山口多聞 34〜兵装転換へ〜|ミッドウェー

前回は「山口多聞 33〜Midway島空襲〜」の話でした。

山口多聞 司令官(Wikipedia)
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米航空隊の反撃

猛烈な反撃を行う米軍は、Midway島で迎撃するだけではありません。

Midway島を発艦した米航空隊が、日本の空母に襲い掛かります。

日米共に、航空隊には下記の三種類があります。

攻撃・迎撃する航空隊

爆撃機:爆弾による攻撃。主に基地攻撃。

雷撃機:魚雷による攻撃。主に艦船攻撃。

護衛機:爆撃機・雷撃機が攻撃する際に、敵攻撃から護衛。敵機の攻撃から艦船を護衛。日本の零戦。

いわゆる「戦闘機」は上記の中では、護衛(戦闘)機となり、有名な零戦です。

零戦(Wikipedia)

爆撃機・雷撃機共に、数百キロの思い爆弾・魚雷を抱えているため、飛行速度・旋回性能が劣ります。

そのため、爆撃機・雷撃機が敵から狙われるのを護衛して、敵を倒すのが大きな役目です。

また、味方空母などに敵の爆撃機・雷撃機が向かってきた時に、敵を倒すことも重要な役目です。

第二航空戦隊 空母飛龍(Wikipedia)

Midway島を発艦した米雷撃機が、飛龍に突っ込んできます。

米雷撃機TBF アヴェンジャー(Wikipedia)

雷撃隊から放たれた魚雷が、飛龍へ向かってきます。

加来 止男飛龍艦長(Wikipedia)

取舵一杯!

加来 止男飛龍艦長の巧みな操艦で、魚雷を回避できました。

零戦発艦!

また、零戦が、数多くの米軍機を撃ち落とします。

逡巡する赤城司令部

草鹿龍之介 第一航空艦隊参謀長(連合艦隊司令長官 別冊歴史読本 新人物往来社)

おい。
敵空母は?

報告ありません!

このまま、
敵空母が出てこなければ・・・

各空母の雷撃隊は、
無駄になる・・・

その間、
爆撃機と戦闘機が戦い・・・

我が空母も、Midway島からの
攻撃隊の攻撃にさらされる・・・

兵装転換へ

ここで、草鹿参謀長は決断します。

よし、Midwayを叩こう!

南雲長官。
雷撃機の爆装転換指令を出します。

南雲忠一 第一航空艦隊司令長官(連合艦隊司令長官 別冊歴史読本 新人物往来社)

うむ。

了承する南雲司令長官。

各空母へ。

雷撃隊は、
(陸用)爆弾へ兵装転換せよ!

これを聞いた山口司令官。

馬、馬鹿な!

今は、
戦闘中だぞ!

戦っている最中に、
丸腰になってどうする!

ええい!
赤城へ再考求める信号出せ!

ははっ!

敵機動部隊の出現の公算大なり。

考慮せられたし。

第一航空艦隊 旗艦 空母赤城(Wikipedia)

了解。

赤城からは「了解」の返信あるも、兵装転換の命令は発せられたままです。

これは・・・・・

これは、まずい!

冷や汗をかくほどの大いなる危機感を持ち、唇を噛む山口司令官。

こんなことが・・・

しかし、その思いは赤城司令部には届きませんでした。

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