理性

・図形の大きさや長さをイメージする力

方眼紙(Wikipedia)

正三角形を方眼紙に描くことを考えてみましょう。

出来れば、方眼紙かグラフ用紙などに実際に描くと良いでしょう。

相似比が3ということは「辺の比が3倍」になるので、正三角形がグーっと広がってゆくイメージです。

元の正三角形が「一マス(1cmx1cm)」を基準とすることを考えます。

すると、相似比3の正三角形は広がった「一マス(3cmx3cm)」が
基準になる感じだね!

このように図形が「大きくなるイメージ」をつかみましょう。

「何かの理由」をしっかり説明できることが大事ですが、「なんとなく」の雰囲気も大事です。

面積比を計算して理解

きちんと説明するなら、三角形の面積を考えるために、垂線を引いてみましょう。

これらの「垂線の長さの比」を考えてみます。

垂線の長さの比も
一緒だね!

相似形ですから、垂線の長さも1 : 3 になります。

新教育紀行)
図形の比と面積比(新教育紀行)

そうすると、面積は上のように計算できます。

これで、三角形の場合は「相似形の面積比=(辺の比)x(辺の比)」が、はっきり分かりました。

四角形の相似形の面積比:大きい対象は小さく分割

四角形の場合はどうなるか考えてみましょう。

これも方眼紙の「辺の比に応じて、面が広がってゆく」イメージが大事です。

すると、同様に「相似形の面積比=(辺の比)x(辺の比)」と分かります。

確かに平面図形なら、三角形でも四角形でも
同じように「基準のマス」が広がるんだね。

四角形も三角形の時と同じように
相似形の面積比=(辺の比)x(辺の比)は知っていたけど・・・

方眼紙を考えると、
そんな感じがする!

しっかり考えてみましょう。

少し歪な四角形同士が相似形で、辺の比=1 : 3 です。

直感的には「同じはず」ですが、きちんと説明できますか?

う〜ん・・・

きちんと説明するのは、
三角形の時より難しそう・・・

少し考えてみましょう。

大きくなったら、分割してみましょう。

二つの三角形に分けました。

こうなると、先ほどの三角形の場合と一緒です。

それぞれの三角形の面積比が1 : 9 となります。

すると「それぞれの三角形を足しても面積比=1 : 9」になります。

四角形を三角形に分割したら、
分かりやすい!

小さく分割する考え方:階段を上がるイメージ

こうして考えると、五角形でも六角形でも「三角形に分割」すれば、同じように面積比が考えられます。

確かに
そうだね!

分けると
分かりやすいね!

「小さく分ける」ことは非常に本質的なことで、分かりやすくなります。

確かに、
小さい方が分かりやすい。

分けてみると対象が小さくなって、考えやすくなります。

日常にある階段も「小さく分割する」の考え方で、作られています。

学びへの視線(新教育紀行)

「一階から二階に一気に上がることは出来ない」です。

学びへの視線(新教育紀行)

そこで、階段の段ごとに「高さを分割」します。

学びへの視線(新教育紀行)

一気には上がれませんが、少しずつなら「上がれる」ようになります。

図形に限らず、文章題でも「分けてみたらどうかな?」と考えることが大事です。

すると、解く鍵が見つかる可能性があります。

対象を小さく分割

・大きい対象を小さくすると分かりやすくなる

・小さくすると「見えてくる大事な性質」がある

図形でも文章題でも「対象を小さくする・分ける・分割する」ことを考えるようにしましょう。

新教育紀行

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