前回は「算数実践 24〜問題 8(図形)(3)解き方〜相似図形の面積比」の話でした。
今回は(4)の解法Aです。
問題 8(再掲載)


(4)解法A〜まずは分かったことを整理〜
まずは(3)まで分かったことを整理してみましょう。

△AQRを求めるには辺QRと辺RFの比が分かれば良さそうです。
相似三角形が見えてきますか。
こういう時は「まずは平行の辺に着目して、相似三角形を見つける」です。
見つからない時は、「平行の辺に着目して、相似三角形を自分で作る」のがポイントです!

辺APと辺DEを延長した線の交点をSとして、与えられた図形の外に出て行ってみましょう。
相似三角形が見えてきましたか。

平行な辺があると、たくさんの相似三角形が見えてきますね。
△APCと△SPBが相似三角形です。
平行な線があったら、それを利用して線を延長してみましょう!
辺や線を延長して「自分で世界を広げると、見えてなかったコトが見えてくる」ことがあります。
相似関係を利用して、BS、ESの長さを考えましょう。

もう一つの相似三角形を見つけたいですが、見えますか。
ありました。△RAFと△RSDが相似です。

あとは、(2)で分かったAQ:QB=FQ:QDを考えて、線分DFにおける辺の比を考えましょう。
DR : RF=11 : 6(11+6=17)
DQ : QF=4 : 3(4+3=7)
二つの比が出てきたので、17と7の最小公倍数17×7=119を考えてみましょう。
比を整理してみると、下記のようになります。

これで、QR:RFが分かったので、△AQRの面積は分かりそうですね。

最後の計算で、9+42=51を暗算して、9/51と書いてもいいのです。
分数で9+42と書いた方が「きちんと理解している」ことを示すことになります。
また、もし計算ミスで答えを間違えてしまった場合、上記のように記載しておく方が部分点をもらいやすくなります。
記述式では「自分が考えていること」「自分が理解していること」は明確に表現しましょう。
(4)解法Bに関して
この解法が素直ですが図形問題は様々な解法があります。
色々と考えてみることは「本質的な学び」であり、さらに「学力が大きくアップする」ことにつながります。
少し異なった視点で、(4)を考えてみましょう。
ヒントは「自分で平行な直線を新たに作ってみる」です。
(4)解法Bは2日後アップします。