前回は「山口多聞 15〜ゴリ押しする山本長官〜」の話でした。

先輩・後輩の食い違う意見
特に軍政側の海軍長官で、政治家や実業家が多かった米陸海軍。
軍令部総長・海軍長官・連合艦隊司令長官他、ほぼ全員の幹部が「同じ海軍兵学校卒業生」の日本とは大違いでした。

そして、「米国を倒すのは、山本しかいない」と国内外で嘱望されていた山本長官。

とにかく、
ミッドウェー攻撃だ!





なんども同じことを
繰り返しますが・・・



軍令部としては、
認められません!
軍令部次長は「事実上の最高意思決定者」です。
作戦計画に関して、この二人が「折れない」状況が続きます。



伊藤くん!



山本長官、というか山本さん。
作戦は我々にお任せを!
柔軟な米海軍人事


新たに、米太平洋艦隊司令長官となったニミッツ。
実は、米太平洋艦隊司令長官に就任するには、少し階級が不足でした。
ならば、二階級特進させれば、
いいじゃない。
米国らしい柔軟な発想で、「二階級特進」します。
そして、太平洋艦隊司令長官に就任します。
日本海軍は「二階級特進」は「戦死しない限りない」のです。
「軍令承行令」で、「成績優秀者・先輩が先任」と定められた日本とは、非常に大きな違いでした。
曖昧な日本軍の組織
人事と作戦は、本来両輪のはずです。
人事で揉めてしまっては、軍の根幹が揺らぎます。
対外的には、「日本海軍の顔:山本五十六」だった山本長官。


日本国内で大変高名だった山本長官。
むしろ海外で、その雷名が非常に知られていました。
本来、軍政・人事は海軍大臣、軍令は軍令部総長が握っています。
しかし、山本長官の勢いに海軍全体が押されていました。



なんとしても、
ミッドウェー攻撃だ!



・・・



山本長官も、
ゴリ押しが強すぎる・・・
海軍首脳部がギクシャクして、方向性が全く定まらない状況が続きます。
そして、すべての日本軍・日本国民が驚愕する事態が勃発しようとしていました。