前回は「算数実践 25〜問題 8(図形)(4)解き方A〜補助線・相似図形を作る」の話でした。
今回は(4)の解法Bです。
問題 8(再掲載)


(4)解法B〜与えられた図形の中で考えてみよう〜
解法Aと同様に、QR:RFを考えます。
別な相似三角形を考えてみましょう。
BCに並行な直線DT、UFを自分で作ってみましょう。
相似三角形が見えてきましたか?

見えました!△RTDと△RUFが相似三角形です。
DF、APのように交差する直線に対して、平行な直線を新たに考えると、相似三角形が比較的簡単に作れます。

これらの相似比を利用して、QR:RFを求めたいですが、DT、UFは自分で設定した直線ですから、長さがわかりません。
分からないなら、自分で考えて求めましょう!

まずは、△SBPと△SDTの相似関係を使うために、BS、DSの長さを求めます。

△SBPと△SDTの掃除関係から、DTの長さが求まります。

もう少しです。
次に△AUFと△APCの相似関係から、UFの長さが求まります。

これで、やっとDR:RFの比が求まりました。

ここから先は解法Aと同じですので、省略します。
相似三角形を考えてみること
解法Aの方が素直で、解法Bは少し遠回りです。
しかし、解法Bもきちんとした合理的な幾何学的発想です。
AとBの大きな違いは、Aの方は「もともとあった平行関係を利用して、それを中心に展開している」ことです。
Bは「新たに平行な直線を自分で設定して、論理展開している」ことです。
このように様々な三角形を考えることは非常に大事なことで、図形問題が一気に見えてくると思います。
最も良いのは勉強の過程において、このような様々な考え方を身につけておくことです。
色々な解き方が
あるんだね。
色々な相似形を
考えると楽しい。
すると、試験本番で「Aの方が短い時間で解ける」と判断して「Aの解法を選択する」ことが出来るようになるでしょう。
そのためには、これらの解法を「自分で図形や線を描いて」きちんと身につけておくことが最も大事です。