前回は「山口多聞 19〜Midwayへ〜」の話でした。

情報への日米の姿勢
米国は情報(諜報)を、非常に重視していました。
日本は、情報に対しては大して重視せず、敵の情報を探る組織は貧弱でした。
対する米国は、日本やドイツの情報を探る部隊の人数・設備を、大変な勢いで整備しました。


敵を知り、己を知らば、
百戦危うからず。
まさに、孫子の戦略を模範とした米軍の戦略は、「王道を行くもの」でした。
日本の暗号や情報に対する意識は非常に低く、対米戦争開始前から、日本の暗号は解読され始めていました。


非常に強力な日本の暗号は、当初「解読不可能」と考えられていました。
しかし、米軍は「地道に、少しずつ」解読を進めていました。
我が国(日本)の暗号は、
解読されるはずがない!
日本軍は、こう思っていたのです。
日本の情報探る米軍





悔しいことだが、Japanの海軍は
強すぎる・・・



Japanは、
空母を10隻近く持っている。



対する、我が米軍が太平洋に展開する
空母は3~4隻が限界だ。



しかも、Zero-fighter(零戦で戦う戦士)は、
強い・・・
この頃、日本海軍は米海軍を圧倒していたのです。



Japanに勝つには、
敵の出方を先読みするしかない!



情報を集めろ!



Japanは
次に、どこに出てくる?!
ははっ!
暗号班を総動員します!
読まれる情報
当時、日本の暗号は、米軍の暗号解読班によって、徐々に解読が進められていました。
どうやら、JapanはMidwayを
狙っていそうです!



そうか。



いつだ?
まだ分かりません!



探れ!
ははっ!
暗号が読まれている日本海軍でしたが、ミッドウェー攻撃は「公然の秘密」となっていました。


どこで誰が言ったのかは不明ですが、軍港付近の一般市民の間では、
海軍さんは、
アメリカ征伐に向かうみたいだね。
ああ、知ってる。
ミッドウェーだってね。
ミッドウェーって、
どこ?
知らないけど、
海軍さんには、頑張ってほしいね。
「作戦計画」という軍の最高機密を、「軍人以外の一般人が知っている」異常事態でした。



これは・・・



作戦計画が、
漏れているようではダメだ!



こんなことで、
良いわけがない!
大きな不安を抱える山口司令官でした。