過去問のおすすめな勉強法と暗記の学び方〜過去問を学びながら総復習・志望校の先生からのメッセージ・志望校に合格した後の学校生活を夢想〜|中学受験・社会

前回は「突破力の伸ばし方〜算数の入試問題・様々な工夫・過去問の取り組み方・得点力を高める・状況をしっかり・明確に理解する姿勢・瞬発力を鍛える姿勢〜」の話でした。

目次

過去問を解く姿勢:過去問を学びながら総復習

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今回は「志望校の過去問を解く」際の姿勢に関する話です。

開成中学校の社会の過去問を題材に、問題を考えました。

暗記が多い社会・理科は、「頭脳を鍛える」「知識を習得する」姿勢で学びましょう。

暗記への姿勢

・「暗記」によって「頭脳を鍛える」姿勢

・「暗記」によって「知識を習得する」姿勢

土佐藩出身の政治家:左上から時計回りに、後藤象二郎、板垣退助、佐々木高行、谷干城(Wikipedia)

歴史一つとっても、非常に多岐にわたる知識を理解して暗記する必要がある受験生。

過去問を解きながら、

出来ない・・・

と悩むのではなく、

過去問を学んで、
総合力を上げよう!

と考えましょう。

「過去問」は、受験生が「試験当日に受けた問題」です。

例えば、開成中学なら毎年2月1日に受験生たちが解く問題です。

その過去問をやる時期によりますが、「2月1日より前」に「良い出来」を望むのは難しいです。

そこで、出来ない問題があったら、

よし!
これで、この辺りの知識がもっと増えた!

もっともっと、
知識を増やそう!

と前向きに学ぶ姿勢が大事です。

志望校の先生からのメッセージ

上野の西郷隆盛像(新教育紀行)

作成する先生方も楽しみながら、問題を作成している面があります。

おそらくは、開成などの名門校の社会の歴史の教員は、

歴史が好きだから、
専攻にした!

という方で、歴史に関しては非常にレベルが高い方でしょう。

出題者・採点者は「受験問題作成・採点という業務」をしながら、

ここは、
こういう風にまとめて、表現したい・・・

など、楽しみながら入試問題作成の業務をしていると考えます。

その「問題作成」には、それぞれの方の「歴史に対する姿勢」が現れます。

上野の西郷隆盛像を見た西郷の奥さんが

うちの人(西郷隆盛)は、
こんな人ではなかった!

と呟いた逸話が出ています。

この逸話は、大学生や大人・社会人でもご存じない方が多いでしょう。

陸軍大将 西郷隆盛(Wikipedia)

実は、西郷隆盛には写真が一切残っていません。

本当に「一枚もない」のです。

「西郷が写真嫌い」という説もありますが、いかにも不自然です。

昔から「これこそが西郷隆盛の写真!」という説が出ることがありますが、未だに真相は不明です。

西郷隆盛(国立国会図書館)

大勢の方が知っている上の西郷隆盛の「写真」は、肖像画です。

当時、エドアルド・キヨッソーネというイタリア人画家が描きました。

出題とは関係ない③、④がありましたが、最後の⑤に注目しましょう。

歴史を学び、
昔を想像しながら歩くと・・・

散歩するのが、
とても楽しくなりますね。

とあります。

これは、この出題者の方の考え方なのです。

歴史が好きな人は、旅をするのが好きです。

有名な城など「自分が好きな歴史の場所」に行くことは趣味の一つです。

出題者の方もまた、そういうタイプの方でしょう。

「歴史を考えながら、付近を散歩するのは楽しい」方なのでしょう。

⑤の文章は、問題とは関係ありません。

出題とは無関係ですが、この文章が「文全体を締める」役割もしています。

「上野公園やその周辺」を対象としているのは、「日暮里にある開成中から近い」こともあるでしょう。

ひょっとすると、この先生の歴史の授業では「上野公園を散策しながら学ぶ」実地演習があるかもしれません。

幕末に彰義隊は、この辺りで、
新政府軍と闘って・・・

その時、西郷隆盛は〜をしていて、
長州の桂(木戸)は〜で・・・

と「現在の上野」付近を歩きながら、生徒たちに教えているのかもしれません。

そして、これは出題している社会の先生から「受験生へのメッセージ」でもあるのです。

開成中学校に入学すると、
こんな感じで、楽しく歴史や社会を学びますよ!

それを楽しみにして、勉強頑張って、
ぜひ入学してください!

というメッセージです。

志望校に合格した後の学校生活を夢想

武蔵中学・高校のかつての校舎(新教育紀行)

他の中学校の過去問でも、似てような文章で締められている例があると思います。

試験当日には、こういう文言を見て楽しむ余裕は、とてもないでしょう。

過去問を解いている時、こういう文があったら

ああ、
この志望校に合格したら・・・

こんな感じで、
歴史・社会を学ぶんだな・・・

と少し夢想に耽ってみましょう。

とても楽しみです。

こういう文章に出会ったら、

あ、私への
〜中学校の先生からのメッセージだ!

と考えましょう。

第一志望の中学校の、その先生の元で学んでいる自分の姿を思い浮かべてみましょう。

試験直前の時期は、苦しいこともあると思います。

そうした「明るい未来」を考えてみて、

今は、
ちょっと大変だけど・・・

来年以降は、
新しい友達も出来て・・・

憧れの校舎で
過ごす楽しい人生が待っている!

と、明るい気持ちになってみましょう。

暗記などの勉強への姿勢

・過去問を学びながら総復習

・あやふやな面があったら、その周辺の復習をしながら問題を解いて強化

・時には「合格後」のことを夢想しながら、学びへの意欲を高める

少し無味乾燥にも感じられる暗記も、もっともっとやってみたくなりませんか。

きっと、さらにやる気が湧いて志望校へ合格まっしぐらになるでしょう。

新教育紀行

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