前回は「中学受験のあと 2」の話でした。
小学校卒業まで、あと一月弱となりました。
中学受験をしたお子様が、多少の義務教育上の「やり残したこと」があったとしても、「大きな問題ではない」話でした。
「大きな問題ではない」というのは語弊があるかも知れません。
それは「生徒自身の気持ちと比較した時」という前提が付きます。
中学受験で第一志望に無事合格した生徒は意気揚々としていて、多少のことは気にしないでしょう。
一方で、中学受験生の中には「必ずしも第一志望ではない学校」への進学が決定した等の生徒もいます。
本人の性格にもよりますが、その子供たちは「思い通りに行かなかった結果」に対して、いくらか心残りがあるでしょう。

僕は運よく第一志望に合格しましたが、受験後「うまく行かなかった同級生」に学校で会った時の事を覚えています。
なんだか申し訳ないような「複雑な気持ち」になりました。
意気消沈している同級生もいます。
「大丈夫かな」と思ったものです。
中学受験経験者の方であれば、その気持ちは分かるでしょう。
教員の方で中学受験経験者でないならば、大学受験の時のことを思い出して「子供の気持ち」を考えてみて頂きたいと思います。
受験という意味では、大学受験も中学受験も大差ありません。
むしろ、幼く・精神年齢も若い小学生にとって、「中学受験は大学受験より大変なこと」でしょう。
大学受験をする高校生も大変な苦労をしますが、それを6歳も若い小学校6年生がやることは並大抵のことではないのです。
この「当たり前の事」がきちんと出来ている大人は実は少ないものです。
人々が「他人の気持ちになる」ことがきちんと出来ていれば、世界中で争いや紛争は大分減るでしょう。
中学受験前後に欠席した分の課題等があります。
そのやり残しを強いられている子供がいるかもしれません。
「小学校で先生に少し辛く当たられている」というお子様がいらっしゃっるかもしれません。
親御様は「それは先生が悪い」とはっきり伝えて、お子様を守ってあげましょう。
義務教育をきちんとこなすことも大事ですが、教員の方には「生徒の気持ちを察して」接して頂きたく思います。
それは「教員として最も大事なこと」と思います。