動く点を苦手に思わないコツ・ポイント〜動点P・移動する図形・点が動くのを描いてイメージ・動画のイメージ・動画は静止画の連続・問題10(4)〜|中学受験・算数実践48

前回は「図形問題を根気よく解くコツ・ポイント〜根気よく考える姿勢・5点並んだ辺の比・連比を考える・問題10(3)解法B〜」の話でした。

目次

問題10 (4)

点が動くのを描いてイメージ

正三角形の問題(新教育紀行)

今回は、応用力を試される(4)です。

(1)〜(3)では「ABを5等分にする点D,E,F,G」が登場しました。

今回は点Fが「AB上、どこでも良い」です。

動点になるので、動点Pなど名前を変えても良いです。

動く点の問題って、
難しいんだよね・・・

動く点を追っていると、
混乱しちゃって・・・

今まで色々と考えて性質が良く分かっている点F。

「点Fが、点PとなってAB上を動く」と考えれば「点F=点P」です。

それは
そうだけど・・・

名前が変わっただけでは、
分かるかどうかも同じじゃん・・・

動く点を苦手に思わないコツ・ポイント:動点P・移動する図形

図形:補助線(新教育紀行)
図形:補助線(新教育紀行)

(1)(2)で△HFC、△IDCの面積を求めました。

ここまでは、
ちょっと計算が大変なところがあるけど分かった!

でも、
動く点になると、話が全然違うよね・・・

そう・・・
(1)から(3)までは、「ABの五等分の点」だったじゃん・・・

それが「動く点」になると、
「AB上のどこでも良い」し、さらに「動く」から・・・

これでは、
難しいね・・・

辺AB上の点が「ABの五等分の点」の時は、「点の位置が限定」されます。

そして、「動く点」は「点の位置が無限にあって、移動する」ところが難しいところです。

そう・・・
考えるのが「無限にある」のは困る・・・

ここが、「動く点P」の問題の難しいところで、「点を止める・固定する」考え方があります。

そう!
「動く点は止める」が鉄則って習った!

でもさ、なぜ「動いている」のに
勝手に「止める」ことが良いの?

「動いているから困る」のであって、
「止めるが鉄則」と言っても、良く分からなくなる・・・

高校数学などでも「動く点が二点・動く量(変数)が二つ」の時は「一方を固定」が「鉄則」です。

この「固定する・止める」は、大事な考え方ですが、しっくりこない点があります。

「動くから難しい」のに「止めれば良い」と言われても、なかなか難しいでしょう。

動画のイメージ:動画は静止画の連続

正三角形の問題(新教育紀行)
図形:補助線(新教育紀行)

今回の問題では「ABの五等分の点」を先に考えたことがポイントです。

「動く点P」の位置は「位置が無限にある」のですが、そのうち「代表的な点=五等分の点」と考えましょう。

「代表的な点」かあ・・・
確かに動く点は、G→F→E→Dと動くね!

このB→G→F→E→D→Aと
点Pが移動するときの、一部は分かっているんだね!

動く点は「連続的に移動する」から難しいと感じます。

ここで、動く点が「連続的」ではなく「飛び飛びの位置を移動する」と考えてみましょう。

連続的に移動するのではなく、
B→G→F→E→D→Aと移動することを、まず考えるのかな?

そして、「移動する状況」を描いてみましょう。

これは、動画の原理と同じと考えてみましょう。

動画の原理

・1秒間に24枚の写真が連続的に映し出される(枚数は違う場合があります)

・1枚あたり1/24秒=約0.04秒なので、本当は「静止」しているのに、連続的に「動画」に見える

この動画のように「動く点をイメージ」してみましょう。

B→G→F→E→D→Aを「動く」際には、どこかのタイミングで点B、G、F、E、D、Aにいる時があります。

確かに
そうだね!

そこで、「動く点がB、G、F、E、D、Aにいる時」を考えると、「大体の様子が分かる」のです。

動く点のイメージ

・連続的に、無限の点を移動するから難しい「動く点」

・代表的な点をいくつか選んで、具体的に描いてイメージする

・代表的、いくつかの点での状況(静止画)がたくさん並んで「動く点=動画」になるイメージ

いつも見ている動画って、
実は「動いていない」のね!

短い時間で写真をたくさん見るから、
「動くように」見えるだけなんだね。

そういえば、「パラパラ漫画」って見たけど、
動画みたいに見えた!

「動く点」を難しく考えないで、「具体的な点でイメージする」ようにしましょう。

中学以上では「証明してください」になります。

小学生ですから「証明」ではなく「説明」としました。

説明には厳密な数学的論理性は不要ですが、「大事なポイント」は説明する必要があります。

いくつか考え方ありますが、考えてみましょう。

新教育紀行

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