年代並び替え・記述問題 3〜「流れと出来事」を理解して、説明〜|中学受験の社会

前回は「年代並び替えの問題 2〜「年号暗記」から「流れ」を理解〜」の話でした。

目次

社会 問題 1(再掲載)

流れを理解する大事さ

前回の「年代順」の問題を、年号丸暗記ではなく「流れから考える」話をご紹介しました。

「年号丸暗記」で歴史を攻略しようとすると限界があります。

「年号丸暗記」では(1)は出来ますが、(2)のような問題が出ると、

版籍奉還って、
結局何だっけ・・・

となってしまいます。

志望校の出題傾向にもよりますが、「年代丸暗記」は、ほどほどにしましょう。

これも、あれも
覚えなきゃ!

「年代丸暗記」だと、

どこまで、
覚えれば良いの・・・

となってしまい、限界が見えません。

前回の廃刀令は大事なことですが、歴史の大きな流れからすると、「重要度はやや下がる」のです。

ですから、廃刀令などの「やや重要度が低い」ことは

あれ、
いつだっけ・・・

となってしまいがちです。

過去問や直前期の予想問題集などをやっていて、

あっ!
この年号覚えてなかった!

となるよりも、しっかりと流れを理解しましょう。

流れを理解すれば、「年代順」の問題も、「AとBの違いの説明」の問題も出来るようになります。

版籍奉還

「版籍奉還と廃藩置県の違い」に関して、まずはそれぞれを復習しましょう。

版籍

版:版図・領土。各藩・国が有する土地。

籍:戸籍・民衆。各藩・国内の領民。

明治維新・御一新となり、新しい世の中を目指した大久保達。

「一気に藩を無くして、新しい世へ」というわけには、なかなか行きませんでした。

反発する藩主達もいたのです。

中でも反対の急先鋒であり、非常に厄介な人物がいました。

島津国父 島津久光(斉彬の異母弟)(Wikipedia)

藩を廃止?

馬鹿者めが!

名君だった前藩主で兄の島津斉彬と比較して、軽く扱われがちな島津久光。

それは、「西郷隆盛との敵対関係・確執」によって、悪く評価されている面が強いです。

ハッキリとした個性で薩摩藩をまとめてきた久光は、「名君かどうか」は評価が分かれます。

しかし、一定以上の優れた人物であることは間違いないでしょう。

子供っぽいところもあるものの、一貫した姿勢で薩摩を率いたのが島津久光です。

明治新政府参与 大久保 利通(国立国会図書館)

反乱が起きては、
困る・・・

困った新政府は、明治維新翌年の1869年「とりあえず、藩主から版籍を返してもらう」形を取ります。

そして、旧藩主は新たに知藩事に任命し、知藩事は非世襲としました。

「世襲の藩主」から「非世襲の知藩事」だけでも、大きな改革でした。

廃藩置県

版籍奉還して、「非世襲の知藩事」となった旧大名たち。

大きな改革でしたが、実質は江戸時代と大して変わりませんでした。

これでは、
徳川時代と同じ・・・

そして、2年ほどの時が流れるのを待って、「新しい時代」への移行を断行します。

もう良い頃合いだろう。

廃藩置県!

1871年実施の廃藩置県は、文字通り「止して、を設する」大改革です。

本気か!

薩摩国父であった島津久光は、猛烈に怒り狂いますが、もう後の祭りでした。

1871年に廃藩置県を断行して、まずは藩を無くして、名前を変えます。

「薩摩藩から薩摩県」では、変化した印象が薄いです。

名前を
変えなければ!

その後、統廃合があり、1872年時点では下記のようになります。

廃藩置県後の日本(1872年、Wikipedia)

薩摩は鹿児島県に、長州は山口県に、土佐は高知県に、佐賀は長崎県・佐賀県などになります。

現在ではない名称の県もたくさんあります。

そして、東京は現在の東京よりも、はるかに小さな地域でした。

版籍奉還によって知藩事となっていた旧大名は失職し、東京へ移住を命じられました。

そして、新たに各県には中央政府によって、現在の知事に当たる県令が任命されました。

国のあり方を根底から変える、大改革だったのです。

違いを説明

これらのことを、しっかり頭に入れた上で、「違いを説明」します。

こういう問題では、「〜字以内で」と記載ある場合と、武蔵中のように「空欄に自由に」の形式があります。

それぞれの形式に対して、自分でしっかり書いて、慣れておきましょう。

版籍奉還と廃藩置県の違い

・元の藩がそのままである版籍奉還に対して、藩の領域・名前が変化した廃藩置県

・旧大名が知藩事となった版籍奉還に対して、旧大名が失職して新たに県令を任命した廃藩置県

この二点が最も大きな違いです。

廃藩置県では、藩の借金である藩債を中央政府が肩代わりしましたが、ここまでは書かなくて良いでしょう。

「〜字以内」とある時は、「大事なこと」を書く必要があります。

上記のように、大事なポイントを頭で整理するか、メモしましょう。

解答例としては、

版籍奉還と廃藩置県の違い:解答例

版籍奉還は元の藩の領域・名称が同じままだったが、廃藩置県では領域・名称が大きく変化した。

旧大名は知藩事となり、実質は江戸時代と大きく変わらなかった版籍奉還に対して、

廃藩置県では、旧大名ではない新たな県令が任命され、旧大名と旧藩の結びつきがなくなった。

もう少し簡潔に書いても良いでしょう。

参考書・過去問などの解答例は、読むだけではなく、自分で手で書きましょう。

そして、出来れば、解答例とは少し違う文章で、自分で書いてみると良いでしょう。

自分で書くのって、
難しい。

あまり難しく考えず、少し言葉遣いを変えるだけでも良いでしょう。

試験は時間制限がありますが、丁寧に取り組む姿勢は非常に大事です。

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