質問ご回答 16 暗記の範囲〜方法とイメージ〜|中学受験

前回は「質問ご回答 15 記述のコツ〜書き方と模範解答〜」の話でした。

男子難関校志望の小学校6年生Nさんの親御様から、ご質問を頂きました。

質問14

息子が東京都内難関校を志望しています。

理科や社会で、様々な暗記問題があって、「どこまで覚えるべきか」を悩んでいます。

塾のテキストに記載されていることは、全て覚える位でないと、合格は難しいのでしょうか。

ご質問頂き、有難う御座います。

「暗記の範囲」に関しては、誰しも非常に悩ましいです。

時々、非常に細かい知識を問う問題があることもあり、「どこまで覚えれば・・・」と不安になりますね。

開成中2020年社会では、非常に細かな知識が選択肢にあります。

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開成中2020年社会(四谷大塚ドットコム)

この問4だけでも、租庸調、国司、平城京、朱雀大路と専門用語が並びます。

国司、平城京は「基本知識」として良いでしょう。

一方で、「租庸調の具体的内容」や「朱雀大路」をしっかり知っているのは、開成中志望者といえども困難なレベルです。

こういう時は、「絞ってゆく」考え方をご説明しました。

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開成中2020年社会(四谷大塚ドットコム)

こういう過去問を解いていて、

調ではなく、
租だったんだ・・・

租庸調の知識が
中途半端だった・・・

と考えすぎない方が良いでしょう。

答えを読んで、「稲の約3%は租」とあったら、

そうなんだ。

位で良いでしょう。

この問題の正しい答えウの朱雀大路

平城京(奈良県)

大極殿から羅城門へ通じる、平城京のメインストリートである朱雀大路は、有名です。

この細かい知識を、「小学生に問うべき問題か」は議論があるでしょう。

こういう暗記問題に取り組む時は、「全て覚えよう」と考えないことです。

時々、細かな知識が出てきたら、

出来れば
覚えておこう。

と考えて、単語だけでなく、テキスト・参考書などで、上のような地図を見ると良いでしょう。

上のような地図などの方がイメージが湧いて、頭に入りやすいです。

テキストでなかったら、ネットで探せば見つかることもあるので、自分で探すか、親に頼みましょう。

直前期となりましたから、親の方もぜひ、お子様と一緒に取り組んでみると良いでしょう。

「全部覚えよう!」と考えると、無理が出てきます。

実際には、試験では全部できる必要がなく「70%ほど出来れば合格」です。

その「合格者が70%ほど出来る対象の問題」は、「多くの方ができる問題」もあったり、バラバラであったり様々です。

子どもたちの得意・不得意もあり、それもまた個性でしょう。

「得意科目・分野」であれば、出来るだけ覚えるようにしましょう。

そして、「不得意科目・分野」は、

ここまでは
覚えるようにしよう。

と考えて、

ここまで覚えれば
大丈夫!

と前向きな姿勢の方が良いでしょう。

新教育紀行

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