開かれる後藤新平の運命の扉〜安場保和との出会いと放任主義・気性の荒い後藤青年・問題児筆頭の若き頃・「賊」と言われて激怒・上京後すぐ仙台へ〜|後藤新平13・青年時代・人物像

前回は「挫折を糧に志を持った後藤新平青年〜賊軍から復活目指す姿勢・仙台藩から胆沢県へ・新たな時代の幕開け・勝海舟が極めて高く評価した異才横井小楠〜」の話でした。

後藤新平(Wikipedia)
目次

気性の荒い後藤青年:問題児筆頭の若き頃

新教育紀行
陸軍大臣 児玉源太郎(国立国会図書館)

後藤は
実に対した人物だ・・・

ちょっとやりすぎな
ところもあるが・・・

それくらいの人物でなければ、
「新しいこと」は出来ん!

後年、非常に勝ち気な性格でグイグイ人を引っ張った後藤新平。

その萌芽は、少年の頃に出ていました。

そして、青年となった後藤。

この頃は男性・女性共に大いなる思春期を迎え、パワーがみなぎってきます。

人間の性格は、「生まれ持った性質」に「育ちの環境」が加わって形成されるのでしょう。

元々、気性が荒かった後藤少年は「朝敵」という賊になってしまい、さらに荒れます。

うおお〜っ!!

つらい・・・
とにかく辛い・・・

暴れる
しかない!

後藤青年は生まれながらの気性の荒さに加えて、周囲と悶着を起こします。

現代の小学校〜中学校ならば、

この子は、大いなる「問題児」
です!

この子の性格は
直す必要があります。

後藤少年は、「問題児筆頭」間違いなしの素行だったのでした。

開かれる後藤新平の運命の扉:安場保和との出会いと放任主義

安場 保和 胆沢県大惨事(副知事)(Wikipedia)

ここに、仙台藩から胆沢県となり、副知事格でやってきた安場保和胆沢県大惨事。

安場は、15歳前後の少年たちを給餌として採用します。

昼には学校に行かせて勉学に励まさせ、家で様々な仕事をさせます。

うおおおっ〜!!

この野郎!
俺は強いんだ!

後藤少年を、しばらく見ていた安場は、

この子は、
気性が荒いな・・・

こういうタイプの青年は、よくいるが、
後藤は少し違う・・・

後藤は、
人の上に立つ素質がありそうだ・・・

そして、安場は書記官に伝えます。

書記官よ・・・
後藤くんは見どころがありそうだ・・・

後藤くんの性格を、
あまり矯正しようとはするな。

承知しました・・・

そのままの性格で、
育ててやるのが良いだろう。

そして、一種の放任主義で、後藤を見守ります。

下手に矯正したら、
あの子の個性が失われる。

それでは、
出来るだけ後藤は放っておきます・・・

「賊」と言われて激怒:上京後すぐ仙台へ

参与 横井小楠(Wikipedia)

現代の小学校〜中学校であれば、高い可能性で、

後藤くん!
君は問題がありすぎる!

もっと落ち着いて、
騒ぐのをやめなさい!

「放任主義」どころか「矯正づくめの人生」を歩いていたであろう後藤青年。

安場の進歩的な放任主義は、当時の日本社会では進み過ぎていて「考えられない発想」でした。

この「信じられないくらい進歩的発想」は、幕末切っての異才・横井小楠あってものでした。

横井先生からは、
人を見る本質を教えて頂いた・・・

新たな時代となり、
それには「時代を切り拓く」力が大事だ・・・

なにか底知れぬ力を持っている
後藤くんの将来が楽しみだ・・・

安場にであったことが、運命の転機となった後藤青年。

最近は、割と好きにさせてくれる
環境だ!

これは、僕には
とっても有難い!

「放任主義」は、とても有難かった後藤青年。

他人に指図されるのは
嫌い!

僕は、
指図したい!

ところが、安場は一年余で仙台から熊本へ異動になってしまいます。

安場さんのいない、
仙台にいても仕方ない・・・

僕も
上京しよう!

そして、おそらく安場たちのツテを頼って横井小楠門下だった荘村省三の書生になります。

横井さんには、
間接的に大変世話になった!

大都会・東京は、仙台の生活とは大違いでした。

そして、

この書生は、
奥州の朝敵の子だ。

と紹介されることもあり、嫌になります。

俺は、
賊ではない!

「官軍の巣窟」東京では、差別されることもあり、後藤少年は失意に沈みます。

なぜだ・・・

私は
悪くないのに・・・

もう仙台に
帰る!

気性の荒い後藤少年は、東京での短い生活に見切りをつけ、仙台に帰ってしまいます。

新教育紀行

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