回転移動する図形が「謎解き」のように楽しくなる姿勢〜まずは分かったことを整理・図形の外に線を延長・外の世界に出る発想問題・分析するように少しずつ解明・「謎解き」のように楽しい感覚・問題8(4)解法A〜|中学受験・ラサール中・算数実践25

前回は「回転移動する図形が得意になる考え方〜面積比・相似比を2回掛ける・2乗・多角的に考える姿勢・違う考え方で解く・辺の比をしっかり考える・問題 8(3)解法〜」の話でした。

今回は(4)の解法Aです。

目次

問題 8(再掲載)

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まずは分かったことを整理

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まずは(3)まで分かったことを整理してみましょう。

複数の小問がある時は、前の問題がヒントになっていることが多いです。

いくつかの小問がある問題

・前の問題が後の問題のヒント・鍵になっていることが多い

・「前で考えたこと・解いた結果」は常に意識

△AQRを求めるには辺QRと辺RFの比が分かれば良さそうです。

こういう時は「まずは平行の辺に着目して、相似三角形を見つける」です。

今まで考えた相似形以外に
相似形はないんじゃない?

見つからない時は、「平行の辺に着目して、相似三角形を自分で作る」のがポイントです。

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辺APと辺DEを延長した線の交点をSとして、与えられた図形の外に出て行ってみましょう。

これなら、新しく
相似形が見つかる!

図形の外に線を延長:外の世界に出る発想

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平行な辺があると、たくさんの相似三角形が見えてきます。

△APCと△SPBが相似三角形です。

平行な線があったら、それを利用して線を延長してみましょう。

辺や線を延長して「自分で世界を広げると、見えてなかったコトが見えてくる」ことがあります。

図形の外に出てゆく発想

・平行な直線のうち、一つまたは二つの直線を延長する

・平行ではない直線を延長して、新たな交点を作ると相似形が出てくる

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相似関係を利用して、BS、ESの長さが計算できます。

もう一つの相似三角形を見つけたいですが、見えますか。

ええっと・・・

相似形は「近くに他の相似形のペアがある」ことが多いです。

あっ!
△RAFと△RSDが相似だ!

分析するように少しずつ解明:「謎解き」のように楽しい感覚

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これで、DR : RFの比が分かりました。

少しずつ分かってくると、
楽しい!

図形問題は「分析するような視線で、少しずつ解明する」のが良いでしょう。

すると「謎解き」みたいな感じで、楽しく考えられるでしょう。

確かに、謎解きみたいに、
「分かる」のが楽しいかも!

あとは、(2)で分かったAQ:QB=FQ:QDを考えて、線分DFにおける辺の比を考えましょう。

DR : RF=11 : 6(11+6=17)

DQ : QF=4 : 3(4+3=7)

二つの比が出てきたので、17と7の最小公倍数17×7=119を考えてみましょう。

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比を整理してみると、上のようになります。

これで、QR:RFが分かったので、△AQRの面積は分かりそうです。

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最後の計算で、9+42=51を暗算して、9/51と書いてもいいのです。

9+42は、暗算で
すぐできるよ!

「すぐに計算できる」方も多いと思います。

分数で9+42と書いた方が「きちんと理解している」ことを示すことになります。

また、もし計算ミスで答えを間違えてしまった場合、

いい線行っているけど、
答えが違う・・・

ああ、ここで計算ミスしたのか・・・
きちんと分かっているから、部分点を上げよう・・・

上記のように記載しておく方が「部分点をもらいやすい」です。

記述式では「自分が考えていること」「自分が理解していること」は、明確に表現しましょう。

平行な直線を新たに作る:(4)解法B

この解法が素直です。

一方で、図形問題は様々な解法があります。

色々と考えてみることは「本質的な学び」になります。

さらに「学力が大きくアップする」ことにつながります。

少し異なった視点で、(4)を考えてみましょう。

ヒントは「自分で平行な直線を新たに作ってみる」です。

(4)解法Bは、次回ご紹介します。

新教育紀行

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