合格の秘訣〜単なる計算問題に対する姿勢・冷静になっても計算問題でつまづいた時・瞳を閉じて「仕切り直し」・どうしても計算問題が上手く行かない時・切り上げて次へ〜|中学受験・算数

前回は「合格の秘訣・丁寧にポイントを探す〜「解く鍵」をテンポ良く発見する考え方・対称な図形の中心は「へそ」・異なる視点で見て考える〜」の話でした。

目次

合格の秘訣:単なる計算問題に対する姿勢

新教育紀行
てんびん算の考え方(新教育紀行)

今回は、算数の計算問題に関する話です。

一見非常に複雑で、分数や少数がたくさん出てくる計算問題が最初の方に出される出題校があります。

冷静に・丁寧に解いてゆけば、その学校を志望する大抵の受験生なら「出来るはず」の問題です。

この問題は
絶対に取らなければ!

この簡単な問題が出来なかったら、
合格が遠のいてしまう・・・

「出来るはず」の問題は取ってゆきましょう。

ただ、人間ですから誰でも「うっかり」してしまうことがあります。

あれ・・・
おかしいな・・・

計算問題は大抵は途中でうまく約数が出て、きれいになってゆきます。

上手く約分できないで
複雑な数字になった・・・

途中で複雑な数字が並ぶと、「間違っている可能性が高い」のが分かります。

おかしいな・・・
計算問題はこうならないはず・・・

これは間違っている
可能性が高い・・・

こうなると「焦ってしまう」のが人情です。

こういう時、焦らないで粛々と淡々と冷静になりましょう。

試験中の大事な姿勢

・焦らないで、粛々と淡々と冷静に

・「ポジティブな平常心」を持ち続ける

冷静になっても計算問題でつまづいた時:瞳を閉じて「仕切り直し」

新教育紀行
動く図形の問題(新教育紀行)

冷静な気持ちになるためには、心を落ち着けることが最重要です。

場合によっては、

ふう・・・
心を整理・・・

一瞬落ち着くために深呼吸するのも良いでしょう。

あるいは、瞳を2〜3秒閉じて「仕切り直し」しても良いでしょう。

「一分一秒が大事」と言われる試験ですが、特に算数では「勘違い等で数分経過」がよくあります。

これと比較すれば、「瞳を2〜3秒閉じて、仕切り直し」の「2〜3秒」は大した時間ではありません。

おかしい・・・
おかしい・・・

一体どこで
間違えたのだろう・・・

このように「とにかく焦る」と「気づくはずのミスに気づかない」傾向があります。

そして、平常心を失うと試験全体に影響が出ることが多いです。

個性や性格にもよりますが、とにかく落ち着いて、

ちょっと
待って・・・

こういう風に焦るのは
「いつもの私」じゃない・・・

ちょっと
落ち着いてみよう・・・

こうして落ち着いて心を静かにして、見直してみましょう。

「明鏡止水」という言葉を、ご存知の方もいらっしゃるかも知れません。

明鏡止水

・一点の曇りもない鏡の如く(明鏡)、シーンと波が全く立たない水の如く(止水)

・邪念のない、極めて落ち着いた静かな心境

この明鏡止水の精神状態の如く、落ち着きましょう。

「一点の曇りもない鏡」は、見たことがある方が多いでしょう。

対して、「シーンと波が全く立たない水」というのは、なかなか現実には難しいです。

この「シーンと波が全く立たない水」の状況をイメージしてみましょう。

そして、試験中に「出来るはずで、出来なければならない」計算問題等でつまづいたら、

ちょっと待って・・・
落ち着いて明鏡止水のように・・・

スッと心を透明にしてみましょう。

あ、わかった!
ここが違った!

落ち着けば、ミスに気づいて正しい答えに至る可能性が高まるでしょう。

どうしても計算問題が上手く行かない時:切り上げて次へ

3つの食塩水のてんびん算
3つの食塩水のてんびん算(新教育紀行)

上のような「文章題のなかの計算」であれば、計算ミスしても気づかないことが多いです。

それは「計算ミスしても、それなりの答えが出る」からです。

対して、「単なる複雑な計算問題」は、途中経過が変になると「ほぼ間違い」です。

とにかく落ち着いて・・・
ゆっくり見直そう・・・

落ち着いてゆっくり見直し「ミスが判明」すれば良いですが、

どんなに落ち着いても
どうしても分からない・・・

困った・・・
こんな計算問題出来なかったら・・・

このように考えると、精神的な苦痛が増えます。

このように「出来るはずの計算問題で、間違ってそうだけど、どうしてもミスが分からない」時。

そういう時は、焦ってしまうより、他の問題に移りましょう。

もういいや!
他の問題で挽回!

単なる計算問題の配点は、それほど大きくないことが多いです。

それよりも、後半の大問たちを解いた方が配点が高いです。

仮に「多くの方が出来る計算問題で3点失点」としても、「難しい大問の小問で5点得点」なら「2点増加」です。

試験は最終的に合計点で争うので、「計算問題の失点を気にしすぎない」方が良いでしょう。

時間は気になりますが、焦ったり考え込んだりするよりも他の問題を「丁寧に」取り組む方が良いでしょう。

パッと片付けたくなる計算問題こそ「丁寧に」を心がけましょう。

そして、一つ一つ石を積み上げるように得点を上げてゆく姿勢が望ましいですが、

この計算問題で
手こずりすぎるなら、他で頑張る!

このように割り切って、計算問題は切り上げて他へゆきましょう。

最も良くないのは、

この計算問題は
絶対に出来なければ!

と力みすぎて、計算問題に時間を取られすぎることです。

計算問題への姿勢

・「計算すれば良い」だけの問題だからこそ「丁寧に」を心がける

・「どうしてもミスに気づかない」時は、パッと切り替えて他の問題へ

新教育紀行

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