おすすめ時事問題と対策 7〜日本海海戦の日本海軍・連合艦隊・日英同盟の大きなメリット〜|中学受験・社会

前回は「2おすすめ時事問題と対策 6〜日本海海戦の日本勝利の理由・日本とロシア(ソビエト連邦)〜」の話でした。

目次

問題(5)(6)

「あなた知っていること」とは?

このように「あなたの知っていること」と「あなたの意見」を尋ねる記述問題が、最近よく見受けられます。

こういう問題は、もし

ちょっと、
分らない・・・

「知っていること」が
ないから、意見も書けない・・・

と感じることがあっても、「分かる範囲で」書きましょう。

でも、「知っていること」が
ないと、「意見」につながらないのでは?

「知っていること」が前提で、その後に「意見」があるので、そういう面もあります。

一方で、こういう問いを出す出題者が聞きたいことは、実は「知っていること」より「意見」なのです。

「あなたの意見を聞きたい」のですが、突然「あなたの意見を書いて下さい。」と言われると、大抵の子は困ります。

大人だって、突然

〜の件で、
あなたの意見を書いて下さい。

と言われたら、ビックリします。

だから、「あなたの知っていること」を前触れにして、「あなたの意見」を求めているのです。

「あなたの意見」はハッキリ書こう

上のように「あなたの意見を求めている」は、かなり武蔵中的な発想です。

武蔵中に関しては、この考え方は合っているので、武蔵中志望の方は「あなたの意見はハッキリ」書きましょう。

麻布中など他の学校は、学校のカラーや内情をよく知りませんが、「意見」がある時は大体似た方針と考えます。

大きな反響を呼んだ、2022年の麻布中学の社会の入試問題。

「移民問題」に関してですが、これは「大人や大学生が尋ねられても、困る」問題です。

それを、あえて「小学生である」麻布中受験生に「尋ねた」のです。

見方によっては、「小学生相手に行き過ぎ」という意見もあるでしょうし、「とても良い」という意見もあるでしょう。

いずれにしても、「知っていること」が「ない」あるいは「ほぼない」でも、想像してみるのも良いでしょう。

世の中に報道されたり、書籍・ネットに記載されていることは、事実の一部であることも多いです。

そして、政治的内容や二国間・多国間関係は、「表に出ない事実」もまた多いのです。

ですから、「どこかに書いてなくても、想像したこと」が「ある」あるいは「あると考えられる」こともあります。

日本海海戦勝利の理由

日本海海戦で欧米先進国の多くの予想を「裏切って」大勝利した日本海軍。

バルチック艦隊が、はるばるロシアからやってきた時に、日英同盟が非常に有効に効いた話をご紹介しました。

勝利した最も大きな要因の一つが、日英同盟および英国の積極的協力でした。

ロンドン(新教育紀行)
日露戦争における日英同盟

・日英同盟を結んでいた大英帝国が、全面的に日本を支援した。

・大英帝国が、諸外国に働きかけをして、日本に有利な世論になることに協力した。

・影響力の強い大英帝国が、日本が戦争に必要な費用の借入などに協力した。

上のようなことが、考えられます。

今回は、勝利に実際に貢献した日本海軍の組織を想像してみましょう。

東郷 平八郎 連合艦隊司令長官(日露戦争)(Wikipedia)

東郷平八郎 連合艦隊司令長官のもと、戦った日本海軍が大きな成果を上げました。

おそらく、猛烈な訓練をして「一糸乱れず」大いに戦ったのでしょう。

日英同盟、および英国の協力の話は「知っている」ことに含めたいですが、想像もしてみましょう。

日本海海戦を戦った将兵

日本海軍(連合艦隊)がロシア海軍(バルチック艦隊)に勝つために、最も必要なことはなんでしょうか。

日本海軍の攻撃が
バルチック艦隊に大きな打撃を与える、ことかな。

大英帝国の協力は有難いけど、
日本海軍がバルチック艦隊の艦船を倒す、かしら。

そうですね。

戦争は、上手い外交関係や兵站線(補給など)が非常に大事です。

それらの「外交の駆け引き」や「後方支援」を含めて、全てが「戦争の一部」とも言えます。

しかし、なんといっても最前線で戦う将兵が、頑張って敵を倒さなければなりません。

特に海の戦いである「海戦」は、撃った砲弾が敵に当たらなければ、意味がないのです。

そこで、下記のようなことが想像され、事実でしょう。

日露戦争における日本海軍(連合艦隊)の戦い

・バルチック艦隊が来るまでの長い期間、猛烈な訓練を続け、砲撃の能力・実力を上げた。

・東郷連合艦隊司令長官の元、司令部の将軍(幕僚)たちが一致団結してまとまり、戦いへの明確な方針をまとめた。

・東郷長官・幕僚たちのもと、将兵たちの心が一つにまとまり、バルチック艦隊を迎撃する体制が整った。

これらのことを、自分なりに書いてみましょう。

これらは「事実」であると考えられますが、「本当の事実は何か?」はハッキリしないこともあるのです。

戦艦三笠と東郷平八郎長官(Wikipedia)

あるいは、日本海軍(連合艦隊の準備」に関しても考えてみましょう。

日露戦争における日本海軍(連合艦隊)の準備

・バルチック艦隊が来るまでの長い期間、日本海軍(連合艦隊)の艦船の万全なメンテナンスが出来た。

・バルチック艦隊が来るまでの長い期間、幕僚たちが、様々な作戦を検討する時間が出来た。

・バルチック艦隊が来るまでの長い期間、海戦に必要な砲弾などの軍需物資の調達を万全に出来た。

これらのこともまた、「事実」と「意見」の境界が曖昧な点もあります。

歴史は「何が事実か?」というのは、歴史家・専門家の間でも意見が割れることが沢山あります。

これらをまとめ、(6)の答えは、

(6)日本海海戦勝利の理由

・日英同盟を結んでいた大英帝国が、全面的に日本を支援した。

・大英帝国が、諸外国に働きかけをして、日本に有利な世論になることに協力した。

・影響力の強い大英帝国が、日本が戦争に必要な費用の借入などに協力した。

・バルチック艦隊が来るまでの長い期間、猛烈な訓練を続け、砲撃の能力・実力を上げた。

・東郷連合艦隊司令長官の元、司令部の将軍(幕僚)たちが一致団結してまとまり、戦いへの明確な方針をまとめた。

・東郷長官・幕僚たちのもと、将兵たちの心が一つにまとまり、バルチック艦隊を迎撃する体制が整った。

・バルチック艦隊が来るまでの長い期間、日本海軍(連合艦隊)の艦船の万全なメンテナンスが出来た。

・バルチック艦隊が来るまでの長い期間、幕僚たちが、様々な作戦を検討する時間が出来た。

・バルチック艦隊が来るまでの長い期間、海戦に必要な砲弾などの軍需物資の調達を万全に出来た。

これらの事実・意見を、いくつか書けば良いでしょう。

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